家づくり、行ったり来たり

ヘンなコダワリを持った家づくりの記録。詳しくは「はじめに」を参照のほど。ログハウスのことやレザークラフトのことも。

建てたのは誰か

2005年01月04日 | 家について思ったことなど
歴史の問題。
「安土城を建てたのは誰か」

入試にこの設問が出てきたら「織田信長」と答えなければ不正解である。
なぞなぞとか、とんちで、「大工さん」なんて答えもあるが、よく考えればそれも間違いではない。
 建設当時、大工の仲間うちではきっと、「どこそこの棟梁が建てた」なんて会話をしていたに違いないのだ。

 誰が建てたかということは、それぞれが所属するカテゴリでそれぞれの言い方がなされていいと思う。
工務店業界での話だったら、「あの家は□□建設が建てた」と言っていいし、建築家の集まりでは「○○さん(建築家の名前)が建てた」だろうし、施主の親戚・知人筋では「◇◇君(施主の名前)が建てた」になる。

 建築メディアで建築家の名前が目立っているのを見て、「自分の家を他人が建てたように言われるのがイヤ」などと言う人がいるが、それは建築メディアなのだから、あたりまえではなかろうか。より専門性の高いメディアほどそうなりやすい。

もし、どうしても自分が建てたと広く一般に知らしめたいのであれば、自分が有名人になるべきなのだ。織田信長まではいかなくとも、長嶋茂雄くらいになれば、きっと世間一般にも「あれは長嶋が建てた家だよ」って言われるだろう。
まあ、有名人でなくとも、自分の身近な世界においては自分が建てたということをわかってもらえるはず。 
 私は、少なくとも知人、友人、親戚の間では、私が建てたという扱いはしてもらえると思っている。それでいい。

 むしろ、建築家も、工務店も、それぞれの住む世界で「自分が建てた」と胸を張れるような家になってほしい。業界内でそう言えるということは、誇りを持って取り組んだ仕事の証でもあるからだ。

私は希望して「棟札」を屋根裏に入れてもらった。施主、設計者、施工者の名前が書いてある。関わったそれぞれが誇りを持てる家になってほしいという願いもこめたつもりだ。


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