漫画/ハリソンさんはカノ紳士 Mr.Harrison is THE GENTLEMAN ― フランス通過編 ―(前半)

18世紀欧州が舞台の歴史ロマン。アヴィニヨンの薬屋小町クレールとハリソン&マルセル主従との運命の出会い。

待ち人(7/10) 採用決定後の打ち合わせ 

2007年07月22日 13時47分27秒 | 第3話/待ち人
 昨日の文章の部を書き終えた後で、はっきりと分かった事なのですが、
作者がこの漫画を描こうとし、題材を選んだ第一の訳は、
「感性」や「女性的な事柄」に対する償いのために…だという事です。

 作者は自分の心の中に存在する感性とか、
(ユング心理学では、どの人の中にも、男性性と女性性が兼ね備わっているとの事ですが)、
―女性性をバカにし、見下して抹殺しようとし、そのためには手段を選ばずに生きて来ました。
作者としては、それを望む者のみが上層部に立つ事のできる社会の中で、生きて行く以上仕方がないものと割り切り、
この「二つ」を切り捨てようとしましたが、結果「二つ」から予想だにしない壮絶な復讐を受け、
33歳にして全てを失いました。

 それでも何とか今まで生きて来られましたが、今からでも償いの時間は残されているのでしようか…。

 マーシィ君が小学校と言っていますが、
17~18世紀のフランスでは、教会が民衆の初等教育の普及に取り組んでいたらしいです。
村にある教会で教師を雇い、男女別学で有料の授業だったらしいのですが。
教師へは地域の税金や、教会の10分の1税、生徒の家から受け取る授業料、基金の中から給料が支払われ、
薄給ではありながらも、村からは住居の提供があったり、食料をおすそ分けしてもらえたりして、
それで何とか暮らしていけたらしいです。
マーシィ君はカレー市民ですので、通っている教会に教師が雇われていたという事でしょうか。

 お気付きの方がいらっしゃると思いますが、昨日のページの3コマ目、予告でも使った物ですが、
マーシィ君の左横にある主人公の心の中のセリフの「ヤツ」
が漢字からカタカナに変更されています。

 元になった作品では、18世紀の中頃という、書かれた時代の事もありますが、
L.スターンの真意はともかくとして、女性差別的表現がかなりあるとされています。
ヤツという漢字について、以前TVでとある高名な女性が、
「女偏」は差別と叫んでいたのを思い出したので、カタカナ表記に改めました。

 この漫画では、テンプレート・デザインの選択に気を配ったり、絵文字を使ったりして、女性でも抵抗感がないように、
もちろん男性の方々のニーズも独自のルートでリサーチしては描いて行くつもりですので、
どちらの方々も、または第3~7の性別に属する方々(ちなみに作者はこの分類法の第7に属しています。)も、
できる限り楽しくご覧になっていただけるよう、作者は努力していくつもりです。

 …参議院選挙が近いせいで、作者の心はやはり影響を受けているのでしょうか?
今週はマニフェストしてしまいました。

〈次回の更新は7月28.29日の予定です。〉