三丁目で下りるところを、乗り過ごしてしまった。
義姉の入院している病院へは、何度か来ているが、下りたバス停が違うので、ちょっと迷った。
通りかかった、旅行用のカートを引いた若い女性に道を尋ねた。
立ち止まって、ちょっと、考える顔をした彼女は、ついて来てください、と歩きはじめた。
ご旅行でしたか? と訊くと、ええ、壱岐まで行ってきました、という。何か美味しいものがありましたか……、あ、雲丹とかサザエですね、という会話があった。
道を曲がったところで、彼女は携帯電話を取り出した。
それまで機嫌よく喋っていた彼女は、急に黙ってしまい、歩きながら、一心に携帯の画面を眺めた。
メールかあ、と思った。ま、いまどきの若者だものね、それに、こちらは、連れというわけではないから、彼女が、会話を中断してメールをしたって、咎める筋じゃないものね、とひたすら彼女の後ろを歩いた。
また、角を曲がった。
あ、ありました、あれです、と彼女は携帯から目をあげて、目的の病院を指さした。
彼女は、たまたま道を尋ねたばあさんに、親切に、携帯で検索しながら病院まで案内をしてくれたのである。
ありがとう、そして、どうもすみませんでした。
義姉の入院している病院へは、何度か来ているが、下りたバス停が違うので、ちょっと迷った。
通りかかった、旅行用のカートを引いた若い女性に道を尋ねた。
立ち止まって、ちょっと、考える顔をした彼女は、ついて来てください、と歩きはじめた。
ご旅行でしたか? と訊くと、ええ、壱岐まで行ってきました、という。何か美味しいものがありましたか……、あ、雲丹とかサザエですね、という会話があった。
道を曲がったところで、彼女は携帯電話を取り出した。
それまで機嫌よく喋っていた彼女は、急に黙ってしまい、歩きながら、一心に携帯の画面を眺めた。
メールかあ、と思った。ま、いまどきの若者だものね、それに、こちらは、連れというわけではないから、彼女が、会話を中断してメールをしたって、咎める筋じゃないものね、とひたすら彼女の後ろを歩いた。
また、角を曲がった。
あ、ありました、あれです、と彼女は携帯から目をあげて、目的の病院を指さした。
彼女は、たまたま道を尋ねたばあさんに、親切に、携帯で検索しながら病院まで案内をしてくれたのである。
ありがとう、そして、どうもすみませんでした。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます