21世紀航海図;歴史は何も教えてくれない。ただ学ばない者を罰するだけ。

個人の時代だからこそ、個人を活かす「組織」が栄え、個人を伸ばす「組織」が潤う。人を活かす「組織」の時代。

イラクへの核攻撃

2007年02月07日 17時40分56秒 | Weblog
 予算確保の困ったアメリカが、戦争を早期終結させるために、イラクに核攻撃をする可能性はないのだろうか。国際世論の影響力に楽観的に期待する限りは、それはなさそうだ。
 ただ,現状の情勢ではアメリカが「核の使用」を思いとどまるような要因は、私には特に見当たらない。(平和活動家の人々には申し訳のない話だが)
 まず、冷戦の終結に従って,アメリカが核兵器を使用しても、’しっぺ返し’をできる国が無くなってしまった。NATOがアメリカに攻撃しないのは当然のことだが,EUがアメリカに対して経済制裁をかける可能性も、中国/ロシアが経済制裁を強行する可能性も全くない。世界経済はアメリカを中心とした国際化”に大きく依存している。
 ヒロシマ/ナガサキの教訓から学ぶとすると、「戦後の駐留米兵への放射能汚染」に対する心配感から、核兵器の使用を控える”と言う見方もできるかもしれない。が、それはない。イラクの戦場では既に、劣化ウラン弾”による放射能汚染が進んでおり,それが米兵の健康状態に影響を与えている可能性が問いただされている。にも拘らず,現状では劣化ウラン弾の使用が制限され始めたと言う話を聞いたことがない。アメリカ政府は、米兵の命さえ軽く扱っているのだろう。
 核兵器がイラクの都市を「武装勢力」「一般住民」ごと消滅させてしまえば,戦闘も安上がりに終結し,戦後政策も被占領住民の意向”なんて気にせずに自分勝手に進めて行くことができるようになる。地下深くに眠っている油田は、核兵器でその埋蔵量/品質に大した影響が出ないのではないかと、私は考えている。

 まぁ、米軍がバクダッドに核ミサイルを撃ち込むかどうか、これには論理的な回答はない。要は,ブッシュ大統領の気分次第だ。