花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

キク科の花(2)

2017-11-29 | 植物 花

”冬に咲く「桜」”、「十月桜」Cerasum × subhirtella cv. Autumnalis と 「ヒマラヤザクラ」Prumus Cerasoides です。

春の「染井吉野」に先駆けで咲く ”冬の桜” です。

下図は、「ヒマラヤザクラ」Wild Himalayan Cherry

 

「イソギク」(磯菊)

海岸、磯や岩場に分布する野生の「菊」の一種です、黄色の小さな花を密生させ、球状の頭花を咲かせまあす。

将に、”磯に咲く菊” 「菊」なのです、勿論、園芸用にも多く植栽されています。

「菊」ですが、筒状花のみで舌状花が、無いのも特徴です。

葉も縁が白く、切込みが在って、分厚く、表が緑色ですが、裏は、白い毛が密生しているので、白色に見えます。

キク科、キク属、多年草、日本原産、学名 Chrysanthemum pacificum

Chrysanthemum は、ギリシャ語で、”黄色い花”、pacificum は、”太平洋” の意味とのこと

海岸や磯に関連していることが解ります。


 次のキク科の花は、「ウインターコスモス」(「ビデンス」)Bidens sp.です。

「コスモス」(「秋桜」)Cosmos bipinnatus の花が、終わると、其の後を引き継ぎます。

「コスモス」とは、別の種ですが、花の姿が似ていて、冬に咲くので「ウインターコスモス」の名前が、付いています。

世界中、日本にも仲間が自生していますが、中央アメリカ、メキシコ原産の Bidens ferulifolia (フェルフォィア種)や

B.laevis (ラエビス種)が、「ウインターコスモス」と呼ばれているようです。

日本の "ひっつき虫" 「センダングサ」(栴檀草)Bidens biternata も「ビデンス」の仲間です。

花の色は、白色、クリーム色、黄色地に白色が混ざる「イェローキューピット」

クリーム色の「アイボリーホワイト」等、他に多くの園芸品種が、視られます。

葉は、濃い緑色で、羽状に深く裂けています。

キク科、ビデンス(センダングサ)属、常緑多年草(一年草)、Apache beggarticks

別名 「ビデンス」、「キクザキセンダングサ」

 亀吉

「ツワブキ」(石蕗)も黄色い花を咲かせています。

 

長い柄の先に、艶やかな大きな円形の葉を着けます。

葉には、多彩な模様が入る品種が有って、葉をも愉しめます。

水辺や半日陰を好む植物ですから、木立が多い庭などに

植えて、観賞することが多いようです。

”つわぶき” の名前の由来も、葉に艶が有るので ”艶の有る葉”

から「ツヤハブキ(艶葉蕗)」→「ツワブキ」、他には

”厚い葉の蕗” から「アツバフキ(厚葉蕗)」から「アワブキ」

となった記されていました。

「石蕗」の花は、初冬を著わす季語とか

この季節の代表的な花です、冬の淡い陽に黄色い花が、照り輝きます。

島根県のの地名は、”石蕗の野” の意味で、”「ツワ」(ツワブキの別名)が多く生えている土地” からとも記されています。

キク科、ツアブキ属、常緑多年草、日本、台湾原産、学名 Farfugium japonicum、英名 Leopard plant、Green leopard plant

<各画像は、クリックで拡大表示します>


キク科の花(1)

2017-11-25 | 植物 花

ゴージャスな「球根ベゴニア」が咲いています、「ベゴニア・センパフローレンス」(Begonia semperflorense cultorum) 等に

比べると、大輪で豪華な感じがします、南米アンデス地方原産の「ベゴニア」の園芸種とか、10月から12月が開花期です。

シュウカイドウ科、ベゴニア属、半耐寒性球根植物、学名 Begonia × tuberhybrida 、英名 Tuberous begonia

「フォーチュン ベゴニア」の名前も付いていました。

 

キク科の花(1)には、「 ユーリオプスデージー」、「ユーリオプス・バージネウス」、「カレンデュラ」を挙げてみます。

<「ユーリオプスデージー」(Euryops daisy)>

寒さに強く「マーガレット」の花に似た花で、一重の花を一輪、枝先に咲かせます。

葉は、羽状の切込みが深く、細かい毛が密生するので、銀色に輝きます。

Euryops は、ギリシャ語で ”大きな目を持つ” 意味とか、花径が4cm位になりますから、”大きな目” かと

思ったら、”人目をひく” からとの解説が載ってました、花の少ない季節、”大きな花が、人目をひく” で一件落着です。

仲間には、次に載せる「ユーリオプス・バージネウス」、別名「ゴールデンクラッカー」が有ります。

生育時の初めの頃は、草花の感じがしますが、枝が、太くなり、段々と樹木の感じに変わります。

キク科、ユーリオプス属、耐寒性常緑低木(多年草)、南アフリカ原産、学名 Euryops pectinatus

英名 Euryops daisy、Gray leaved euryops

 

<「ユーリオプス・バージネウス」(Euryops virgineus)>

上に載せた「ユーリオプスデージー」の仲間で、小さな黄色い花を多数咲かせます。

其の様子が、クラッカーが弾ける様子に似ているので、「ゴールデン クラッカー」の名前が、付いています。

関東地方以西では、冬でも屋外で花を咲かせることができます。

キク科、ユリオプス属、耐寒性常緑低木、南アフリカ原産、学名 Euryops virgineus

 

 


 次に ” 小型の「キンセンカ」"、「カレンデュラ ’冬知らず’」、別名「カンザキカレンデュラ」(寒咲きカレンデュラ)

「カンザキキンセンカ」(寒咲き金盞花)の花を挙げて終わります。

近縁種の「キンセンカ」Calendula officinalis に比べて、花径が二回り位小さいのが特徴です。

耐寒性が有り、冬でも屋外で、次々と黄金色や橙色の花を咲かせ、冬中愉しむことができます。

朝、太陽の陽が当たると開花して、陽が沈むと花を閉じます。

根本から、ヘラ状の大きな銀緑色の葉が生えます。

キク科、キンセンカ(カレンデュラ)属、地中海沿岸、南ヨーロッパ原産、学名 Calendula arvensis

英名 Calendula、他の別名「フユシラズ」(冬しらず)

 

 
 

<各画像は、クリックで拡大表示します>

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「エクメア・ガモセパラ」が、蕾を着け始めました、開花までの様子を時折、載せていきます。

パイナップル科、エクメア属、ブラジル原産、学名 Aechmea gamosephala、別名「ブルーシャンデリア」

蕾の色が、多少濃くなってきました。

№.2

 


「イチゴの木」、「キンギョの木」

2017-11-22 | 植物 花

不本意な名前が付けられた「菊」が咲いています、菊花展などに飾られる「大菊」に比べれば

見栄えは、確かにイマイチですが、よく視れば可憐な花(花径葯5mm)なのです。

其の名前は、「ハキダメギク」(掃溜菊)、<掃溜>とは、<ゴミの集積場所>、ゴミ収集など

無かった昔の<ゴミ捨て場>で、水分、肥料とも豊富な場所に繁茂したからとか

何か別の名前を付けて遣りたいと思うのですが

キク科、コゴメギク属、学名 Galinosoga ciliata

菊花展等では、下図の様な華やかな「菊」が人気が有り、大層な名前も付いているのですが


今、”苺” と ”金魚” の花が咲いています、”いちご” は、果実の様子を、”きんぎょ” は、花の姿を著わした命名です。

 

<「イチゴノキ」( 苺の木)>

「苺」の様な実を着けますが、勿論、バラ科の植物ではなくて、ツツジ科の植物です。

同じツツジ科の「ドウダンツツジ」の様な白い壺型の花を沢山咲かせます。

花期が、晩秋から初冬、果実を着けるのが、翌年の此の時季ですので、去年咲いた花からの果実と

今年の花を同時に視ることになります。

薄緑色の果実は、黄色、オレンジ、赤色と変化して熟します。

 食べられますが、美味しくなく、スカスカした食感です、学名が、Arbutus unedo ですが

unedo は、”一度食べたら、二度と食べたくない” という意味が有るとか、不味い訳です。

ツツジ科、イチゴノキ(アルプツス)属、常緑低木、地中海沿岸、アイルランド、西フランス原産

学名 Arbutus unedo、英名 Strawberry tree、別名「ストロベリーツリー」、「アルプツス・ウネド」

  

此の時季に、 花と実を同時に視ることができます。

白い花 、ピンク色の花も

 

次の「金魚の木」は、以前に載せたページを再度載せました。

季節柄、金魚は、戴けないのですが、今、花が盛りですので、ご容赦を

<「キンギョノキ」(金魚の木)>

筒状の花冠の胴が、膨ていて、先端が狭くなっているので、形と花の色が、金魚に似ている故の命名とか

秋口までが、開花期ですが、冬でも、室内に置くいて、冬中、花を咲かせることが出来ます。

長い萼の中央から金魚の様なオレンジ色の花が覗き出ます。

光沢の有る葉と、光沢が有る花が、水草の間を泳ぐ金魚を連想させてくれますが、いかがでしょうか

“金魚と言われれば金魚かな” の程度でしょうか

イワタバコ科、ネマンサス属、半耐寒性多年草、南アメリカ原産、学名 Nematanthus grogarius 

旧学名 Cypocyrta nummularis 英名 Goldfish plant 、別名 「ネマンサス」、「ヒポシルタ」

 尚、旧学名の Hypocyrta は、ギリシャ語で hypo (下) cyrta (膨らみ)の意味とか、“下膨れ” ですか

金魚に似てないかな、下図は、チョット似てるかな

<「キンギョツバキ」(金魚椿)、亦は、「キンギョバツバキ」(金魚葉椿)>

葉の先端が、三裂 して、金魚の尾鰭の様なので、此の名前が付いたとか

「ヤブツバキ」の突然変異種の園芸品種とか、花は、「藪椿」の花の様な一重の筒咲きです。

花ではなく、葉が、金魚に似ているのですね、紅葉する葉なら一層金魚に似るのですが ・ ・ ・ 

開花時期は、冬から春になります、花の色は、淡いピンクです。

ツバキ科、ツバキ属、耐寒性常緑低木、学名 Camellia japonica ´Kingyoba-tsubaki`

<各画像は、クリックで拡大表示します>

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「エクメア・ガモセパラ」が、蕾を着け始めました、開花までの様子を時折、載せていきます。

パイナップル科、エクメア属、ブラジル原産、学名 Aechmea gamosephala、別名「ブルーシャンデリア」

蕾の色が、多少濃くなってきました。

№.2

 


冬の「椿」 ”目玉焼き” 二種

2017-11-19 | 植物 花

巨大(20cm程)な<ムカゴ>、「宇宙芋」(Air Potato  エァーポテト)が、実を着けています。

空中に生る「芋」” です、異様な姿ですが、食用になります、勿論、根芋も食用になります。

濃い緑色の葉が、初冬の寒さに負けず艶やかです。

ヤマイモ科、トロロ属、東南アジア原産、蔓性多年(一年)草、学名 Dioscorea bulbifela、英名 Air Potato


 

寒くなった露地でも青々と葉が茂ります。

 

「山芋」の花に似た花を実と同時に視ることができます。


今回の標題 ”冬の「椿」” は、「タイワンツバキ」(台湾椿)と「グランサムツバキ」の純白の花です。

二者とも、”目玉焼き” (Fried egg tree)の異名が付いている大型の「椿」です。

「タイワンツバキ」(台湾椿)

花径が、10cm にもなる大型の椿、2月頃までが開花期で、後は、一般の「椿」にバトンタッチします。

花弁が、透き通るように ”氷色” なり、縁が波立つ様な襞が綺麗です。

「ナツツツバキ」(夏椿)に似ていますが、開花期と葉の質感が違うので容易に見分けられます。

葉は、「藪椿」Camellia japonica の葉にも似た、光沢有る肉厚の葉で、縁には、細かい鋸歯が着いています。

ツバキ科、タイワンツバキ(ゴルドニア)属、常緑高木、学名 Gordonia axillaris

中国南部、インドシナ半島、ベトナムに分布

英名 Gordonia、Fried egg tree、別名「大頭花」、「大東茶」

*Gordonia は、イギリスの園芸家の名前に因るとか*

 

多数の黄色い雄蘂と回りを取り巻く白い花弁で ”目玉焼き” の木(Fried egg tree) の異名が付いています。

目玉焼きに見えますか

 

 下図は、夏に開花する落葉性の「ナツツバキ」(夏椿)Stewartia pseudocamellia の花です。

次の「ツバキ」は、今が、開花期の「グランサムツバキ」(グランサム椿)です。

此の「椿」も大型で、花径が15cm位になります、花弁が、10枚位、開くと供に、先端が反り返ります。

香港 九竜半島で発見されたとか、「茶」の花に似ています。

此の花も雄蘂が多数なので、「卵焼き の木」意外に「スクランブルエッグの木」(Scrambled egg tree)の

異名も付いていました、葉も「ツバキ」の葉に似た肉厚の葉です。

ツバキ科、ツバキ属、常緑小高木、香港原産、学名 Camellia granthamiana、英名 Grantham's camellia

グランサムは、当時の香港総督の名前に因るとか、別名「大苞白山茶」

 


<各画像は、クリックで拡大表示します>

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「エクメア・ガモセパラ」が、蕾を着け始めました、開花までの様子を時折、載せていきます。

パイナップル科、エクメア属、ブラジル原産、学名 Aechmea gamosephala、別名「ブルーシャンデリア」

蕾の色が、多少濃くなってきました。

№.2

 


晩秋、アカネ科の花2種

2017-11-16 | 植物 花

此の時季、黄色い「キイジョウロウホトトギス」(紀伊上臈杜鵑草)、「キンレイジュ」(金鈴樹)が咲いています。

「キンレイジュ」は、春にも咲きますが、秋咲きが、見頃です。

寒い冬を前に、最後の明るく暖かい色彩を振りまきます。

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アカネ科の花を2種挙げてみました。

春から晩秋と花期が長い「ペンタス」と今が盛りの「アッサム・ニオイザクラ」です。

 

「ペンタス・ランケオラータ」

数多い「ペンタス」の種類ですが、此の「ランケオラータ」が広く植栽されています。

枝先に散房花序を着けて、筒状で先端が五裂した星形の花を咲かせます。

此の時季で、花期が終わりますが、室内で、冬でも花を咲かすことができます。

花色は、白、ピンク、藤色、紫と豊富です、葉脈が目立つ葉を着けます。

木本の「サンタンカ」(イクソラ)に似ていて草木なので「クササンタンカ」(草山丹花)の名前も付いています。

アカネ科、クササンタンカ(ペンタス)属、一年草(多年草)、常緑低木、東アフリカ原産

学名 Pentas lanceolata、英名  Pentas、 Star cluster

 

下図は、花が似ている同じアカネ科の「サンタンカ」山丹花 Ixora hybrids 別名「イクソラ


 「ルクリア・ピンセアナ」(アッサムニオイザクラ)の花も今が開花期です。

香りが有り、ピンク色が「桜」のイメージで、アッサム地方原産なので、流通名が「アッサムニオイザクラ」とか

花弁は、五弁で、20輪位が球状に着けます。

園芸種も多いようで、花色は、白、ピンク、濃いピンク色が有ります。

アカネ科、ルクリア属、半耐寒性常緑低木、ヒマラヤ、中国原産、学名 Luculia pinceana

  
亀吉