奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その1154)

2019-10-21 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「親子ゼニ問答(森永卓郎&森永康平共著・角川新書2019刊)」を読んだ。森永卓郎(もりながたくろう1957生れ)氏は、東大(経済学部)卒で、専売公社、経企庁、UFJ総研を経て、2006年より獨協大学(経済学部)教授であり、経済アナリストとしても活躍している。森永康平(もりながこうへい1985生れ)氏は、森永卓郎氏の長男であり、同じく経済アナリストとして活動し、株式会社マネネCEOである。-------

「親子ゼニ問答」は、森永卓郎氏流の方法で、ご子息/康平氏の事業活動の宣伝目的も兼ねて出版されたのではと思わせられた。森永卓郎氏自身はメディアに登場以来有名人となり、大学教授ポストも得られており社会的地位は盤石であるが、多分親心からすれば親の七光が有効な間に出来ることはしておこうとこの本「親子ゼニ問答」を共著されたものにきっと相違ないだろう。次男の方はサラリーマンだが、長男は自営のコンサルタント業である訳だから尚の事、心配性で気の小さそうな森永卓郎氏にすれば気掛りなのだろう。-----

親子で対談したりするのであるが、子供の頃の康平氏の目から見た父親/森永卓郎氏はニュースステーションでその姿をみるまでは、あまりよく分からないいつも忙しくて帰りの遅い父親であったようだ。東大のマルクス経済学の薫陶を受けられている森永卓郎氏にしてみれば、株の値上がりを利用した金儲けなど邪道であり、額に汗して労働しその対価を受け取るのが真っ当な労働者であり人間の基本的な働き方であるとお考えであり、親の財産を当てにしたり、蓄えもせず全部使ってしまう人達も許せないと思われるようであり、何れにしても森永卓郎氏にしてもご子息のことは何かにつけて心配なのである。もっと”金に金を稼がせてはいけない”と教えるのだったと反省の弁を書かれている処が、経済アナリストとしては少し、バイアスが強すぎるのではと思ってしまった。-----

康平氏は子供にも経済を教えて、蓄財投資の方法を会得させるべきだと積極的にそれを商売にもしておられるようであり、父親の卓郎氏は稼ぎが少なければ、その少ない中で生活せよと、江戸時代の儒学者のような教えを垂れておられるのである。親子問答は今時にすれば、息子さんの康平氏の論旨の方が合っているように思った。

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