花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

今、紫紺色

2017-10-31 | 植物 花

此の時期の柑橘類の代表は、「ウンシュウミカン」(温州蜜柑 Citrus unshiu)ですが

他の柑橘類で珍しいものでは

「チキュウカン」(地球柑)別名「シマダイダイ」(縞橙)Citrus aurantium 'Shimadaidai'

「オニユズ、シシユズ」(鬼柚子、獅子柚子、Citrus pseudogulgul

「タチバナ」(橘)Citrus 'tachibana' の果実が視られます。

今回は、此の時期に紫紺色が美しい「シコンノボタン」とピンク色の「ノボタン」

青紫色が美しい「ソラナム・ランドネッティ」を挙げてみました。

「シコンノボタン」(紫紺野牡丹)

花径が、10cm位の大振りの花です、葉には、細かい毛が生えて、葉脈が、目立ちます。

亦、雄蘂が、鈎状に曲がり、其の先端の葯は、細長く湾曲します。

此の形が、蜘蛛の足に似ていて、ブラジル原産なので、「ブラジリアン・スパイダー・フラワー」の名前も付いています。

ノボタン科、ノボタン属、半耐寒性常緑低木、ブラジル原産、学名 Tibouchina urvilleana

英名  Glorybush、Purple glory tree、Brazilian Spider Flower

園芸品種の雄蘂の葯が白色の「ノボタン ”リトル エンジェル”」Tibouchina cv.(下図)も人気が有ります。

雄蘂の葯が白色です。

 
 

「ソラナム・ランドネッティー」

<「ソラナム・ランドネッティ」は、過去の記事からの抜粋を載せました。>

「ソラナム・ランドネッティ」(リシアンサス・ランドネッティ)も 暗青紫色で中心が黄色の花を咲かせています。

四季咲きの花ですが、今頃の花の色が、一番冴えている様に思います。

「ソラナム」とは、ナス科、ソラナム属の総称とのことで、「シホウカ」、「ツルハナナス」、「ルリヤナギ」

「フユサンゴ」、「ヤマホロシ」、「ナス」、「ツノナス」等々がソラナム属に入ります。

ナス科、ソラナム属、常緑低木、南アメリカ原産、学名 Solanum rantonnetii=Lycianthes rantonetii

英名 blue potato bush、paraguay nightshade、別名「ソラナム」


亀吉

<各画像は、クリックで拡大表示します>


秋、赤い実(4)

2017-10-28 | 植物 花

” 秋の「紫陽花」” とは、夏に咲いた「紫陽花」の萼片が、秋になり、変色する ”秋色紫陽花” を指して

 ”大人の色” になった花を愛でるのですが、今回は、秋が開花期の「紫陽花」

「アジサイ・アスペラ・ストリゴーサ」Hydragea aspera strigosa を挙げてみました。

花が、集まって、<手鞠咲き>になり、アイボリー色の萼片の中心に、小さい薄紫色の花芯が着きます。

極小の薄紫色の花で、葉は、他の「アジサイ」と違って、細長いのが特徴です。

アジサイ科、アジサイ属、落葉低木、中国、ヒマラヤ原産


 下図は、枯れて ”大人の色” になった "秋色紫陽花”

 

<今日の本題>

”秋、赤い実” の4番目に「ニシキギ」、「ツリバナ」、「マユミ」、「マサキ」の実を挙げてみます。

”赤い実” もこう続きますと、食傷気味ですが、ご辛抱を ・ ・ ・ 

<「ニシキギ」>

「ニシキギ」(錦木)は、名前の通り紅葉が、世界三大紅葉の一つですから

紅葉にすべきですが、敢えて、赤い実を挙げました。

 

 

初夏の頃、薄緑色の4弁の小さな花を咲かせます。

茎には、コルク状翼が生えますが、ニシキギ一種の「コマユミ」には

果実は、楕円形で、熟すと赤い仮種皮から小さな赤橙色の種子が露出します。

ニシキギ科、ニシキギ属、落葉低木、日本、中国に自生

学名 Euonymus alatus、別名「ヤハズニシキギ」(矢筈錦木)

 

 



次は、「ニシキギ」と同じニシキギ科の「ツリバナ」(吊花)の赤い実です。

長い柄が在る花序に、初夏の頃、淡い紫や緑色の小さな花を咲かせます。

秋に、実の果皮が裂けて、赤い種子が長い柄に吊り下がります、「吊花」の由来のようです。

ニシキギ科、ニシキギ属、落葉低木、日本、中国、朝鮮半島に弁婦、学名 Euonymus oxyphyllus

 

次の「マユミ」(真弓)もニシキギ科ですので、他のニシキギ科の植物と同様、紅葉が美しく

熟すと、果皮が4裂して、赤い種子が露出して吊り下が姿が似ています。

色彩的には、パステルカラーの菓皮が膨らむ様子は、一番です。

樹木の材質が、強靱なので、弓を作った故に「真弓」の名前が付いた由

ニシキギ科、ニシキギ属、日本、中国に自生、耐寒性落葉低木、学名 Euonymus hamiltonianus

別名「ヤマニシキギ」(山錦木)


亀吉

<各画像は、クリックで拡大します>

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12月頃には、同じニシキギ科の「マサキ」(正木、柾)も実を着けます。

(以下は、以前に載せた記事の抜粋です、再度載せて視ました)

「マサキ」の果実が熟して皮が裂開すると、赤橙色の仮種を被った種子が覗きます。

対生する肉厚の葉と輝く種子を愛でます、斑入りの葉も有って、特に “金色” の斑が入った品種が人気です。

斑入りの品種には、他に「ベッコウマサキ」、「ギンマサキ」等が有るようです。

ニシキギ科、ニシキギ属、常緑低木、日本、中国原産、英名 Euonymus japonicus、英名 Japanese spindle tree



“黄金” の斑入りの品種も


”秋、赤い実”(3)

2017-10-24 | 植物 花

今回の ”秋、赤い実” には、「ソヨゴ」、「サネカズラ」、「コトネアスター」を挙げてみました。

照り輝く赤色が、秋を表現するようです。

<「ソヨゴ」(冬青)の実>

開花期は、5月~6月、白くて小さな五弁の花を咲かせます。

葉に特徴が有り、3cm位の葉の茎が着いて、楕円形の葉は、厚くて光沢が有り、表面が滑らかです。

亦、葉の縁が波打っています、此の形状や質感が、風が吹くと葉が、戦(ソヨグ)いで

葉同士が触れ合い、音を立てるので

「ソヨゴ」の名前になった由、「冬青」は、常緑樹故の命名でしょうか

果実の直径は、5cm位で赤く熟して輝きます。

モチノキ科、モチノキ属、常緑小高木、日本、東アジア原産、学名 Ilex pedunculosa、別名「フクラシバ」(*)

(*)別名の「フクラシバ」は、葉を加熱すると、葉が膨らんで、破裂するからとのこと

 
 

下図は、花です。

「サネカズラ」(実葛)の実も赤く熟しています。

夏に、1cm位のクリーム色の花を咲かせます、雌雄異株で、雄花には、赤い雄蘂が

雌花には、緑色の雌蘂が突出ます、雌花は、秋に赤い集合果(イチゴの実に似た)に生ります。

艶が有る葉は、互生します。

ケーキの様で、美味に見えますが、生食すると味が無くて、期待外れです。

寧、此の実を乾燥して、生薬にするとか

マツブサ科、サネカズラ属、耐寒性蔓性木本、日本、中国、朝鮮半島、台湾に分布

学名 Kadsura japonica、別名「ビナンカズラ」(美男葛)(*)

(*)蔓から採った粘液を整髪料にして、”美男” になったから、勿論、女性にも利用して

”美女” になったと思われますので、”美女葛” でも宜しいかと

「実葛」の名前は、<美しい赤い実(サネ)が目立つ「蔓」>が由来のようです。

下図は、雌花

下図は、雄花

<「コトネアスター」Cotoneaster Hybrids の実>

以下、昨年の記事から抜粋したものです。

「コトネアスター」は、バラ科、コトネアスター属の 総称とのことで、多くの品種が有ります。

一般に、「ベニシタン」(Cotoneaster horizontalis)を「コトネアスター」と呼ぶ場合が多いようです。

枝が、下垂するもの、立ち上がるもの、匍匐性のもの、常緑、落葉のものと多種に渡ります。

今日は、「ベニシタン」(「シャリンバラ」)より大きな葉と実を着け、蔓性の

「コトネアスター サリシフォルム ´オータム ファイヤー`」(C.salicifolium cv.´Autum Fire`)を挙げてみました。

次に挙げる「ピラカンサ」の実に似ていますが、「ピラカンサ」には、在る 枝の棘や葉の鋸歯が無い違いが有ります。

バラ科、サンザシ(シャリントウ)属、中国、インド、チベット原産、英名 Rockspray cotoneaster

匍匐性のものを “建築家の友人” と呼ぶとか、また、学名の cotone は、 「マルメロ」の古いラテン語で

aster は、-に似る意味とか、実の形が、「マルメロ」の実と花に似たところが有ります。

上図は、「ベニシタン」(紅紫檀) Cotoneaster horizontalis 

上図は、「コトネアスタ サリシホフォム ´オータムファイヤー`」 C.salicifolium ´Autum Fire`

下図は、前回にも挙げた「ピラカンサ」ですが、枝振りや葉の形が似てはいます。

<各画像は、クリックで拡大します>


秋、赤い実(2)

2017-10-21 | 植物 花

(前回に追加の ”秋、赤い実(2)” は、「ウメモドキ」、「クコ」、「ピラカンサ」の実です。

<「ウメモドキ」(梅擬)>

初夏の頃に、淡い紫色の小さな花を咲かせて、秋に、赤い実を鈴生りに着けます。

葉が、落ちた後も此の赤い実が着いていて、長い期間愉しめます。

落葉後の赤い実を愉しむために、盆栽仕立てにすることが多いようです。

小鳥の好物で、種子を遠くまで運ぶので、広い場所に広がります。

実の着き方が、「梅」に似て、枝葉も「梅」に似ているので、「ウメモドキ」の名前が付いたとか

モチノキ科、モチノキ属、雌雄異株、落葉低木、日本、中国原産、学名 Ilex serrata

 


初夏の頃に咲く薄紫色の小さな花です。

 

次は、「クコ」(枸杞)の赤い実です。

楕円形の実が、赤く熟します、花は、花径約1cm位で、薄紫色、実と同時に視ることができます。

光沢の在る実は、美味しそうですが、苦みが有って生食には向いていません。

クコ酒やドライフルーツとして利用することが多いようです。

葉、実、根は、生薬として利用、不老長寿の薬効が有るとか

ナス科、クコ属、落葉低木、日本、中国原産、学名 Lycium chinense

英名 Chinese desert-thom、Chinese wolf-berry、Goji berry、別名「ウルフベリー」

 

 

 

最後に「ピラカンサ」の赤い実で終わります。

「ピラカンサ」Pyracantha Hybrids とは、バラ科、トキワサンザシ属の総称とのことで

ヨーロッパ南部からアジア南西部原産の 「トキワサンザシ」(常磐山査子)Pyracantha coccinea

黄色で、中国南部原産の「タチバナモドキ」(橘擬)P.angustifolia 等が含まれるとのこと

5~6月に懸けて、白い小さな花を咲かせます。

赤い色は、小鳥達の格好の目印、種子を遠くに運びます、枝には、鋭い棘が在るので、注意

耐寒常緑高木、ヨーロッパ、中国原産

 

 下図は、「タチバナモドキ」の実

下図は、「ピラカンサン」Pyracantha Hybrids の花

<各画像は、クリックで拡大します>


“秋色” の追加

2017-10-18 | 植物 花

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店頭には、色や形が豊富な「カボチャ」が並び始めました。

 

前回の”秋色” の追加として、「フレンチ・マリーゴールド」を載せます。

此の花だけでは寂しいので、昨年の記事を再度載せてお茶を濁します。

 

<「フレンチマリーゴールド」>

花色が、赤、黄、橙色、此等が混在するもの、咲き方も、八重、一重と豊富です。

”秋の色” を演出する花の一つです、「マリーゴールド」のフレンチ種系の花で、アフリカ種系と比較して

花径が、小さく、「アフリカンマリーゴールド」(千寿菊)Tageles erecta が、大輪の5~15cm位に対して

「フレンチマリーゴールド」(孔雀草)は、2~5cm位と小さいのが特徴です。

草丈も、前者が、60cm~1m と高く、後者は、30~50cmと高低の違いが有ります。

二種組み合わせて植栽することも人気が有ります、花期が長いのも好まれる理由です。

尚、此等よりも小さいメキシカン種系「メキシカンマリーゴールド」T.tennifolia、「姫孔雀草」

「フレンチマリーゴールド」の名前は、フランスの宮廷に最初に導入されて増やされたからとか

キク科、タゲテス属、非耐寒性一年草、メキシコ、中央アメリカ原産、学名 Tagetes patula 、英名 French marigold

   
 
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<各画像は、クリックで拡大します>

昨年載せた記事です、宜しければ >続きを読む から入って下さい。

 
秋、ピンク色
秋のピンク色は、「ケローネ」と「アカバナワタ」(赤花綿)の花の色ですです、秋の空気の様に清々しいピンクです。 <「ケローネ」> 総状花序に、ピンク の舌形の花を咲か......
 

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今年も「スズメウリ」(雀瓜)を育てます、生育の記録を随時載せていきます。

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№ 18

既に、赤く色着いたものも、白の縞が、ハッキリとなってきました。。