奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その868)

2019-01-09 08:15:00 | 奈良・不比等
北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない
「情の力で勝つ日本(日下公人著・PHP新書2018刊)」を読んだ。日下公人(くさかきみんど1930生れ)氏は、東大(経済学部)卒で、日本長期信用銀行取締役となった。現在は日本財団顧問となり、評論家として今も活躍している。-----
「情の力で勝つ日本」では、東大(法学部)卒の諸先輩を揶揄したり、敵視している感がある。戦前の軍を含めて官僚の人々に情が無かったことが、日本の敗戦に繋がったのだと断言している。ご自身が民間で働き、関西の生まれなので浪花節の好きな好々爺であり、自身がエリートにも拘わらず、自分以外の国の官僚エリートを嫌っている。とても矛盾した論考が続出しているが、読んでいて人情に話を結び付けるので、不快には感じない。不可思議な本となっている。-----
キリスト教で育ったにもかかわらずユダヤ教徒が好きだとか、どういう頭でそのような矛盾したことが云えるのかは分からないが、既に高齢に達しておられるので、認知症かそれともあの世で諸先輩にお会いした時の土産話を膨らませて置く魂胆なのかと疑ってしまった。-----
大陸は皆殺しの世界だが、日本列島は行き止まりだったので和解(和の精神)が誕生したとかまともな事も書いておられる。知情意の情が一番大切であると説くのは、人間は感情の動物なので情で説得すれば納得すると単純この上ない結論を一冊の本に仕立てているのだ。将に日下公人氏は“浪花節の人士”であると思った。話の始めはギリシャとか西欧の哲学者を挙げて、比較しているが、日本が一番と言いながらそれも矛盾の塊である。それでも日下公人ファンなら納得するのだろう。
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