劇場と映画、ときどき音楽と本

オペラ、バレエ、歌舞伎、文楽などの鑑賞日記です

物集女純子デビュー30周年コンサート

2022-09-10 10:56:22 | 音楽
9月9日(金)の夜に、ヴァイオリニスト物集女純子の30周年コンサートを聴く。横浜を拠点に活動しているらしく、場所は神奈川県立音楽堂。桜木町駅から7~8分だが、坂を上っていく必要があり、夏場にはあまり行きたくないが、幸いそれほど暑くなくて助かった。

初めて行ったホールなので見て回ったが、約1000席で1~3階が連続して繋がった形。客席はかなり急な勾配が付いているので、舞台は見やすいが、座席の列間隔が少し狭いので、出入りがしにくい欠点もある。勾配がきついので、舞台を見下ろす印象となる。

舞台は奥行きがあまりなさそうで、オーケストラの並びは左右に広がる形。残響は長めで、オケの演奏ならばよいが、話などは聞き取りにくい。個人的には残響の長いホールは好きになれない。2階部分で左右のロビーが繋がっていないので、下手側にしかない洗面所に行くのはちょっと不便な印象。

物集女純子はジュリアードに留学して学び、その後もアメリカで長く演奏活動をしていたらしく、ジュリアード時代にはレナード・バーンスタインに教えを受けたとパンフレットにはあった。

演奏される曲目も、前半はバーンスタインの「ヴァイオリン独奏、弦楽、ハープと打楽器のためのセレナーデ」だった。プラトンの「饗宴」をテーマにした曲で、饗宴について少し知識があると面白い。いかにもバーンスタインらしい曲で、「ウエスト・サイド物語」の曲と同じような一風変わった独特のフレーズや複雑なリズムが楽しめる。随分と複雑なリズムだったが、オーケストラは乱れずに見事に演奏した。日本橋交響楽団という初めて聞くオケだったので心配したが、見事な演奏。指揮は志村健一。物集女のヴァイオリンは力強いしっかりとした音色で、途中でマルモササキのチェロと掛け合うところなど、見事な演奏だった。

前半は、管楽器なしだが、後半には管楽器が入ってチャイコフスキーの交響曲4番。志村健一の得意の曲らしく、スコアも見ないで指揮していた。第一楽章は管と弦が溶け合わずにバラバラな印象で心配したが、だんだんと調子が出て、最後にはうまくまとめた印象。

桜木町から1時間以上電車に乗って帰宅。自宅で軽い食事。キャベツのサラダ、サラミ、ツナペースト、イベリコ豚のペーストとパンなど。飲み物はカヴァ。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿