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オペラ、バレエ、歌舞伎、文楽などの鑑賞日記です

N響のシューマン

2024-04-26 11:06:27 | 音楽
4月25日(木)の夜に、サントリーホールでN響のコンサートを聴く。チケットは完売だが、1割ぐらいの空席はある。Nは高齢者が多い印象で、定期会員でも休む人が結構いるようだ。聴衆は高齢者が多いが、指揮者も84歳のクリストフ・エッシェンバッハ。歩くのは遅いが、まだしっかりした足取りだ。

プログラムは、オール・シューマンで、最初に歌劇「ゲノヴェーヴァ」序曲。続いてチェロ協奏曲。休憩の後に交響曲2番だった。シューマンの曲はメリハリに乏しい感じで、苦手だが、最初の「ゲノヴェーヴァ」は、オペラ用に書かれたためか、結構劇的な構成になっており、退屈せずに聞けた。

続くチェロ協奏曲は、ペルシャ系のキアン・ソルターニのチェロだった。まだ若い人で、エネルギーに満ちているが、音色は低音から高音までとても柔らかく響いて心地よい。シューマンの曲らしく、それほど面白さは感じないが、音色の美しさで聴かせた。途中で、N響首席奏者の辻本玲と二人でチェロ二重奏を弾く部分があり。これがとても美しく響いた。アンコールはペルシャ民謡「シーラーズへの旅」で、美しい旋律を聴かせたが、5分ぐらいの曲の間、N響のチェロパート全員が、通奏音をピアニッシモで弾き続けた。あんなに弱い音を、ゆっくりとしたボーイングで切れ目なく続けるのはさすがと、妙な点に感心。

最後は交響曲の2番。シューマンは歌曲や標題音楽が多いので、交響曲はあまり聞かないが、何となくベートーヴェンを感じさせるようなムードの曲で、結構面白かった。エッシェンバッハの得意曲なのか、譜面を見ないで指揮をしていて、なかなか良い演奏だと思った。

帰りがけ仁いつものスペインバルで軽い食事。トルティージャ、生ハム、田舎風パテ、生ハムのクリームコロッケ、鮭とエビのソテー、サフランソースなど。


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