漫画/ハリソンさんはカノ紳士 Mr.Harrison is THE GENTLEMAN ― フランス通過編 ―(前半)

18世紀欧州が舞台の歴史ロマン。アヴィニヨンの薬屋小町クレールとハリソン&マルセル主従との運命の出会い。

それで、どこが愉快だったの?

2010年03月26日 21時18分15秒 | 第15話/トリシャン・コード

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* * * この物語は、基本的にはフィクションです。 * * *



 トリストラム・シャンディさんが実際に書いた本の出だしの英文と
作者の訳文なんですが…。


I wish either my father or my mother, or indeed both of them,
as they were in duty both equally bound to it,
had minded what they were about when they begot me;
had they duly consider'd how much depended upon what they were then doing;

 私は自分の父か母か、それとも本当の所はどちらもなのですが、
こういった場合には双方相等しくそうする義務があったというのに、
二方が私をこしらえるという一事を成していた最中に、
その時のやり方次第でもうどうにでもなるというのをきちんと考慮して、
気を配っていてくれたらよかったのにと、
今更ながら思うのです。


 …だそうです。
で、それがどういう事なのかという細かい説明が後に続き、
そして、こしらえ時に、母親が父親に発した無思慮なセリフ。


Pray my dear, have you not forgot to wind up the clock?

ねえ、時計のねじを巻くのを忘れてない?


 それに対する父親。
叫びつつも声をひそめつつといったビミョーな発声法で。


Good God !
Did ever woman, since the creation of the world, interrupt a man
with such a silly question?

おぉいっ!
天地創造以来、こんなにもバカな質問で男の邪魔をした女が未だかってあったか?


そしたら、シャンディ氏の話を聞いていたオッサンかオニータンが、


Pray, what was your father saying?

おいおい、君のお父さん何て言ってたんだい?


― と、食い付いて来るのですが、シャンディ氏、繰り返しづらい内容なので、


―― Nothing.

別に、何もありません。


…とか、現代日本の某人気若手女優様みたいな事を言って〆てしまうのでした。


 今日の続きは明日。