犬はとても素直ではからいがない。
あるがままをそのままに受け入れ、悲しければ泣くし、嬉しければ尻尾を振りまくる。
だから、ある種の信号をそのままに受け入れるから、石橋先生の施術がダイレクトに効くのであろう。
彼はもうすっかり老犬の域に達していて、このところは満身創痍も手伝ってか、いつも、きつそうに寝ているばかり。
無理もない。
9月に大手術をして脾臓を全摘したのである。
その時の写真はこれ・・・・。
今でもこの姿を見ると、胸が痛む。
意識は朦朧としていて、私達の心の声も届かない状態であった。
その時、石橋先生はイタリアにおられたのだが、私達の心配を察してメールで手術は成功、これでいいぞ。
とのお知らせを頂いた。
そのご配慮が胸に響き、その後の順調な回復も先生の遠隔治療のお陰だと思っている。
10月はすっかり元気になったレオンであったが、下旬に再び元気をなくし、とうとう特発性前提障害という脳の病に陥り、いわば脳梗塞のようなもので、歩けなくなってしまった。
にも関わらず、脳が冷静に機能しないことから、斜行してヨロヨロと歩く状態に加え訳も判らず、やみくもに吼え続けて、とうとう声帯が枯れてしまうほとであった。
主治医はお休みで、仕方なく違う動物病院に駆け込み投薬治療を受けることになった。
しかし、一向に彼の気が狂ったような吼え方は収まらず、思い余って石橋先生にスカイプ施術をお願いした。
すると見る見る間にピタリと泣き止み、翌日にはまっすぐに歩けるまでに回復したのである。
左に顔が傾くという後遺症は残ったのだが、もうこのままでは死んでしまうと覚悟した状態からの生還は言葉に云い表せないほどであった。
6月頃だったか、古くから知っているお方の癌が骨に転移していて、とても辛いというお話を聞いた私は、いても立ってもいられずにコスモライト石橋に行くことを勧めた。
そのお方は藁をもすがる気持ちで施術を受けに行かれたのだが、ちょっと俺には合わんからもう行かないとの電話があった。
そして、その日、私宛に石橋先生からメッセージが入った。
「尾形さんからご紹介されたAさんは、残念ながら私の施術を受け入れる脳の構造にはなっておられないので、申し訳ないが私には治せない。」
とのことであった。残念ではあるが、これもご縁なんである。
後日そのAさんと会う機会があり、どうでしたと尋ねると、先生とは一言も会話はしていないとのことであった。
先生は瞬時にして患者さんの脳の中まで見抜かれるのだが、まさにAさんも見抜かれていたのである。
そのことをAさんに告げたら、随分と驚かれた様子であった。
一言も話さず、失礼な素振りもみせていないのに、心の中をビシッと読まれている・・・・。絶句された。
思い換えて行けばよいのにと思ったが、他人様の人生だけに強制などできる訳もない。
自分で納得して施術を受けられないと、自分で人生を切り拓かれないと・・・・。私のできる事は紹介することまでなのだ。
さて、レオンは特発性前提障害を脱したものの、12月に入ると再び元気がなくなった。
呼びかけにも反応が鈍くなり、いつも私が仕事に行くときに必ず「行かないで・・・。」とばかりに玄関まで走ってきて大きな声で吼えることもなくなってしまった。
昨夜は再び、東京の分院にいらっしゃる石橋先生のスカイプ治療を受けることになった。
脳幹は機能し始めたが、脳にボケが入っていて、自分で何をしたいのかも判らずにいるという診たてであったが、まさにそのような素振りであった。
脳を活性化させるから、左足も弱くなっているから強くするね。
左の肺も、右目の視力も落ちているからパワーを上げる。
ハイ、歩かせてみて・・・・・。
ヨロヨロしながらではあるが、まっすぐに歩いてくれた。
信じられないことが起こることに慣れっこになってしまった私であるが、こんなに顕著に施術効果が現れるのには、ホトホト驚かされる。
こんなエピソードなど別に珍しいことではない。そこかしこにゴマンと転がっているのだ。
私の横の患者さんが、長い間脳梗塞でマヒされていた左足でスックと立ち上がり、歩かれるのも見せていただいた。
治療にこられていたたくさんの患者さん一同、感動の拍手の瞬間であった。
かくして今日の朝は、久しぶりにレオンが私をお見送りしてくれたのである。
「行くな!」という意味のワンワンワンという大きな声と一緒に。
信じるものは救われる。
肩が痛かろうが、恋の悩みであろうが、癌の治療であろうが、一律5千円、マッサージに行くような施術料。
他に請求されることは一切無い。
そして石橋先生は一日僅か3時間の睡眠で遠隔治療・スカイプ治療・施術院での治療に明け暮れておられる。
食事の時間すら惜しんで人を助けたい、幸せにしたいの一心から動いていられる。
私が最も尊敬に値する人だと思う素晴らしいお方である。