奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その2054)

2022-04-08 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「ドリームハラスメント~夢で若者を追い詰める大人たち(高部大問著・イースト新書2020刊)」を読んだ。高部大問(たかべだいもん1986生れ)氏は、慶応大学(商学部)卒、中国留学/リクルート(新卒採用/他社採用支援業務)を経て、多摩大学事務職員に転身。-------

この本「ドリームハラスメント」の目次は次の通り。“夢に食い殺される若者たち(何処へ行っても夢まみれの社会/夢は唯の後付け物語/夢に捻じ曲げられる若者の個性/正解志向と忖度力は当然の帰結)”、“職業以外の夢が認められない異常(夢=職業という画一的な夢観/曖昧にしてきた夢の定義/職業観の変遷と夢化)”、“タチの悪い悪意無き共犯者たち(悪意無き教師と保護者/教師と云う職業的宿命/教師を動かしたもう一人の犯人/夢は大量生産できなかった日本)”、“夢を持たないと人は死ぬのか(夢を叶えるゾウの空白地帯/夢を持たない生き方/大きな夢より小さな成功体験)”、“それでも夢を持たせたいならば(近くを見よという逆説/夢は宿るもの/実現しても終わりではない夢の続き/夢のある社会への改築こそ大人の仕事)”-------

この本「ドリームハラスメント」の内容紹介文は次の通り。夢を持ての大合唱/その陰に隠れて黙殺されてきたドリームハラスメントと云う実態。数々のインタビュー/文献調査から浮き彫りになったのは、夢を持てずに苦しむ直接的被害者と意外な間接的被害者の存在。誰も夢から逃れられないのに、誰も夢の持ち方を教えてくれない/夢に支配されない生き方も提示されない。夢は善と妄信させるだけ。夢を持てないと人は死ぬのか/そんなにも社会は生き辛いのか。教育関係者自らが、教育界の長年のタブーを抉(えぐ)り出す。-------

高部大問氏は、戦後世界を席巻した“アメリカンドリーム”への憧(あこが)れが、人類個々全員に当てはまるものでないことも、教育で教えなければならないと説いている。人間皆平等という精神/思想は大切であるけれど、生まれつきの能力の差と違いは否定できないと理解すべきで、まやかしの夢で包んではいけないと強調している。

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