花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

キンポウゲ科の花

2020-05-30 | 植物 花

”早春のクレマチス” 「クレマチス・アルマンディー」の花期も終りました。

アルマンディー系の原種「クレマチス」の一種です。

白い色の4弁~6弁花を咲かせ、芳香が有ります。

キンポウゲ科、センニンソウ属、常緑蔓性多年草、中国、ベトナム原産、学名 Clematis armandii


 ”春咲きの「クレマチス」”「クレマチス・モンタナ」は、咲き続けます。

<「クレマチス・モンタナ」>

白や淡いピンク色の4弁の花で、花径が、約4cm位、花弁の先端が丸くて可憐 な花です。

花心が、黄色でバニラの様な香りがします。

旧枝咲き(2年目の枝から伸びた枝に花を咲かせる)で春のみ花を咲かせる一季咲きで、モンタナ系に入ります。

キンポウゲ科、クレマチス属、耐寒性多年草、蔓性、中国、ヒマラヤ、パキスタンに自生

学名 Clematis montana

 

次のキンポウゲ科の花は、、「ラークスパー」です。

<「ラークスパー」>

「ラークスパー」は、別名「チドリソウ」(千鳥草)、「デルフィニウム」

別名「ヒエンソウ」(飛燕草)の一種で、よく似ていています。

総状花序に、青、藤色、紫、ピンク、赤、白色の花を咲かせます。

葉は、細かく細く裂けて大きな葉を着ける「デルフィニウム」との違いが分かります。

花茎の上に円錐花序をを作り、大きな5枚の苞と2枚の花弁が、開きます。

苞の裏に長い筒を伸ばすので、鳥の蹴爪に似ているのです。

「ヒエンソウ」が、燕が、飛んでいる様子からの命名「飛燕草」ですが

千鳥/雲雀の姿に似ているので、「ラークスパー」の名前が付いた由

因みに、Lark=雲雀、Spar=蹴爪を意味します。

キンポウゲ科、コンソリダ属、耐寒性一年草(「デルフィニウム」は、耐寒性多年草)

ヨーロッパ、西アジア原産、学名 Consolida ambigua=C.ajacis、英名 Larkspar 、別名「コンソリダ」


最後のキンポウゲ科の花は、「ニゲラ」(クロタネソウ/黒種草)です。

<「ニゲラ」>

細い糸状の葉が、繊細な感じです、茎の先端に一輪花を咲かせます。

花弁に見えるのは、萼片で、白、青、ピンク色等の色が有ります、花弁は、退化しています。

「ニゲラ」の仲間は、南ヨーロッパ、西アジアに10種以上分布しているようですが

一般には、「ニゲラ・ダマスケナ」が一番多く普及しているようです。

キンポゲ科、ニゲラ(クロタネソウ)属、耐寒性一年草、学名 Nigella damascena

英名 は、面白いもので、Love in a mist  ”霧の中の恋人” 糸状の葉に包まれた花を著したとか

他には、Devil in a bush ”茂みの中の悪魔”  果実の頭に角の様な突起を著したとのこと

別名「クロタネソウ」(黒種草)果実の色から採ったようです。

花弁の光芒が、宝石、ダイヤモンド、ルビー、エメラルドの輝きです。


<各画像は、クリックで拡大表示します>


此の時季のマメ科の花(2)

2020-05-25 | 植物 花

今回のマメ科の花は「ロータス・ベルセロティー」、「ミヤコグサ」、「クサフジュ」の3種です。

<「ロータス・ベルセロティー」>

暗赤色のユニークな形の花です、「オウムノクチバシ」(鸚鵡の嘴)の異名が付いています。

線状の灰緑色の葉に、赤い花が浮き立ちます。

秋口まで、長い花期を愉しみます、花が、黄色い種類(ロータス・マクラツム)も有ります。

マメ科、ロツス(ミヤコグサ)属、半耐寒性多年草、カナリア諸島原産、学名 Lotus berthelotii

別名「ロータス・ベルティロッティー」


黄色花の「ロータス・マクラツム」Loutus maculatus




 「ミヤコグサ」(都草)も咲いています、”春の道端の黄色い花” です。

<「ミヤコグサ」>

名前の由来に興味が湧きますが、其の(1)京の都、奈良の都の近くに

多く生えていたから、其の(2)漢名のの「脈根草」(ミャッコングサ)が

訛って「ミヤコグサ」になったからとか等、諸説が有るようです。

マメ科特有の蝶型の黄色い花が、咲き広がります。

葉は、五枚、奇数羽状複葉です。

マメ科、ミヤコグサ属、日本、中国、朝鮮半島に分布

英名 Lotus corniculatus var.japonicus

別名「エボシグサ」(烏帽子草)、花の形が、烏帽子に似ているからと

 

次のマメ科の花は、「クサフジ」(草藤)の花です。

<「クサフジ」>

花や葉が、「藤」の花や葉に似てる故の命名とか、「藤」が、樹木で、此は、<草>なので此の名前がついた由

亦、「藤」の花序が下垂するのに対して、「クサフジ」は、花穂が、上に向かって伸びる違いが有ります。

総状花序に、白色、淡い紫色や青紫色の蝶形の花が密生します。

仲間の「カラスノエンドウ」の花や葉に似ていて、偶数羽状複葉、小葉が、10枚以上着きます。

マメ科、ソラマメ属、蔓性多年草、日本、北半球の温帯地域に分布するとか

学名 Vicia cracca、英名 Tufted Vetch



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此の時季のマメ科の花(1)

2020-05-22 | 植物 花

今回のマメ科の花は、「クリムソンクローバー」と「ロータス・ヒルタス」です。

”此の時季のマメかの花(2)” として、次回に「ロータス・ベルセロティー」

「ミヤコグサ」、「クサフジ」を挙げる予定です。

<「クリムソンクローバー」>

白い花を咲かせる「クローバー」(シロツメグサ / 白詰め草)Trifolium repens の近縁種ですので

穂状の蝶型の花の姿は、似ていますが、花色は、赤い色です。

・ ・ ・ が、白色の花も有る様で混乱しますが、草丈が、「クローバー」より高い違いが有ります。

「クローバー」と同様、明治時代に牧草として、ヨーロッパから入ってきたとのことです。

”詰め草” ですから、乾燥してパッキング材としても利用した由

茎先に、マメ科特有の蝶型の赤い花が、円錐穂状に集まって咲くので

姿が、”赤いトーチ”、”赤いキャンドル” になります。

別名に「ストロベリートーチ」、「ストロベリーキャンドル」の名前が付く理由です。

「シロツメクサ」の仲間ですから、葉も3枚の小葉で3出複葉、互生します。

草丈は、30~50cm、花序の高さは、5~7cm、牧草として入ってきた由

マメ科、シャジクソウ属、一年(多年)草、ヨーロッパ原産、学名 Trifolium incarnatum

英名 Crimson clover、Strawberry candle

別名は、他に「ベニバナツメクサ」紅花詰草、「オランダレンゲ」、「ストロベリーキャンドル」等


次のマメ科の花は、「ロータス・ヒルスタス」です。

春先に、毛深いクリームエイローの葉を輝かせていた「ロータス・ヒルタス」ですが

今は、葉は、緑色に変化して、マメ科特有の蝶型の花を咲かせています。

花が咲く迄は、観葉植物としても愛でられています、早春に映える明るい色です。

 マメ科、ミヤコグサ属、多年草、地中海沿岸原産、学名 Lotus (Dorycnium) hirsutus 'Bristone' 、別名「ブリストン」


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フトモモ科の花

2020-05-20 | 植物 花

最初のフトモモ科の花は、樹木花の「マートル」(ギンバイカ / 銀梅花)です。

<「マートル」>

ヨーロッパでは、結婚式の式場を飾ったり、花嫁が持つブーケに使うとのことで

「祝いの木」の別名が付いた ”目出度い” 樹木花とのこと

ギリシャ神話や旧約聖書にも登場する植物で、古くから親しまれていた植物のようです。

エジプト、ローマ、古代ギリシャでも、現代のように料理スパイス、香水として利用していた様です。

ドイツでは、今でも結婚式に此の花で作った冠を被るそうです。

スウェーデンでは、女の子が生まれると此の木を植え、やがて、花嫁になる時に

枝や葉で髪飾りをつくって祝う習慣が有るとのこと

花弁は5枚で、「梅」の花に似ているので、「銀梅花」の名前の由来になった由

特に、多数の細長い雄蘂が溢れ出る様子は、美しいものです。

亦、艶の有る肉厚の葉も、此の白い花を引き立てます、葉には芳香が有ります。

秋には、円錐形で黒青色の果実が実を結び、食用になります。

フトモモ科、ギンバイカ属、半耐寒性常緑低木、地中海沿岸原産、学名 Myrtus communis

英名 Common myrtle、別名「イワイノキ」、「ギンコウボク」



 秋には、下図の様な実が ・ ・ ・ 食べられます。

次のフトモモ科の花は、「フェイジョア」の花です。

上に載せた「マーテル」の花に似ています、同様に、多数の雄蘂が長く伸びて目立ちます。

果実として人気が有りますが、花も綺麗なものです、4枚の花弁の内側は、赤褐色(紫紅色)、外側は、白色です。

濃緑色の葉は、肉厚で、白い毛が生えているので、角度によっては、銀白色に視えます。

花や、秋に熟す果実は、生食ができ、洋ナシの様な味がします、ジャム、ゼリーにも加工されています。

フトモモ科、アッカ属、常緑低木、ウルグァイ、パラグァイ、ブラジル原産

学名 Acca sellowiana/Feijoa sellowiana英名 Feijoa、別名「アナナスガヤバ」



下図は、10月下旬頃に熟す果実です、食べられます、甘酸っぱい味です。

<各画像は、クリックで拡大表示します>


ツツジ科の花3種

2020-05-18 | 植物 花

今が盛りのツツジ科の花3種、「アケボノエリカ」と「カルミア」

「サラサドウダン」の花を挙げてみました。

<「アケボノエリカ」>

エリカ属は、ヨーロッパや南アフリカに700種以上有るとのことで、開花期、花の色、花の形が、多彩です。

開花期が、冬咲き、夏から秋、冬咲き、不定期咲きと此も多彩です。

花の形も壺型、ベル形、筒型と豊富ですので、人気が有ります。

今日は、此等の中から、開花期が、春から初夏に懸けて咲く「アケボノエリカ」を挙げてみます。

花色は、ピンクや白で、花筒の中央が膨らむトックリ形です。

他の「エリカ」に比べて耐寒性が乏しく、冬は、室内で越冬させます。

ツツジ科、エリカ属、非耐寒性常緑低木、学名 Erica ventricosa

南アフリカ原産、別名「エリカ・ウェントリコサ」



次の「カルミア」Kalmiaも淡いピンク色の花を咲かせます、集散花序に花冠の先端が浅く5裂した花を咲かせます。

花冠が浅いので、御椀の様な形になり、花冠の内側には、赤い斑点と折線グラフの様な筋が入ります。

蕾の形もユニークで、金平糖の様な形です。

雄蕊10本、雌蕊1本が、花冠から突出ています、葉は、肉厚で光沢が有る濃い緑色

東京都がアメリカに桜を贈った返礼に、贈られた由、別名に「アメリカ シャクナゲ」の名前が付いています。

花色は、代、ピンク、赤等が有ります。

「ツツジ」(躑躅)や「シャクナゲ」(石楠花)に近い植物とのこと

雄蘂の先端が、花弁の溝に差し込まれていますが、此は、蜂が蜜を吸うために留ると

刺激を受けて雄蘂が飛び跳ね受粉を助ける仕掛けとか

亦、「カルミア」は、スウェーデンの植物学者の名前に由来するとか

「カルミア」には、種類が多いとのことですが、「カルミア・ラティフォリア」が代表種のようです。

ツツジ科、カルミア属、北アメリカ原産、耐寒性常緑低木、学名 Kalmia latifolia 、英名 Mountain laurel

別名 「アメリカシャクナゲ」の他に、「スプーンの木」など



 下図は、花弁をUPしたものです、雄蘂が、花弁に先端を差し込んでいる様子が分かります。

 

下図は、gif ファイルにシマした

ツツジ科の3題目は、「サラサドウダン」(更紗満天星、更紗灯台)の花です。

<「サラサドウダン」>

 「ドウダンツツジ」(灯台躑躅)に<更紗>の様な筋模様が入った「サラサドウダン」です。

枝の先端に総状花序をだして、数個の花を下垂させます。

釣鐘型の花冠の先端が、浅く五裂します、花冠の先端が、淡い紅色、基部は、淡い黄色で

緑色の縦筋が、入ります、葉が出るのと同時に花を咲かせます、葉が、先に展開する「ツツジ」などと違っています。

ツツジ科、ドウダンツツジ属、落葉低木、日本原産、学名 Enkiathus campanulatus

別名「フウリンツツジ」(風鈴躑躅)、学名 Enkiathus は、ギリシャ語の enkyos(妊娠)と

anthos (花)に因るとか、膨らみを持った花の形からのようです。

下図は、「サラサドウダン」の変種で淡い紅色の「ベニサラサドウダン」(紅更紗満天星)です。

花弁に濃い色の縦筋が入って、「サラサドウダン」の変種なのが解ります。

<ドウダン>」に<満天星>の文字を宛てるのも、多数の花が、満天の星をイメージしたものでしょうか

 

「サラサドウダン 」の赤色系「ベニサラサドウダン」(紅更紗満天星)Enkianthus campanulatus var.rubicundus

も初夏に空に映えます、「サラサドウダン」の特徴<筋入り>も微かに現れています。

 

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過去に載せた記事の再掲載です。

 
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