北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない
「いま大学で勉強するということ~良く生きるための学びとは(佐藤優&松岡敬共著・岩波書店2018刊)」を読んだ。佐藤優(さとうまさる1960生れ)氏は、同志社大学大学院(神学研究科)修了後、外務省(主任分析官)を経て、作家。松岡敬(まつおかたかし1955生れ)氏は、同志社大学(工学部/機械工学科)卒、同博士課程単位取得退学。近畿大学(工学部)助教授を経て、1998同志社大学(工学部)教授、1916より同志社大学学長。-------
この本「いま大学で勉強するということ」の目次は次の通り。“はじめに(入学歴社会の終焉/佐藤優)”、“2020学習指導要領改訂の意味(真のゆとりを取り戻す)”、“なぜ教養教育が必要なのか(世界人材を育成する)”、“大学で作る総合知(大学の意味を問い直す)”、“私立大学の存在意義(良心とは何か)”、“おわりに(大学令発令100年の年に(松岡敬)”--------
この本「いま大学で勉強するということ」の内容紹介文は次の通り。2020に迫った戦後最大級とされる教育改革。日本社会のOSを変える大改革を目前にして、いま高等教育の意義が問い直されている。変動の時代にこそ求められる教養とは/深い学びの本質とは何か。良心と自由を掲げ、古都/京都を地盤に日本有数の歴史を持つ私学/同志社大学。共にOBである作家と学長が、同志社の教育を通じて、激動する社会を生き抜く人間の育成を語り合う。--------
私学/関関同立の実質トップ/同志社大学の有名人OB/佐藤優氏と学長/松岡敬氏が、大学の存在意義を巡って議論を交わしている。佐藤優氏は文系、松岡敬氏は理系なので、噛み合わなかったり/テーマの振れ幅もとても大きい。だからだろうか、文系理系共、大学1~2年生において課される教養課程の教育こそが先ずは大切なのだと二人とも強調されている。専門課程の重要性は当然なのだが、教養課程にどれだけトップレベルの教授陣を配置するかもその大学の特色を出すためには、欠かせないと云うのだ。同志社愛に溢れた本であり、一定数は売れるだろうと思った。