阿蘇山を眺めて暮らす自由人!

四季の移ろいを肌で感じ、阿蘇で暮らす自由人が見たもの・聞いたこと・感じたこと

麓坊中散策会

2014年11月29日 | 阿蘇ガイド

 Tさんの案内で”麓坊中(ふもとぼうちゅう)地区散策”天気は薄曇り、中岳は灰色の噴煙を噴き上げている

 ”古坊中(ふるぼうちゅう)”は、安土桃山時代の戦国の世、天正年間(1580年代)薩摩の島津勢の兵火にかかり、各坊ことごとく消失した(古坊中現地研修会11月16日参照)。

 慶長5年(1601年)肥後の統治を託された加藤清正公が本堂を修復し、36坊を麓の黒川村に移築して再興する。明治維新に至り、学頭坊跡に西厳殿寺1寺を残し、他の庵は還俗(げんぞく)すると同時に廃寺になった

 JR阿蘇駅(旧坊中駅)

 道の駅・阿蘇(JR阿蘇駅近く)を出発、総門跡や行者通りを歩く、真言宗系の妙円坊跡・鏡珍坊跡や中小路通り天台宗系の福満坊跡・大徳坊跡を経て長善坊の公孫樹で一休み

 真言宗系の妙円坊跡・鏡珍坊跡

 長善坊の公孫樹(加藤清正が朝鮮出兵の時、長善坊という僧侶に救われ、お礼に訪れた時馬をつないだと伝えられる)

 西巌殿寺は焼失したがその礎石や学頭坊跡がある

 阿蘇中岳への登山道は西巌殿寺の東側を通って山頂に向かう、夏目漱石の「二百十日」にも描かれている道だ(写真の東門の前の通り)

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中岳の噴火

2014年11月28日 | 阿蘇ガイド

 中岳第一火口で25日午前、小規模な噴火が発生、噴煙が火口から高さ約500mに達し、高温の噴出物が炎のように見える「火炎現象(flame phenomenon)」も見られた(気象庁)


 11月26日午後5時撮影



 27日には噴煙が1500mに達し、マグマが冷えて固まる「スコリア(scoria)」が確認され「マグマ噴火(magmatic eruption)」が起きていると気象台は注意を呼び掛けている


 27日朝、道路や車に火山灰が積り洗車に忙しかったが、午後から噴煙は白い水蒸気に変わり小休止…過去の事例から「マグマ噴火は1993年以来21年ぶりで、小規模だが1年以上続く」との分析もある(気象庁)


 11月27日午前7時撮影



 11月27日午後0時30分撮影



 11月27日午後5時撮影



(参考)スコリアは火山噴出物の一種で塊状で多孔質のもののうち暗色のもの

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高千穂峡、天岩戸神社

2014年11月23日 | 阿蘇ガイド

 昨日から2名の来客(埼玉とEnglandから)、高千穂峡と天岩戸神社に案内、3連休の日曜日多くの観光客で大変混雑していた
 高千穂峡は12万年前と9万年前、阿蘇火山活動で流出した火砕流(pyrocrastic flow)が五ヶ瀬川に沿って帯状に流れ、急激に冷却したため柱状節理(columnar joint)の懸崖となった渓谷、高さ80m~100mで約7km続いている

 鬼八の力石;三毛入野命(みけいりのみこと)が、悪さをして、皆を困らせていた鬼八(きはち)を退治しようとした際、鬼八が三毛入野命に投げて力自慢をした石

 甌穴(おうけつ);川の底の岩にできる円筒形の深い穴(pot hole)、川底の岩の窪みや割れ目に渦巻きを生じ浸食されて穴ができる。さらに穴に小石が渦巻き岩を削って円筒形の穴ができる。

 天岩戸(あまのいわと)神社は、天照大神(あまてらすおおみかみ)がお隠れになった天岩屋戸をご神体としてお祀りする西本宮と大神をお祀りする東本宮がある

 神楽殿

 

 天安河原(あまのやすがわら)は、天照大神が岩戸にお隠れになった際、天地暗黒となり八百万(やおよろず)の神がこの河原に集まり神議されたと伝えられる大洞窟(奥行25m、間口30m)があり、別名「仰慕ヶ窟(ぎょうぼがいわや)」と呼ばれている

 
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阿蘇の雲海

2014年11月22日 | 阿蘇のくらし

 阿蘇カルデラ(2km以上の火口をカルデラと言う)の中、南外輪山の麓(海抜約500m)の我家から雲海(a sea of clouds)を眺めることができる


 午前8時頃の雲海



 午前10時頃、雲海は消え始める



 午前11時頃、雲海は消滅



 雲海は、雲を海に例える表現…山で見られる雲海は、山間部などでの放射冷却によって霧・層雲が広域に発生する自然現象

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”古坊中”現地研修会

2014年11月16日 | 阿蘇ガイド

 阿蘇火山博物館主催の「阿蘇山頂にある古坊中について、(島津義昭氏、渡辺一徳氏の)講和と現地研修」に参加

 坊中の歴史には2説あり
 (1)神亀2年(726)に天竺から来朝した最栄読師が、健磐龍命と対面しその本地として十一面観音菩薩を刻んだ(奈良時代)
 (2)最栄読師は比叡山、慈恵大師の弟子で、天養元年(1144)阿蘇大宮司、阿蘇友孝の阿蘇山に住んだ(平安時代)

 初期に西巌殿寺(中岳火口西側の巌がある所)があった場所(現在は阿蘇山上神社がある)

 左京ヶ橋(蛇腹):噴火口(神霊池)への登山者は心身を清浄にして登拝することを例としていた。左京ヶ橋は、往時唯一の火口への路であり、必ずこの橋を渡らなければならなかった。心悪しき人が渡ると前面の岩が大蛇に見え、渡ることができないと言う。未婚の男女がこれを渡り潔身の証にしたとも言う

 左京ヶ橋と蛇腹

 古坊中には三十六坊、五十二庵があったと伝えられる…坊は寺で衆徒が住み、庵は小さな寺で行者や山伏が住んだ 火山信仰と山岳仏教が融合し、独自の阿蘇修験が行われた信仰の中心とのこと

 坊、庵があった場所

 五輪塔や仏像の遺跡(廃仏毀釈で破壊された)

 五輪塔とは

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有機肥料野菜農家と椎葉・高千穂の紅葉を訪ねて!

2014年11月15日 | コミュニティの活動(おいしい丸葉山)

 第3回の”おいしい丸葉山”修学旅行(21名)…当日、五木方面は交通渋滞が予想されるため急遽、椎葉・高千穂方面に予定を変更


 午前9時、南阿蘇久木野庁舎を出発、高森を経由して山都町の有機野菜農家(Sさん)を訪る、”有機ごぼう”(同じ畑では5年に1回栽培)が1.5m程に育っていた



 種採り”にんじん”は、育った”にんじん”の形や生命力のバランスを考慮して選別し、ビニールハウスの中に植え替えて種を採取するとのこと…Sさんは「自然界の持つ種子の多様性を残す」ことに情熱を注がれていた



 椎葉村、五ヶ瀬川沿いの紅葉は今が盛り



 高千穂”トンネル駅”で地元の焼酎などを買い込み、滝を背景に記念写真をパチリ



 社殿が鳥居より下にある日本三大下り宮の一つ”草部吉見神社”(2014/5/17ブログを参照)に参拝…阿蘇大神(健磐龍命:たけいわたつのみこと)の叔父(日子八井命:ひこやいみみのみこと=神武天皇の第一皇子)を祀る



 南阿蘇久木野庁舎には、午後4時30分頃到着して解散…シルバーの修学旅行は毎回天気に恵まれる、この楽しい旅も3回目になると互いに仲良くなってきた








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倶利伽羅谷(くりからだに)スキルアップ研修

2014年11月13日 | 阿蘇ガイド

 NさんとTさんのガイドで、古坊中修験者修業の場、古い「白水火山」溶岩流出の谷”倶利伽羅谷”を歩く…朝から心配された天気だがトレッキングを開始して次第に回復
 駐車場→倶利伽羅大滝展望台→倶利伽羅不動→眺望の丘→(倶利伽羅川に沿って上る)→倶利伽羅大滝→(下山)→駐車場
 倶利伽羅谷の岩壁の洞に祀られた「霊岩洞(倶利伽羅不動)」(西厳殿寺系の修業の場と言われている)に参拝



 ”眺望の丘”から牧野の農道を望む



 倶利伽羅川の川沿いに突き出た貫入岩の頂上には”ホコラ”があるそうだ



 豪雨の時、流れて来た火山灰で滝壺が埋まった滝(源流は砂千里ガ浜の方向)



 トイノクチ滝(倶利伽羅大滝)の周辺には中岳より古い火山(白水火山)の噴出物も存在するようだ…今年は火山ガスの影響で美しいモミジの紅葉が見られなかったが、新しい発見が多いトレキングに満足






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紅葉の季節(2)

2014年11月10日 | 阿蘇のくらし

 阿蘇では薪ストーブの季節、日に日に紅葉が進んでいる



 我が家の”山モミジ”が真っ赤に紅葉した




 高森町民体育館付近の紅葉も今が盛り(テニスの帰り)





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これから求められる大学

2014年11月08日 | 大学関連

 ”熊本県立大学(共学化・総合管理学部設立)20周年記念シンポジウム”に参加…熊本に来て20年、"Time fries like an arrow" <光陰矢の如し>

 これから求められる「グローカル時代の大学教育」について熱心に議論が展開された!

 Think glovally, act locally国際的な知見に立ち、地域に根差した活動を…この言葉は計画、環境、教育、数学、ビジネスなど色々な場面で引用されている
 パネルデスカッションでは、①プレゼンテーション能力は必須(企業)、②学生の意識が社会を変える(NPO)、③少子化に伴う公立大学の現状(卒業生・文部省)、④何のために勉強するか、明確な目的を(教員)などの提言があった

 20年を振り返り、意欲的で大胆な改革…”公立大学だからできること(独自性)”、”特色ある総合管理学部への再構築(時代のニーズを先取り)”、”高度な研究・教育と地域貢献のバランス”など必須と考る

 レセプションは”熊本テレサ”、久しぶりに総合管理の教員や事務職員の皆さんとの歓談、初めて理事長さん、元知事さんにもご挨拶して楽しい会合でした

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紅葉の季節

2014年11月07日 | 阿蘇のくらし

 根子岳も紅葉が始まった(11月3日テニスの帰り撮影)

 我が家の珊瑚モミジは紅葉の盛りだ!

 ドウダンつつじも紅葉

 紅葉のしくみは、葉に含まれる色素には緑色のクロロフィル(葉緑素)、黄色のカロチノイド(カロチン類とキサントフィル類)がある。クロロフィル量がカロチノイドよりずっと多いため、黄色はめだたず葉は緑色に見える。秋、気温が低くなると葉のはたらきが弱まりクロロフィルが分解されてクロロフィルにかくされていたカロチノイドの色がめだって黄色になる
 植物は葉を落とすための準備を始め、葉柄の付け根にコルク質の離層という組織がつくられ、物質の行き来はここで妨げられる。そのため葉の中の物質は茎に移動できなくなり、光合成で生産された糖は葉に留まる。紅葉する葉では、この糖から赤い色素アントシアニンができて葉は赤くなる

 アントシアニンの合成には温度と光の条件が重要
 1日の最低気温が8℃以下になると紅葉が始り、5~6℃以下になるとぐっと進む。鮮やかに紅葉するには、日中の気温は20~25℃で夜間は5~10℃と昼夜の気温の差が大きいこと、空気が澄んで葉が充分日光を受けられること、大気中に適度な湿度があって葉が乾燥しないことなどが必要と言われている
 (参考文献:http://www2.tokai.or.jp/seed/seed/seibutsu12.htm、http://www.jma-net.go.jp/matsue/chisiki/column/livingthing/maple.html)

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OB先生の昼食会

2014年11月05日 | 大学関連

 大学OB先生の昼食会、KKRホテルの”日本料理まつり”に 8名(91歳~68歳)のOB先生が集結、「季節の花摘み膳」に舌鼓して談笑…昼食会の名前はまだ無い

 退職後は専門領域の研究、地域に貢献(野焼き、歴史上の人物研究)、大学の非常勤講師、テニスで体力維持、海外旅行など楽しまれ皆さん元気ハツラツ!

 食後、”利休珈琲(ほっと一息 お城を望む 特等席)”を飲みながら、中国が台頭して来てギクシャクしていること、日本の政府や国民が国粋的になって来ていること、これまでの状況と国の雰囲気がすっかり変わったことが気がかりのようだ…特に、戦前のように狭い視野で突き進む危険な状況、私も同感だ!

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”二十四の瞳”の島へ

2014年11月02日 | 家族たち

 午前8時40分、高松を出発して高松西ICから高速道路に乗り、途中石鎚山SAで休憩して大洲西で下りる

 11時に八幡浜フェリー乗場に到着…復路は往路と同じ経路だが一週間の間に秋深まり銀杏並木も色づいてきた

 八幡浜11時45分発の宇和島フェリーで臼杵フェリー乗り場には午後2時10分着…船で体を横にしてのんびり休めるのでドライブの途中休憩には最適だ!

 八幡浜フェーリ乗り場を後に

 豊後水道(島の後ろに佐田岬半島が見える)

 臼杵フェリー乗り場に近づく

 臼杵フェリー乗り場から陸路、犬飼で「中九州自動車道」に入り豊後大野まで快適なドライブ、豊後大野から「57号線」で熊本へ3連休の中日少し渋滞したが、午後5時ごろ熊本市の母の暮らすケヤハウス、阿蘇の自宅には午後6時過ぎ着く(10月26日から11月2日までの旅行は91歳の母にとっては大旅行だが大変喜んでいた)

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”二十四の瞳”の島へ

2014年11月01日 | 家族たち

 「東洋オリーブの11月1日限定”新搾りのオリーブ”地元還元売出」の チラシが目に入り、高松へ出かける前に急きょ買いに走る…この”新搾りのオリーブ”は品質が良くフレッシュで美味しい

 会社の説明によると、海外の精製オイルはランパンテ(酸度の高い、オイルランクが低いオイル)を精製しいるものがほとんどで、品質が悪いオイルを海外から長期間かけて輸送するため酸化が進んでいる。この”新搾りのオリーブ”は原料にこだわり”エキストラバージンオリーブオイル100%”を精製しているためフレッシュで酸化の心配もないと言う

 午後1時30分草壁港発のブルーラインで高松港へ、高松の妻の実家で一泊する

 夕食は牡蠣鍋を囲んで母と2組の夫婦の楽しい一時!

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