奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その658)

2018-06-13 08:15:00 | 奈良・不比等
「デジタルポピュリズム~操作される世論と民主主義(福田直子著・集英社新書2018刊)」を読んだ。福田直子(ふくだなおこ)女史は上智大学卒後、エアランゲン大学(政治学・社会学)に留学した。新聞社・出版社に務め、アメリカとドイツに30年住んでいる。----
「デジタルポピュリズム」では、アメリカのトランプ大統領の当選とイギリスのEU離脱について、インターネットが果たしたあるいはそれを利用した組織が世論を捜査して、実際に右翼勢力の望む方に決定させることに成功したのだと、具体的な人物やその会社組織に附いても調べて書いてくれている。日本の新聞メディアでは全く無理そうなテーマだが彼の地のメディアを調べ上げて日本人にも分かるようにしてくれている。-----
インターネットの普及とともに、既存メディアである新聞・テレビ・ラジオなどを経由せずにネット情報だけで暮らしている人々が増えているため、ネットではフェイク情報も多々あるのだが、騙され易いその人口ボリュームに攻撃をして世論誘導を進めたりする余り褒められないネット利用の裏操作が有効な時代になって来ていると云う。-----
既存メディアは取材に当たって裏取りもするなど正確な情報発信を期する為に、相当に費用を掛けているが、新聞購読者が減って安い電子版読者だけになれば、良識的な会社の運営は出来なくなるだろう。ネット情報は既存メディアのコピペであることが多く、足で取材し稼ぐスタイルが無くなることはないだろうが、今よりずっと少なくなるのかも知れない。そして、福田直子女史の様な高偏差値で信頼のおける、個人経営のジャーナリストが全世界に出現するのかも知れない。その取りまとめは矢張り従来型の新聞社などの既存メディアであることは他に無ければ引き続く事だろう。
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