作者も基本的にはハリソンさんの意見に賛成ですな。
自分は頭脳明晰、もしくはそうだと思い込みたい気持ち満々で、
出世欲や性欲も強い若い男子が世界のどこかに仮に一人いたとして、
ある時そいつが「トリストラム・シャンディ」を読んで、その表面的な世界観にハマったら最後、
その後の人生はきっとロクな事がないでしょうな。
18世紀に読書を楽しめた人達なんて限られていたそうじゃ。
当時の英国の一般労働者の年収は25ポンドくらい。
1ポンド=20シリングで、
25 × 20=500シリング。1ヶ月では小数点以下切り上げで42シリング。
小説の平均的金額は1冊2~3シリング。
「トリストラム・シャンディ」の12折版の小型本2巻分で5シリング。
つまり…大雑把な所で1冊あたり、現代日本の労働者では1日分の給料くらいって所じゃろうか。
1冊5~6000円以上もする本を、今だって一般の労働者は気安く買うもんかね?
おじいちゃん。わたし…その計算聞いてて頭痛ーい。
私は1冊1000円以上の本は、絶対図書館で借りて済ませるわ。
小説が1冊5~6000円は高過ぎるわね。
「令嬢テレジア」は1冊5~600円くらいだから買うけど。
つまり、18世紀当時の主たる書籍購入者はおセレブな階級の人達って事よね?
俺、分かんね。テレジアって実の伯父さんとあんな事しちゃってて大丈夫なんですか?
「君が大好きなことをしてあげよう。」(昨日に同じく第1巻より引用。句点は追加。)
― だって、ううぇえええ~っ!!!すげっ!すげーよっ!!
ハッ、そういえば…近親相姦!マックス伯父さんってとんでもない世間知らずなのかしら~?
韓国ドラマや昔の山口百恵&三浦友和の「赤いシリーズ」みたいな重さが全然なかったから、さらっと通過しちゃってたわっ!!
「トリストラム・シャンデイ」の愛読者って、昔から性格悪い人が多いのかしら?
俺読破してみたけど、どっちかつーと社会的には評価の低そーなヤツらばっかり出て来てるぜ!
そーいったヤツらの「負け組の遠吠え」大全的な話ってトコっぽかった。
でも、ハリソンさんも作者さんも、「いい所もある」
みたいな事言ってるわよね。
…いい所をこれから掬(救)い上げて行けたらいいのですが。
ハリソンさんや作者が長所と捉えている箇所に対して、ケツがムズムズしてムカついている人もいるのでしょうな…。
はっきりと表明している方々もいますし。
〈次回の更新予定は8月16日〉