熊本市のど真ん中、ツルヤデパートのすぐ後ろに、
指定文化財の小泉八雲の旧居がひっそりとある。
受付に座るお爺さんは、なかなかの品格を漂わせた紳士である。
その彼が、失礼ですが……と風子ばあさんに微笑んだ。
「どちらからお出でになられましたか?」
入場料を払うのに、どこから来たかと問われることは珍しい。
「はい、福岡からですが」
「女性に年齢を伺うのは、まことに恐縮ですが、
よろしかったらお訊ねしてよろしいでしょうか」
実に丁寧、かつ優しげ、旧知に話すような対応に、なにごとならんと
「ええ、かまいませんとも。73歳です」と答えると
「では、入場料の200円はいりません」という。
熊本、福岡、もうひとつどこかの三県の取り決めで、
高齢者は無料なんだそうである。
上品なお爺さんにつられて、こちらも、
それでは……と深ぶかと頭をさげて、無料で見学させていただくことに相成った。
八雲が無料で漱石が200円ということはないだろうから、
その前に行った漱石旧居も同じ特典があったのかもしれない。
しかしなあ、どちらも、つまりは税金で維持管理されているのである。
ごく個人的感想からいえば、遊びに行った先で
200円くらい無料にされないでもいいような気がするけどなあ。
むしろ、この財政難な時代、いくらか値上げをしてもいいような気がする。
少々値上げをされても行く人は行く、行かない人はタダでも行かないと思うがどうだろう。
指定文化財の小泉八雲の旧居がひっそりとある。
受付に座るお爺さんは、なかなかの品格を漂わせた紳士である。
その彼が、失礼ですが……と風子ばあさんに微笑んだ。
「どちらからお出でになられましたか?」
入場料を払うのに、どこから来たかと問われることは珍しい。
「はい、福岡からですが」
「女性に年齢を伺うのは、まことに恐縮ですが、
よろしかったらお訊ねしてよろしいでしょうか」
実に丁寧、かつ優しげ、旧知に話すような対応に、なにごとならんと
「ええ、かまいませんとも。73歳です」と答えると
「では、入場料の200円はいりません」という。
熊本、福岡、もうひとつどこかの三県の取り決めで、
高齢者は無料なんだそうである。
上品なお爺さんにつられて、こちらも、
それでは……と深ぶかと頭をさげて、無料で見学させていただくことに相成った。
八雲が無料で漱石が200円ということはないだろうから、
その前に行った漱石旧居も同じ特典があったのかもしれない。
しかしなあ、どちらも、つまりは税金で維持管理されているのである。
ごく個人的感想からいえば、遊びに行った先で
200円くらい無料にされないでもいいような気がするけどなあ。
むしろ、この財政難な時代、いくらか値上げをしてもいいような気がする。
少々値上げをされても行く人は行く、行かない人はタダでも行かないと思うがどうだろう。