漫画/ハリソンさんはカノ紳士 Mr.Harrison is THE GENTLEMAN ― フランス通過編 ―(前半)

18世紀欧州が舞台の歴史ロマン。アヴィニヨンの薬屋小町クレールとハリソン&マルセル主従との運命の出会い。

待ち人(5/10) 特技を売り込み、ポイント上げます♪

2007年07月15日 12時28分38秒 | 第3話/待ち人

 ハリソンさんもあーでこーでと物事を羅列する傾向がありますが、
マーシィ君の売り込み方も、これまた羅列系です。

 どうもマーシィ君の話からすると、転職しようとしているようですが、
今現在の職場はどこなんでしょうか?

 台所用具を楽器にできるとも言っていますが、
グラスハープや、酒類のビンの飲み口でフルートのマウスピース吹きのマネとか、食器パーカス当たりなんでしょうか?
後は時々TVでキャベツとか人参とかを笛にして吹いている人とかも見かけますが。
世界の奇人変人紹介番組とかでね。

 グラスハープは、ガラスコップやワイングラスに水を入れて、湿らせた指でフチをこすって音を出す楽器で、
18世紀に英国で流行り出したらしいです。
当時はミュージカルハープと呼ばれていたらしく、フランクリンが1761年に改良型を開発と資料にありました。
資料にはフランクリンとしかありませんでしたが、多分他にもフランクリン・ストーヴや避雷針を発明している、
北アメリカ植民地(以前にも書きましたが、まだアメリカ合衆国は独立していません。)在住の有名なベンジャミンさんの事ではないかと。

 英国の作家、オリヴァー・ゴールドスミス(1728-1774)作の「ウェイクフィールドの牧師」という小説の中で、
主人公の娘達が社交界や絵だの趣味だのシェイクスピアだのコップ音楽だのの話をしているという場面がありますが、
コップ音楽=グラスハープの事なのでしょうか?作者が読んだのは翻訳文で、
原文は見ていないので不明なのですが、いずれ時間を見つけて探索してみます。

 酒類のビンの飲み口の上に下唇を軽く付けて口を横に引っ張って吹くと音が出るのですが、
フルートの音出しと同じ原理なので、これができるとしたら、マーシィ君はもしかしたらフルート属の楽器が吹けるか、
将来吹けるようになるのかもしれません。
ただし当時のフルートは、かのモーツァルトも嘆かせる程に音程が上手く取れない楽器だったらしいのですが。
現在は精密なキー操作があるので、音さえ出せれば、後はそんなに難易度や敷居の高い楽器ではありません。
(指使いは、ほとんどリコーダーっぽい…)。

 食器パーカスは、皿やコップ類をスプーンやフォークで叩く事です。
パーカスはパーカッションの略です。

〈次回の更新は7月21.22日の予定です。〉