富貴蘭讃歌

富貴蘭の栽培記録と勝手気ままな四方山話です。

西出変わり

2011年05月31日 | 覆輪
今年の4月に紹介させていただいた西出変わりです

今春、異常に子が上がりましたのでその後の成長報告です。
親に5個 子に2個 2本立ちで合計7個!
長年風蘭をやっておりますが一気に5個も当るのは記憶にありません
さすがに親にもとから付いていた当りは飛びましたが
今のところ7個とも遅い早いはありますが成長を始めました。

こういう現象は新しく棚入れした木の翌春に多くでますので
環境の変化によるものか、すでに前棚で当りは形成されながら
何らかの要因で成長が止まっていた為しか考えられません。
毎年5個も当りが出ますと筬が足りなくなりますしね。

しかし今年は全体的に見て豊作、例年よりはるかに多い当りが見受けられます
1本に2個3個は当たり前

これは昨秋よりブログを始めたおかげです
例年とは作にかける意気込みが違います

手をかければかける程応えてくれます。
けなげな風蘭達です。







子供にも2本の当り、親に付いていた1個はご覧のように飛んでおります

左の2個は成長が早く右の3個は(特に真ん中)成長が遅いようです
左右で何故この様な違いがあるのでしょう
上下なら理解できるのですが



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豊明殿

2011年05月30日 | 牡丹芸
平成5年に宮崎で山出しされた豊明殿です。

当時、四日市でその山出しと言われる木を見ましたが
芯痛の親に子が3,4本だったと思います。

当時から増えがいい事もあって
実生ではないかと噂はありましたが
1品物でしたのでまあどっちでもいいんじゃないって
感じたのを覚えております

出だしはすさまじい価格1本100近く
とても手が出ず

1,2年遅れての命名者よりの購入でした
命名者は博識のある方でしたので
たぶん皇居の宮中晩餐会をおこなう会場、豊明殿から
頂いた名かも?


当時の木はすぐ立派な株立ちになりましたが

なかなか花が咲かなくて有名に豊明殿でしたが
ブローカーが花が咲いたので実生ができると(結果的には大当たりでしたが)
実しやかにささやいてきましたので1本残して
株立ちごと売却。
ビックリするような値(買値の5倍くらい!)で持って行きました。
ブローカー君は一体いくらで売ったのでしょう???



実は豊明殿に関し思う所が有り
昨秋に大株から1本割りました。

どうも家の豊明殿は株になると柄の映えが良くなく
1本立ちくらいで割るとご覧の様な映えた柄に。

当然横に置いてある親の大株は今もはぜてません。
家の木だけの現象でしょうか?
このブログを見て大事な株を割らないでくださいね。
あくまでまだ実験中でわかりませんので。
















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仕立て直し

2011年05月29日 | 風蘭の作
台風2号とやらが来そうです
こういう時だけ仕事をほっぽりだして
さっさと東京から戻ってまいります。


今迄いろいろな品種を紹介してきましたが
作についてはあまりお話してませんでしたので
これからぼちぼち合間を見て自己流の作についてもご紹介したいと思います。

あくまで自己流ですので、ご参考までに留めておいてください
結構 お蘭様にとってはドS的なこともやりますので

作棚の環境や水のやり具合など千差万別ですので
臨機応変にそれぞれに合う作を工夫してください。
少しでもヒントになれば幸甚です。

先ずは第1回目容姿の気に入らない木の仕立て直し編です。

昨年手に入れた皇帝です。当初子供がついておりませんでしたので
過保護にし無理矢理子吹きさせました。
結果 結構上から当りが3つ出たため木の若返りを含め仕立て直しです
作をかけるのであればこのままでも問題なしですが
(上作にもっていくにはあと1,2年このままの方が絶対有利)
そこはやはり富貴蘭?(洋種交配)ですので見てくれも大事かと



イマイチの容姿 洋種の血がなければとっくに下端はふるっております

今春、前後に3本子が当たりました。

コケをはずした状態 洋種ミックスのため根はこんなもの



余分な下葉です。

先ずは下葉左右2枚はずしました

3枚目もはずしました。

ここからが問題、当りが付いておりますので
慎重にはずします

こちら側も上下に2個当りが着たおりますので
より慎重に

先ずは鋏で葉を半分にカット

カットし終わった状態

次に縦に真っ二つの切れ込みを入れます

葉の中心に入れます 中心がらそれますと後で裂きにくくなります

全部入れずに3分の1で十分

手で左右に裂いていき 1枚づつ慎重に毟ります

片方が付けの下まできれいに取れました。

2分割され綺麗にむしられた葉

同じことを繰り返します





当りを傷めずに下葉の整理完了 
子吹きのために下葉を毟る時も
この方法が目に見えない当りの卵を傷めないと思います
また植え替え時の枯れた筬を外す時も真ん中に切れ目を入れ
半分ずつ外すと、当りごとちぎってしまう失敗がなくなります

新しい鉢と水苔にて植え込み完了。自分の棚の木ですので植え込み時に
殺虫殺菌はしておりません。微妙な蘭菌様?にストレスをかけたくないもので

処理前より全体的に木勢のいい若木に蘇ったよう
銀座のおばはんが厚化粧で若く化けるのとは一味違います
展示会に出したり交換会にもっていくにはには見てくれも大事ですので。
この状態から2,3作 作をかければいい株立ちになってくれるでしょう




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佐須丸縞

2011年05月28日 | 豆葉縞
前回ご紹介の佐須丸縞です

手前の子に新たな派手な葉が出てきました

どうやら縞が散っているようです
実生豆葉ですので仕方のないことですが
やはり金剛宝錦麒麟とは格が違います

本来の佐須丸のようにガッチリ出来ると
見応えのある木に成るのでしょうが

勾玉もそうですがなかなか大きくならない
実生木もありますので
のんびりやってみます。











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御所錦覆輪

2011年05月27日 | 覆輪
難解な品種 御所錦 です。

御所錦自体 宝か金兜と思っておりましたが
5,6年前にこれが本物の御所錦と
由緒正しい所から手に入れました。

数年作ってみれば やはり宝や金兜とは別物のようです
(この木が御所であれば)

棚での作により姿形を変えるのは風蘭の常ですので

うちにある金甲覆輪や宝覆輪の隣で長年つくりましたが
やはり違う品種のようです。

簡単に言えば木姿は金甲覆輪に似ておりますが
色が金兜のように極黄にならず乳白色の宝色

また宝のように葉幅引き肉厚にならず
天冴えで腰の低い凛とした姿に仕上がります。

どちらにせよ宝や金兜よりはるかに大型に育ちます

だからどうなの?という木ですが
こういう少しの違いを楽しむのが風蘭趣味の奥の深さであったり
また古い品種を奥深く極めるのもこの時代大事なことではないかと
偉そうな事を考えております。

すでに宝や金兜にまじって流通していると思いますが
覆輪でなく縞木での判別は難しそう。

今回の全国大会のセリにも1鉢 宝覆輪の名で御所錦覆輪が
出ておりました。

そういうレベルというか、そんな感じの木になっておりますが
この趣味の先輩が命名された木ですので
少なくてもうちの棚では大事にしていきたいと思います。


御所錦2本、大事に育てます

覆輪の親は昨年の酷暑で下葉6枚ほどふるっております

宝に色合いがよく似ておりますが天葉の出かたの紺の乗りが違います
宝覆輪も10鉢ほど作っておりますがやはり全然違う木







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