漫画/ハリソンさんはカノ紳士 Mr.Harrison is THE GENTLEMAN ― フランス通過編 ―(前半)

18世紀欧州が舞台の歴史ロマン。アヴィニヨンの薬屋小町クレールとハリソン&マルセル主従との運命の出会い。

紳士と若者(13/16) 戻って来たぞ!

2007年05月12日 12時24分23秒 | 第1話/紳士と若者
 
 GW中と今週一週間の間にご覧になって下さった方々、どうもありがとうございます。

 L.スターンの書いた話の中で、自伝作家の主人公は、

―for in writing what I have set about,
I shall confine myself neither to his rules,
nor to any man's rules that ever lived.

「―私が取り掛かっている書き物については、ホラティウスさん(古代ローマの詩人・紀元前65-8)のルールにも、
古来よりのどんな方々のルールにも縛りつけないつもりですからね。」
(トリシャン1-4から「ハリソンさん―」作者自身の訳です。既成訳のコピーは著作権とか交渉がめんどうなので自分でやっちゃいました。)
―と書いています。

 一方こっちの話でホラティウスさんのab Ovo「卵の初めから」描いていない事については、
2000年も経つ内に作話のルールは変わり続けて来て、今ではもう何でも有りの時代なのでいいとします。

 でも普通ヒストリカル・ロマンは主人公が生まれる時か、子供時代から始まりますけどね。
あの中身についてはあまりに過激すぎて、立読戦隊チャレンジャーなど皆無と思われる「令嬢テレジア」でさえも、
物語の冒頭は、後のタリアン夫人が18世紀の後半にスペインの裕福な家庭で、
フランス人とスペイン人のハーフとして生まれたというのを自身がナレーションする出だしですから。

 ・・・実はこの「ハリソンさん―」って、作者自身が決めたルールは結構沢山あるんですよ。

 ●登場人物ガ話ス言語ニヨッテ、書体ヲ変エル事。
 ●登場人物ノキャラクターニヨッテ、アル言葉ニツイテハ、表記ヲ漢字ニシタリ平仮名ニシタリ、送リ仮名モ変エル事。
 ●オノマトペ(擬音・擬声語)ヲ使用シナイ事(但シ動物ノ鳴キ声ニオイテハソノ限リデハナキ物トスル)。

 その他にも幾つかあると思われますが、このページについては、
最後のオノマトペがどうした―というのが適用されています。
オノマトペを使いまくって少年漫画みたいに、もっと大げさで動きがある描き方もできるんですけどね。