阿蘇ジオガイドの”野花・トレッキング・サークル”は、Mさんをリーダーとして「牧ノ戸峠⇔沓掛山⇔星生分岐⇔扇ケ鼻」往復のルートを5時間かけてゆっくりトレッキングを楽しむ
始めの30分は体を慣らすため、ゆっくり坂道を登り展望所に着く、ここで水分を補給しながら一休み
これから登る目的地の”扇ケ鼻”を望む…晴天で眩しく新緑が輝き風爽やか!
岩場を登ると沓掛山の山頂(1503m)に出た。山頂から、これから歩く尾根道や左側には星尾山(1702m)、三俣山を望む
”ヒメハギ(姫萩)”はマメ科の萩に似て小さい
”マイヅルソウ(舞鶴草)”は葉の模様が舞う鶴に見える、根茎を横に伸ばし繁殖する
”イワカガミ(岩鏡)”は岩場に生え、光沢のある葉が鏡のように輝く高山植物で群生する
”扇ケ鼻”の山頂(1698m)に着く、山頂にある岩の間から九重連山の最高峰である中岳(1791m)(九州の最高峰)が見える
”ミヤマキリシマ(深山霧島)”は火山活動により生態系が撹乱された山肌で優占種として生存できるが、逆に火山活動が終息し植物の遷移によって森林化が進むと、優占種として生存できなくなる…今年は、害虫(キシタエダシャク)が大発生してほぼ全滅、生き延びた”ミヤマキリシマ”と涌蓋山の展望
これまで阿蘇の外輪山を我流で登山してきた。今日はMリーダーから登山の基本を学ぶ、かなりな距離を時間をかけて風景を楽しみながらトレッキングしたため、疲れは少ない。帰り道、巨大な溶岩石と自然木を配置した”どんどこ湯”で体を休めて帰宅する
スキルアップ(南阿蘇水源巡り)に参加、南阿蘇は「水が生まれる里」と言われ平成の名水百選に11個所が選ばれている。今回は有名な”白川水源”→”明神池名水公園”→”池の川水源”→”保木下井出”→”竹崎水源”を回る
”白川水源”は昭和60年「日本名水百選」に選定された。この湧水は阿蘇中岳・高岳一帯に降った降った雨が浸透し、地中の帯水層を流れて、毎分60トンもの水が湧き出している
白川の源流にあった”妙見さん”を細川綱利公が改修して”白川吉見神社”と命名、祭神は罔象命(みつはのみこと)と彦八井耳命(神武天皇第1子)
”明神池名水公園”には約750平方メートルの池、底からはこんこんと清水が湧き出ている。産神を祀った”郡塚神社”がある、ここの水を飲むと安産できるため「誕生水」と言わている
”池の川水源”の湧水は毎分5トン、水を汲みに来る人が絶えない。湧水の中に兜石がある、水量が多く石が見えなくなる年は、雨が多く凶作の恐れあり
”片山嘉左衛門”は保木下井出を斤量式測定法(斤量<棹秤>の重量バランスのとれた時に棹が水平になる)を用いて用水路線を設定し、8年かけて開削し、完成までに足かけ15年…片山家は子や孫3代100年に渡って、水利の面から多くの働きをした
こんもりとした竹林の中、数か所から流れ出た湧水が集まり、川底からも至る所から湧水が吹き上げ流れ出ている。両併川と合流するところの総水量は1分に120トンの湧水、久木野地区の水田350町歩に灌漑用水として利用されている
第2回外輪山地形復元調査…阿蘇品坂と片隅坂に分かれ、阿蘇品坂のグループに参加する
草道調査登山の駐車場は”阿蘇西国三十三ヶ所観音霊場 十五番札所・福門寺・(三野・阿蘇品)”…「慈悲深く あまねく門を おしひらき もらさず救う 誓いたのもし」
阿蘇品坂の概略図…Aso-1は約27万年前の巨大噴火の火砕流、Aso-2aとAso2bは約14万年前、Aso-3は約11万年前、Aso-4aは約9万年前の巨大噴火の火砕流である
巨岩が見え始める地点(海抜615m)でAso-1の露頭
巨岩を過ぎた地点(海抜710m)からAso-2aが始まる
”鞍掛石”を過ぎる(海抜725m)からAso-2bが始まり、Aso-2b(海抜769m)地点の露頭
”水飲み場”の手前(海抜775m)からAso-4aの軽石、風化して赤みを帯びている…Aso-3の露頭は見つからなかった
草原には”シライトソウ(白糸草)”や”オカオグルマ(丘小車)”が咲いていた
帰路、車のドライブは阿蘇山頂へ坊中線(北登山道)を右手に”米塚”を見ながら登り、新緑の草原を駆け抜けて、吉田線(南登山道)を下って南郷谷へ!
草千里ケ浜と烏帽子岳登山…快晴でミヤマキリシマ満開の当たり年、阿蘇市と南阿蘇村から登る登山者で山頂賑わう
最近、中岳は”おとなしい”、火口の周りは白く見える灰で覆われている。これは火口の中の水に含まれる石膏が飛び散っているためで、これまでの噴火活動が火口内部の水分を吹き飛ばすほど激しいものではなかったとの話だ!
カルデラから唯一の水の出口”立野火口瀬”がよく見える。又、草千里は人の顔に似ていて”大阪万博の太陽の塔”のモデル(岡本太郎作)になったと言われている…草千里は約2.6万年前に噴火した2重火山跡で、写真の西側(左の目玉)の池が始めに噴火した直径1000mの火口跡、その後噴火して烏帽子岳の頂上まで吹き飛ばした直径500mの小火口跡が東側(右の目玉)の池である。真ん中の小高い丘(人の鼻)は”駒立て山”、その西側は緩やかな傾斜だが東側の小火口側は急傾斜になっている
全山ピンク色に染まる”ミヤマキリシマ”の群落、火山ガスに強いため火山高原に多く見られる
花期が終わりに近い”イワカガミ”と”マイズルソウ”
草千里ケ浜は”ハルリンドウ”が花盛りだ!…初夏の野山を満喫した一日
5月の連休で晴天、空は青く太陽がまぶしい…熊本の秘境、新緑の産山を訪ねる
”池山水源”は九重火山に降った雨が山麓に湧き出した湧泉で、水温は年間を通じて13.5°C、毎分30トンの豊かな湧水。環境省の”名水百選”のひとつ
”山吹水源”は約5万年前の九重火山群の火砕流が阿蘇の火山噴出物を覆い、その時たまった火山灰や軽石(飯田火砕流堆積物)は、たくさんの水をためる地層となり、毎分30トンの豊かな湧水
”ハルリンドウ(春竜胆)”の群落を見つけた
紫色の筒状の花”ムラサキケマン(紫華鬘)”と黄色の花”キケマン(黄華鬘)”
紫色の花”ヒメハギ(姫萩)”
”ミツバツチグリ(三葉土栗)”…葉は3枚の子葉からなる
”ヤマフジ(山藤)”は木に巻きついて大きく成長し、高い所で花を咲かす
”扇田”は火砕流台地が浸食された谷間につくられた、扇状の美しい棚田。良質な水と土、寒暖差のある気候を利用して、上質なお米が作られる。日本棚田百選のひとつ…これから田植えが始まる
産山から九重連山をまじかに望む…雄大な景色を実感するにはクリックして拡大
阿蘇北外輪山の”野花&草原トレッキング”Mさんが案内して散策…爽やかな風、湿地の草原を行く、野草が花盛りだ
”ウマノアシガタ(馬の足形)”…葉が3枚で鳥の足形が馬の足形に変化した?日当たりが良い山野に生える
”バイカイカリソウ(梅花碇草)”梅に似た花を咲かせる
”サクラソウ(桜草)”湿地帯に生える野生の群落
”リュウキンカ(立金花)”湿地に生える黄金の花…花言葉は「必ず来る幸福」
”ハルリンドウ(春竜胆)”は草原や湿地に生える…ロゼット状の根生葉から抽苔する花
”ニリンソウ(二輪草)”
”キスミレ(黄菫)”野焼きの後、阿蘇の草原には多く見られる
北外輪山から望む、広々とした草原の向こうに連なる九重連山…絵になる景色だ!…クリックして写真を拡大すると広さを実感出来るよ