花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

冬、ヒガンバナ科の花3種

2021-12-21 | 植物 花

寒い冬に咲くヒガンバナ科の花「キリタンサス・マッケニー」、「スノードロップ」、「アマゾンリリー」の3種です。

最初のヒガンバナ科の花は、「キリタンサス・マッケニー」です。

<「キリタンサス・マッケニー」>

5月頃から8月頃にも咲きます、地表から直ぐに細長い花茎を伸ばして、先端に10輪程で

花冠が6裂した花を咲かせます、花形は、細長い筒型、壺型、杯状と豊富です。

花の色は、赤、オレンジ、黄、ピンク、白等が有り、咲き方も上向に咲くもの、下垂するもの等が有ります。

代表種は、此の「キルタンサス・マッケニー」で、単に、「キルタンサス」と呼ぶ場合は、此の品種を指します。

甘い香りがします、「キルタンサス」の名前は、ギリシャ語で

キルトス(曲がった)、アンサス(花)を意味するとか

ヒガンバナ科、キルタンサス属、半耐寒性球根、南アフリカ原産、学名   Crytanthus mackenii

英名   Ifafa Lily、別名「フイフキスイセン」(笛吹水仙)

 


他の主な種類としては、「キルタンサス・ルテスケンス」 C.lutesecence

「キルタンサス・オブリエニイ」 C.`obrienii、「キルタンサス・サンギネウス」 C.sanguineus 等々が有り

開花時期、花の色、花の大きさが、夫々、違っています。

下図は、夏咲きの「キリタンサス・サングィネウス」  Cyrts anthus sanguineu

紅色の花が、大きく開く違いが有ります。

 

次は、「スノードロップ」の花です。

<「スノードロップ」>

”春告げ花”「スノードロップ」が、春の到来の近いことを告げているようです。

”雪の雫” の様な<耳飾り>に似た白い花が、一輪、滴るように、下向きに咲かせます、可憐な姿です。

「スノードロップ」Galanthus spp. は、15品種位有る様でが、G. nivalis G .ewesii lが、主なものです。

花弁の内側に、緑色のハートの模様が着いていて、可憐さを引き立てます。

ヒガンバナ科、ガランサス属、耐寒性球根、東ヨーロッパ原産、英名   Common snowdrop

 別名「ガランサス」、「ユキノハナ」(雪の花)

淡い緑色をしたハート型の模様が、キュートな感じを醸します。



 

次は、「ユーチャリス」です、”人の目を惹く” の名前が付いた美しい花です。

<「ユーチャリス」Euccharis

冬、「ユーチャリス」(「アマゾンリリー」)の花を室内で咲かせます。

露地では、秋が、開花期の「ユーチャリス」ですが、冬、室内で育てることができ,、冬の室内を明るく彩ります。

「リリー」の名前が付いていますが、ユリ科の花ではなく、

ヒガンバナ科の「ヒガンバナ」(彼岸花)に「スパイダーリリー」の名前が付いて

「ネリネ」に「ダイヤモンドリリー」の名前が付いているのと同様です。

寒い此の時期は、室内で栽育しますが、純白で芳香が有ので人気が有る花です。

切り花やブーケとしても知られています。

6枚の花被片からなり、6個の雄蘂の下部が、連なって杯状になので「水仙」の花の姿に似ています。

此の “杯” の色は、淡い黄緑色で、純白と黄緑色の対比も素晴らしいものです。

品種としては、10種位 有る様ですが、「ユーチャリス・グランディフローラ」が、多く出回っています。

「ギボウシ」の葉に似た幅広の大きな葉と「水仙」の花に似た花を咲かせるので

別名に「ギボウシズイセン」(擬宝珠水仙)の名前が、付いています。

「ユーチャリス」の名前の由来は、ギリシャ語の<エウノ> ”人目を引く” からとか、美しいからですか

ヒガンバナ科、ユーチャリス属、南米アンデス地方原産、非耐寒性球根、学名  Eucharis × grandiflora 

別名「アマゾンリリー」 Amazon lily 「ギボウシズイセン」(擬宝珠水仙)



 

雄蘂が、連結して立ち上がるので、カップ状になります。

葉の大きさに比べて、花が小さいのが特徴です。


冬に咲く(3)

2021-12-17 | 植物 花

今日の ”冬に咲く”  シリーズには、「寒菊」と「冬咲き蛇の目菊」にしました。

寒さに抗して、健気に咲き誇ります。

最初は、秋の「菊」に代って咲き出す「カンギク」寒菊 です。

<「カンギク」寒菊>

一般の「菊」の季節が終わり、「寒菊」が盛りを向かいます。

「寒菊」とは、12月から1月頃に咲く「菊」の総称で,  “冬にも自然開花するものや其の園芸種” を指すとのことです。

今日は、秋咲きの小菊「シマカンギク / アブラギク」の改良種を載せてみました。 

茎、葉は、霜にも耐え ”冬の菊” なのです、輝く様な黄色の花は、中央が盛り上がるように咲きます。

キク科、キク属、耐寒性多年草、学名   Chrysanthemum indicum var.hibernum 、英名    Florist`s dasy

別名 「冬菊」、「寒小菊」、「小金目貫」、「霜見菊」等の名前が付いています。



 

次も、”冬に咲く菊”「ベニジウム」が 咲いています。

<「ベニジムム」別名 寒咲き蛇の目菊>

色彩が乏しい寒い冬に、鮮やかな色が目に留まります。

舌状の黄橙色の花弁に、黒い 輪 の斑模様が入り、“蛇の目” の様で、名前の由来とか

葉には、深い切込みが入り、互生、葉や茎には、細かい白い毛が密生します。

冬から早春に懸けて、次々と開花して、愉しませてくれます。

頭状花序が、茎の先端に着き、オレンジ、貴、白色の花を咲かせます。

似た花には、「ハナワギク(花輪菊)」 Cyrysanthemum carinatum

「ガザニア」 Gazania Hybrids「アークトティス」  Arctotis × hybrida  等が

キク科、ベニジュウム属、半耐寒性一年草、南アフリカ原産、学名   Venidium fastuosum=Arctotis fastuosum

別名 「カンザキジャノメギク」(寒咲き蛇の目菊)、「ケープ デージー」、「アフリカン デージー」

英名   Cape daisy 、Monarch of the veldt 、Iceland daisy

英名  Monarch of the veldt は、 <南アフリカの草原の王> と訳すんでしょうか、アアフリカの雰囲気が有る花です。

 

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蕾は、白く透き通った氷の様な毛が生えています。


葉や蕾は、水晶の様な毛が生えてキラキラ輝きます。

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今日の過去の記事の再掲載です、>続きを読む から入って下さい。

”寒咲き、冬咲き” の名前で

今日は、「寒咲きハナナ」と「冬咲きベゴニア」を挙げてみました、此等も寒い時季に咲く花達です。 「カンザキハナナ」(寒咲き花菜)冬の寒い時期から咲き始める早咲きの「ナノハ......

冬に咲く(2)

2021-12-15 | 植物 花

”ランプ の妖精”「ストロビランテス」が、咲き始めました。

”ランプの妖精” の異名を持つ「ストロビランテス・アニソフィルス」を最初に挙げてみます。

次に挙げる仲間の「ストロビランテス・ダイエリアヌス」Strobiranthes dyerianus  同様に

観葉植物としても人気が有ります。

葉、茎は、暗紫色で、笹の葉の様な葉は、披針径で対生しますが

片方の葉が、他の一方の葉と大きさが違う特徴が有ります。

淡い紫色で、花冠が五裂した筒状の花を咲かせます。

流通名が「ランプの妖精」です、此の様な形のランプが、在ったような気がします。

キツネノマゴ科、ストロビランテス属、常緑亜低木、インド原産

学名   Strobiranthes anisophyllus、英名   Goldfussia

*学名の  anisophyllus は、”違った葉を持つ” の意味とか、葉の大きさが、違うことを著わしています。

花弁に着いた多数の横皺が、花弁の色より少し濃いので絶妙の風合いを出し出します。

光沢の在る濃い紫色の葉も観葉植物として、充分鑑賞に堪えますが、次に挙げる

「ストロビランテス・ダイエリアヌス」よりは、少し見劣りがします。 


次は、紅紫色の葉に銀粉を塗した様に見える ”輝く葉” の「ストロビランテス・ダイエリアヌス」です。

葉には、緑色の葉脈が走り色彩を際立てます、この為、花より葉を愉しむ植物です。

秋には、筒状の薄紫色の花を咲かせます。

葉の裏側は、濃い紫色で、別名 「ウラムラサキ」(裏紫)の名前の由来とか

キツネノマゴ科、ストロビランテス属、常緑低木、ミャンマー原産、学名    Strobiranthes dyerianus

英名    Burma conehead、別名 「ウラムラサキ」、「ビルマヤスアイ」





過去の記事の再掲載です。

冬、”赤い金魚”

赤い金魚と擬えたのは、イワタバコ科の「キンギョノキ」(金魚の木)、別名「ヒボシルタ」の花です。冬に金魚は、不相応ですが、”冬の金魚” としてお楽しみ下さい、勿論、花の話です......

冬に咲く(1)

2021-12-14 | 植物 花

今日は、寒い此の時期に咲く「桜」と「菖蒲」です。

冬の「桜」「ジュウガツザクラ」(十月桜)、「ヒマラヤザクラ」が、春に咲く「染井吉野」に先駆けて咲いています。

<「十月桜」> 

花色は、白や淡いピンク色で、小輪で八重の花を散房状に咲かせます。

「コヒガンザクラ」(小彼岸桜)と「マメザクラ」(豆桜)の交配種とのこと、寒い時季に健気に咲く感じがします。

「染井吉野」などに比べて、花数が少ないので、派手さは、無いのですが

開花期が、10月から1月、3月の頃にも再度咲きますので2度愉しめます。

雄蘂より長い1本の雌蘂が目立ちます。

尚、此の時季には、中輪で一重の「フユザクラ」(冬桜)  Cerasus × parvifolia 'Fuyu zakura' も視られます。

バラ科、サクラ属、落葉小高木、交配種、学名     Prunus × Subhirtella cv. Autumnalis



 

次は、「 ヒマラヤザクラ」です。

冬に咲く「桜」には、「ジュウガツザクラ」(十月桜)、「シキザクラ」(四季桜)

「コブクザクラ」(子福桜)等々多数有りますが

今回は、「サクラ」の野生種で、晩秋から冬の懸けて花を咲かせる「ヒマラヤザクラ」を挙げてみました。

一重で淡いピンク色の花と、葉先が尖った葉が同時に展開します、花が、葉より先に展開する

「染井吉野」等とは違った性質です、野生美を愛でる「桜」なのです。

日本には、ネパール王室から熱海市に贈られたのが最初とか

原産地がインドやカシミール、ヒマラヤ地方とのことで、耐寒性が有って、冬でも花を咲かせます。

他の冬咲きの「桜」達より一層、野性的で、清楚な感じのする桜です。

花色は、ピンクが種ですが、其のピンク色の濃淡が多彩で充分愉しめます。

バラ科、サクラ属、落葉高木、インド、カシミール、ヒマラヤ地方原産

学名    Prunus cerasoides、英名    Wild Himalayan Cherry

 

他に、 ”冬の桜” では、「カンヒザクラ」(寒緋桜)も有ります、両者より少し遅れて(1月から3月頃に)開花します。

 

次は、冬の季節に咲く「アヤメ」(「カンザキアヤメ」)です。

<「カンザキアヤメ」寒咲き菖蒲>

「アヤメ」は、初夏の風物詩の花ですが、”寒咲き” の名前の通り、冬に咲く「アヤメ」なのです。

長い花筒の先端に淡い青紫色の「アヤメ」に似た花を咲かせます。

開花期間は、12月頃から翌3月頃迄が見頃の花です。

亦、「アヤメ」の葉は、冬に枯れますが、「カンザキアヤメ」の葉は、枯れない違いが有ります。

「アヤメ」の様な花茎が無く、長い花筒を持つ花なので、葉より低い位置で開花します。

「アヤメ」より低い位置に花を着けるのです。

花弁の中心を黄色の筋が走り、濃紺の斑が、点在します。

アヤメ科、アヤメ属、耐寒性多年草、地中海沿岸、西アジア原産、学名  Iris unguicularis

別名「ウィンターアイリス」、「アルゲリアンイリス」

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面白かったので、友人から送られてきた動画を再度載しました。


”雪” の名前が付いて

2021-12-10 | 植物 花

冬の花、「雪女王」、「白雪姫」、「初雪草」を挙げてみました、季表を表す園芸名が付いた花々です。

 

<「アロニア・アルビルロラ」>

「アロエ・アルビフロラ」、別名「雪女王」は、 名前が、著わしている様に、雪が降る寒い冬に咲きます。

耐寒性は、充分ですが、気温が、5度以下に下がる時は、室内で咲かせるのが無難です。

20~30cm位の花茎を伸ばした先端に総状花序を着けて、釣鐘型で緑色の筋が入った白い花を咲かせます。

雄蘂が、花冠から長く突き出ています、葯のオレンジ色が目立ちます。

葉は、多肉質で線形、切り口が三角形の三角錐です、葉の縁には棘が生えます。

ユリ科、アロエ属、常緑多年草、マダカスカル島原産、学名   Aloe albiflora、別名「雪女王」

白い斑が入った線形の葉が、「アロエ」の特徴を著わしています。

 

次は、「 ハツユキソウ」(初雪草)です。

”冬、白色” と言うより ”夏、白色” が妥当かとは思いますが、此の時季でも、淡白色の小さい花を咲かせています。

小さな杯状の花序の花は、見栄えがしないのですが、緑の葉の縁に白い斑が入り、コントラストが素晴らしいと

観葉植物として親しまれています、葉を鑑賞する「ポインセチア」の仲間です。

トウダイグサ科、トウダイグサ属、非耐寒性一年草、北アメロイカ原産

学名    Euphorbia marginata英名    Ghost weed、Snow on the mountain、別名「ユーホルビア」


 

最後は、「白雪姫」の愛称が付いた「ユーホルビア・レウコセファラ」です。

此の花も「ハツユキソウ」と同じ様に杯状花序に白い小さな花を咲かせます。

花は、目立たないですが、白い苞葉が、目を引きます、此の花も苞葉が美しい「ポインセチア」の仲間です。

トウダイグサ科、ユーフォルビア属、メキシコ、エルサルバトル原産、常緑低木

学名    Euphorbia leucocephala、英名   Pascuita、Snow of Killimanjaro、Snow flake euphorbia

属名の   Leucocephala  は、”頭が白い” 意味とか、白い苞を著わしています。