杵島岳は2回目だが雪の登山は初めて、途中ベテランのHさんが解説。
杵島岳の頂上に立つと、冷たい風が吹き抜け体が凍える!…山頂には直径約250mの火口がある。東側中腹に「大鉢(直径約500mの火口)」があり、その中に「小鉢(直径約150mの火口)」や溶岩ドームが見える。
頂上から”往生岳”を望む光景である。杵島岳と往生岳は約3,500~2,500年前に出来た玄武岩質のスコリア丘と溶岩流からなる火山と考えらている。
ここでも有名な神話…
健磐龍命は往生岳や杵島岳で弓の稽古していました。家来の鬼八は足が速く、命が頂上から北外輪山の麓にある的石めがけて弓を放つと、的石に矢がグサッと突き刺さります。”鬼八、取って参れ!”と叫ぶと、鬼八は的石めがけて走って行き”命、取って参りました”、矢を続けざまに99本、鬼八は走って拾い帰りましたが”家来と言っても、これでは体がもたんわい”と呟いて、100本目の矢を足の指に挟んで投げ返しました。運悪く矢は命の太腿に突き刺さりました。
命は腹を立て”主人の矢を足蹴にした上、傷を負わせるとは何事ぞ!成敗してくれる”と叫び、鬼八を追いかけ回して”五ヶ瀬川の窓の瀬”で倒しました。
鬼八の靈は寒さが迫ってくる頃(稲穂が黄金の波をうねらせ実る頃)、鬼八の傷が痛み怨みの霜を降らせました。百姓の困窮を見て命は”鬼八の靈よ、傷が痛まぬよう火を焚き続けるから、霜を降らせないでおくれ”と鬼八の靈に呼びかけて、役犬原(やくいんばる)に”霜の宮”を建て靈を慰めました。
阿蘇大明神(健磐龍命)は農耕の神としても崇められています。