Riyo(里誉)’s クレヨン

世田谷区桜新町のスピリチュアルカウンセリングサロン「フォルテネージュ」です☆

2.28と3.1のあいだに

2010-02-28 | フォルテネージュ

今日は、2年前の2月の末日に、
私の友達に起こった出来事を紹介します。








彼女は、私の家裁時代の後輩です。

明るくて、社交的で、仕事もできて、キレのある女性。
気丈さと繊細さを合わせ持ち、
何よりも、
非行臨床という仕事が大好きで、活き活きと働いていました。

だんなさんと、当時、3歳の男の子の3人暮らし。









そんな彼女が2人目を妊娠。
喜ばしいながらも、
つわりがひどくて、24時間船酔い状態で食事もままならず、
おまけに、夏の猛暑の時期で、
それでも、彼女は、毎日、気丈に仕事をしていました。










そして、
出産の約3ヶ月前、
とても悲しい事実が発覚しました。











胎児に、心臓の異常が見つかり、
このまま母胎にいる限りは、命があるけれど、
出生したら、長くは生きられない。。

そんな病気であることが、彼女に告げられました。
何万人に1人というレアなケースで、
赤ちゃんにとって、生まれてくることは、そのまま、死を意味することになると。。











いつもは、暖かみのある理知的な雰囲気の彼女が、
動揺して、混乱しながらも、自分に起こったことを受け止めようとしていました。

彼女は、
つわりの時期に、お腹の子を恨んでしまったり、
もう、こんな子いらないと思ってしまったことがいけなかったのかと、
自分を責めたり、

それでも、
仕事をしていると、この事態を少しの間、忘れていられると、
わずかな救いを感じていたり、

死ぬために生まれてこなくてはならない赤ちゃんに、申し訳なさを感じていたり、










でも、
人から「頑張ってね」と言われると「これ以上、何を頑張るの?」という気持ちになると、
素直な気持ちを、私に話してくれました。












こんな状態で、彼女は大きなお腹でちゃんと出勤していました。
悲しみに沈んでいる妊婦さんを見るのは、
同僚の私たちにとっても、ものすごくつらいことでした。

職場には、もう一人妊婦さんがいたので、
この明暗は、何のために存在するのか、と神様に聞きたいくらいでした。












私は、彼女のお腹の中で生きている赤ちゃんの心臓のことを考えたりしました。











彼女は産前休暇までちゃんと勤め上げ、

そして、
とうとう、出産の日を迎えました。

2008年2月29日

可愛い女の子だったそうです。

この世に生きた時間は、ほんの数時間だったけど、
ママの腕にずっと抱かれて、静かに逝ったとのことでした。

女の子には、両親の思いのこもった名前がつけられました。













女の子は母胎を一切傷つけませんでした。
そして、
自分の誕生日であり、命日でもある悲しい日は、
4年に1度しか巡ってこない日を選ぶことで、その謙虚さを示しました。

さらに、この苦難があったことで、
彼女の家族は前よりいっそう強い絆で結ばれました。











なんて、親孝行な子なんだろうと、私は、思いました。













まもなく、職場に復帰した彼女は、
別の配属となったので、たまに顔を見るくらいになりました。

新しい職場で、新しい仕事をすることで、
少しずつ、彼女は、彼女らしさを取り戻していきました。

時々会う彼女の笑顔に、私は柔らかさや優しさを感じていました。












私が、家裁のお仕事を辞めるときも、
彼女は、別れを惜しんで、そして応援してくれました。

私は、職場を離れても続く、彼女とのご縁を感じましたが、
別の理由で、すぐには会えない気もしていました。










あの頃、
私は、彼女に何がしてあげられるだろうかと、考えていて、
そのひとつとして、
彼女に起こった出来事を、多くの人に伝えることだと直感していたので、
今日、ここに、こうして書くことは、
2年前から続いている、私の使命だったんだと思っています。
















そして、
やはり、私の予感は的中でした

今、彼女は、子育ての真っ最中

昨秋、
あのときと同じ病院で、救急搬送されて予定日より1ヶ月早く出産したと報告がありました。
事情を知っている助産師さんたちが、多いに祝福してくれたそうです

か弱いながらも、頑張って生まれてきたキュートな女の子

「ここまで来られたのは、一番つらかった時、親身になって励まし支えて下さった里誉さんのおかげでもあるので・・」
という言葉が、
とっても嬉しかったな







お姉ちゃんの分まで生きると決めてきたんだね。

あなたのママは、世界一のママだよ









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4 コメント

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ありがとう (takako)
2010-02-28 16:28:16
しかと受け止めました。
お母さんの気持ち、はかりしれないものがあるけれど、
真ん中の子がお腹の中で確かに成長したこと、少しの間でもこの世に生きていたこと、感じたよ。切ないけれど、きっと大きな意味があったんだね。
私も、自分のそばに来てくれた命を大切にして、生きていこうと思います。
伝えてくれてありがとう。
返信する
受け止めてくれて、 (里誉)
2010-03-01 17:24:57
とっても嬉しい。。
そうだよね、「真ん中の子」が生まれてきた意味は絶対あったんだ!
命ってみんな奇跡的なんだよって、教えてくれたんじゃないかな。。

彼女の小さな一生は、まさに愛で満たされていたって思う。

こちらこそ、気持ちを教えてくれてありがとう☆
返信する
 (四つ葉)
2010-03-03 14:51:39
なんかぐっとくるお話ね。
里誉が今回使命で伝えられた事も素敵だし、
この方もしっかりと辛い事実を受け止めた事で、次の生命に繋がったんだと思うの。

 本当に、人生って学びだね。

返信する
そうなんだよね。。 (里誉)
2010-03-03 23:43:46
理由は分からないんだけど、
伝えることが使命だと思ったんだよね。
この記事は、普段よりもたくさんの人に読んでもらって、ものすごく嬉しい

すべてはプロセス、つながっているんだね
流れで見てみて、学びが分かるんだ
返信する

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