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SAILIN' SHOES

デジタル一眼、ライカ等でのスナップ写真や、カメラ、音楽、鉄道・車、子育ての日々雑感です。

丸田祥三 「眠る鉄道」SLEEPING BEAUTY

2012-04-29 | 鉄道・バス


丸田祥三さんの最近の写真集三部作が出揃った。
もちろんすべて購入済み。
3部とも出版社が違うという三部作なのだ。
昨年から順次出版が進められてきた。
その密度はちょっとすごいものがある。
集中力と言ったほうが良いだろうか。
父上は丸田祐三九段(将棋)だから、集中力は血を受け継いでいるのかもしれない。
処女作は1993年の「棄景-廃墟への旅」で、あまりにも有名なのだが、
なんだか私にとってはもっと古くから知っているような気がする。
正確なところは判らないが、鉄道ファンなら古くから周知の人なのだ。
今や廃墟ブームを作った人であるが、その前はもっと普通に鉄道写真も多く撮っていたのだ。
私も中学、高校の頃から鉱山などのトロッコに夢中で、その流れで工場や廃墟にも興味が
転移波及していったのだが、まさかブームになるとは思っていなかった。


最新作の「眠る鉄道」SLEEPING BEAUTYもいわば、丸田節が満載で、
説明するより見た方が早いと思うのだが、まずは色調が驚くほど強烈で、
広角レンズのパースペクティブもすごい。
写真教室なら怒られるような撮り方だが、実は被写体が凡庸で無いもの、
貴重であったり、重要である被写体であり、また、その場所に行くのも
好きでないと行けない場所だったりするので、こういう表現が生きてくるのだ。
それに長い歴史が必要だ。
身近な場所で真似ごとをしても、心はつかめないし、魂が無い写真になってしまうのだ。
まあ、そういう事情を知らないでも、まるで夢や幻覚のような写真の数々を
楽しむだけでも良いのかもしれない。
何もマニアックで経験の長い廃墟、廃線ファンだけが対象なのではない。
入口にしては、いきなり強烈だが、人間の経験として買っておくのも良いことだと思う。
ちなみに、丸田氏の評判はウナギ登りだから、今のうちに買わないと、
他の人に先を越されてしまうかもしれないよ。



廃道 棄てられし道 (実業之日本社) (平沼義之との共著)
問いかける風景 (産業編集センター)(対談、コラム執筆は重松清)
眠る鉄道 SLEEPING BEAUTY (小学館)
*すべて、アートディレクション 祖父江慎




SONY NEX-5/E18-55mm/F3.5-5.6 OSS




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コメント (2)
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