漫画/ハリソンさんはカノ紳士 Mr.Harrison is THE GENTLEMAN ― フランス通過編 ―(前半)

18世紀欧州が舞台の歴史ロマン。アヴィニヨンの薬屋小町クレールとハリソン&マルセル主従との運命の出会い。

待ち人(3/10) 紳士に二言は・・・  

2007年07月08日 11時07分33秒 | 第3話/待ち人

 デサン殿は、マーシィ君と遠い親戚だと言っていますが、本当なのでしょうか?
夏目漱石作の「我輩は猫である」の中で、我輩のガールフレンド三毛子さんが、
自分の飼い主は「天璋院様の御祐筆の妹のお嫁に行った先のおっかさんの甥の娘」という、
いともこんがらがった関係を、我輩に話す場面がありますが、ちょうどそんな風で、
実は血縁関係も何もないのかもしれません。

 天璋院様というのは、江戸幕府13代将軍職に就いた、徳川家定公の御台所で、
薩摩藩主島津家一門出身の女性です。
女性でこれをご覧の方には、かの「大奥」で管野美穂さんが演じていた役と
言った方が分かりやすいのかもしれません。

 夏目漱石さんは日本へと最初に「トリシャン」を紹介した人なのだそうです。
明治30年(1897)3月に「江湖雑誌」で発表したとの事。
作者はその文章を数年前に近隣の町の図書館で見付けて読む事ができました。
他にもL.スターンについては「草枕」の中でふれている箇所があります。

〈次回の更新は7月14・15日の予定です。〉