当初、弟が提案したホテルは、韓国の住宅仕様で、
オンドル床一室、ツインのベッドルーム一室で、床室に弟が、ツインに私と妹が泊まったらどうか、
というものだった。
これならかなり格安で、弟はホテル代全額持ってくれるつもりのようだった。
妹はどっちでもいいよと言ったが、不眠症のわたしは原則独りで寝ることにこだわるので、
一室ずつにしてくれと注文をつけた。
ホテルにシングルがなかったのだろうか、行ってみると
ツインの部屋を妹とわたし、弟とひとりずつに用意してあった。
大きなベッドが二つ並んだ部屋に入ったときは、さすがにもったいないなと思いながら、
しかし快適ではあった。
二人一緒は、時間に余裕がない旅先で、ホテルのバスルームで、待ったり待たせたりするのは
お互いに気をつかうものである。
まあ、ちょっと贅沢ではあったが自分の都合で風呂に入る、寝る、起きる、は気楽なことであった。
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