花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

初夏、ユリ科の花

2019-05-30 | 植物 花

「ガザニア」が、最盛期を迎えています、花期が長いので、秋頃迄愉しめます。

明るく晴れた日にのみ開花して、曇りの日や夕方、夜には花を閉じます。


花弁の多彩で鮮やかな色と模様が、「ガザニア」(「クンショウギク」勲章菊 )の特徴です。

キク科、ガザニア属の総称、半耐寒性多年草、南アフリカ原産、学名 Gazania Hybrids



 

今日の本題は、ユリ科の植物です、「オオチゴユリ」(大稚児百合」と「キバナホウチャクソウ」(黄花宝鐸草)です。

<「キバナホウチャクソウ」(黄花宝鐸草)>

淡い緑色懸かった花の「ホウチャクソウ」Disporum sessile より少し大きめで、黄色い花を着けます。

”宝鐸” の名前は、寺院等の屋根の四隅に下げる<風鈴>に似ている故の命名とか、確かに形が似ています。

花被片が、6枚の釣鐘型の花は、下向きの半開して咲きます。

卵形の葉は,互生します、艶の有る葉です、草丈は、50cm 位になります。

ユリ(イヌサフラン)科、チゴユリ属、耐寒性多年草、朝鮮半島、中国原産、学名 Disporum flavens

別名「キバナアマドコロ」(黄花甘野老)

次も、今が盛りのユリ科の「オオチゴユリ」(大稚児百合)の花です。

「チゴユリ」(稚児百合)よりも枝が多く分枝して、花径が大きく、草丈も高いのが特徴です。

稍、花被片が6枚、淡い緑色懸かった花が、下向きに咲きます。

葉脈が目立つ艶やかな葉は、長楕円形、互生します。

ユリ(イヌサフラン)属、耐寒性多年草、日本、朝鮮半島、中国に分布、学名 Disporum viridescens



<各画像は、クリックで拡大表示します>  

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今年も「スズメウリ」(雀瓜)の生育の様子を載せてみます。

№1

幼葉が、大きくなってきました。


初夏、キク科の花々(1)

2019-05-27 | 植物 花

カモミール」Chamomile が、咲いています、ギリシャ語の <Chamamellon>からで、 ”地上のリンゴ” の意味とか

リンゴの香りがします、種々の薬効が有るハーブです、花径約1CMの小さな花です。

品種は、下に載せた「ジャーマンカモミール」より花径は、多少大きいが

草丈が低い這性で多年草の「ローマンカモミール」Chamaemelum nobile



キク科、コシカギク(シカギク)属、耐寒性一年草、ヨーロッパ、中央アジア原産

学名 Matricaria recutita/Chamomilla recutita/Matricaria chamomilla

英名 German chamomile、別名「カミツレ」、「カモマイル」、「ドイツカミツレ」

 

の “キク科の花” は、「オステオスペルマム」、「ディモルホセカ」

「ハナカンザシ」、「ヘリクリサム ’ペパーカスケード’」の花です、過去の記事を添削して再度載せました。

<「オステオスペルマム」>

似た花に「ディモルホセカ」が、有りますが、以前は、此の花の仲間に入っていたとか、殆ど見分けが困難です。

現在は、「オステオススペルマム」として独立している由

一般に、両者を「ディモルホセカ」と呼んでいますが、区別のポイントが幾つか有りました、最後に載せてみます。

「マーガレット」の花に似て、花の色は、白、青紫、ピンク、ブルー等々多彩で、園芸種には、黄色やオレンジも有るようです。

本々、“デモルフォセカ〃 とは、“二つの形の種子” 意味で、区別のポイントの一つにもなっている<種子つくり>の違いからとか

キク科、オステオスペルマム属、多年草、南アフリカ原産、学名 Ostospermum ecklonis

別名 「アフリカンデージー」



<「ディモルフォセカ」>

>

「キンセンカ」の近縁の “ディモルホセカ” とは、“二つの形の種子を持つ” と言う意味とか

キク科の花の特徴として、花の外側に、舌状花を、内側に管状花を着けますが

舌状花には、角型の種子を、管状花には円「、「状の種子の夫々違った形の種子を作ります。

上載の「オステオスペルマム」が、舌状花にのみに種子を作るのとの違いが有ります。

花の色は、黄色、オレンジ系が「ディモルホセカ」で、「オステオスペルマム」が、多彩な色の花を咲かせる特徴と

されていたようですが、最近では、交雑種が増えてきて、「ディモルホセカ」にも多彩な色の花が有る由

見分けは、益々困難になったようです。

花の色に依って Dimorthotheca sinuata、Dimorphotheca pluvialis の品種が有りました。

キク科、アメリカキンセンカ属、一年草、学名 Dimorphotheca spp. 別名「アフリカキンセンカ」

<両者を見分けるポイント>

(1) 「オステオスペルマム」(A)は、舌状花にのみ種子を作り、「ディモルホセカ」(B)は、舌状花と管状花にも種子を作る。

(2) (A)は、花の色が、ピンク、青紫系、赤系と多彩で、(B)は、黄色、オレンジ色の花が多いが

交雑種が多くなり見分けるポイントにはならない。

(3) (A)は、濃い緑色の葉が着いた花茎を、(B)は、大きな銀葉を着けるが、花茎には、此の銀葉は、着けず、背丈低め

等々と記されていますが、花を愛でる分には、余り拘る事はないと思います。


<「ハナカンザシ」(花簪)>

丸い蕾の形が、簪に似ているので、此の名前が付いたとのこと、八重の花弁の様に見える総苞片(葉が変化したもの)は

カサカサして紙で造った様な感触です、葉は、披針形で、互生します。

柔らかなで、緑白色、細かい毛が生えてい、中央の黄色い場所には、キク科特有の筒状花が咲きます。

キク科、ローダンテ属、一年草、オーストラリア原産、学名 Phodanthe chlorocephala ssp. rosea

= Heliptrum roseum=Rhodanthe roseum=acroclinium roseum

英名 Pink paper daisy、別名 「ヘリクリサム」、「アイロクリニウム(旧属名から)」


近縁に、耐寒性多年草の「ヘリクリスム・ペーパーカスケ-ド」が有ります。

花弁の先端が尖っていて、蕾も細長いのが特徴です。

学名 Heliptrum anthemoides=Rhodanthe anthemoides

別名 「ヘリプラテラム ’ペカスケード’」


ナデシコ科の花「アグロステンマ」、「シレネ・ペンジュラ」其の他

2019-05-22 | 植物 花

花壇シリーズ №8

 

ナデシコ科の花を挙げてみました、初夏の爽やかな風景を演出します、最初は、「アグロステンマです。

<「アグロステンマ」>

初夏の風が、通り抜け易い様な姿が印象的ですが、ヨーロッパでは、”畑の雑草” として扱われている由

原産地の地中海沿岸や西アジアには、幾種かの品種が有る様ですが、園芸用には「アグロステンマ・ギタゴ」が多く鑑賞さているとか

花径は、約3cm位、5弁の花は、外側に少しカール、花色は、ピンク色で、中心が、白色です。

花弁には、放射状に紫色の筋が入り、草丈は、1m位に迄伸びます。

茎や線形の葉には、産毛が生えているので、銀緑色に見えます。

ワイルドフラワー ”畑の雑草” にしては、「アグロステンマ」Agrostemma の名前の由来は、素晴らしいもので

ラテン語の agros (畑)+ stmma(王冠)からで ”畑に美しく咲く” の意味とか

ナデシコ科、ムギセンノウ(リクニス)属、学名 Agrostemma githago

別名「ムギセンノウ」(麦仙翁)、「ムギナデシコ」(麦撫子)



白い色の「アグロステンマ ’オーシャンパール’」等も

 次は、「シレネ・ペンジュラ」です。

<「シレネ・ペンジュラ」>

萼が、袋状に膨らんで緑色の縦の脈が入ります。

「シレネ・ペンジュラ」の別名「フクロナデシコ」(袋撫子)の名前の由来です。

5枚の花弁で、「桜」の花に似ています、「サクラ・マンテマ」の名前も付いています。

花径が、2cm位、草丈は、30cm位、花色は、ピンク、淡紅色、白色等が有ります。

ナデシコ科、シレネ属、耐寒性一年草、地中海沿岸原産、学名 Silene pendula

「サクラギソウ」の別名も付いていました。


 最後に「ビスカリア」です。 

<「ビスカリア」(「シレネ・コエリーローザ」)>

旧学名が Viscaria oculata なので「ビスカリア」の名前でも知られています。

花径が、3cm位、草丈は、80cm位になります。

分枝した先端に白、ピンク、藤色等の5弁花を咲かせます、主な品種は、白い花弁の縁がピンク色の

「’チェリーブロッサム’」V.oculata /Silene coeli-rosa 'Cherry Blossam'

赤桃色の 「’ローズエンジェル’」'Rose Angel'、青い色の「’ブルーエンジェル’」'Blue Angel' 等です。

新学名の Silene coeli-rosacoeli-rosa は、ラテン語で ”天国の薔薇” の、意味とか

其の所為か穏やかで、優しい感じのする花です。

ナデシコ科、シレネ属、耐寒性一年草、地中海沿岸、北アフリカ原産、学名 Viscaria oculata、Silene coeli-rosa

別名「コムギセンノウ」(小麦仙翁)、「ウメナデシコ」(梅撫子)

下図は、「’ブルーエンジェル’」'Blue Engel'


「’チェリーブロッサム’」’Rose Blossam'



「ローズエンジェル」'Rose Angel'

<各画像は、クリックで拡大表示します>


初夏の ”クロバナ(黒花)”

2019-05-16 | 植物 花

花壇シリーズ

№7

「キングプロティア」が、咲き始めました、南アフリカ共和国の国花だけに、”アフリカの雰囲気” が溢れます。

「プロティア」(Protea spp.)の中でも大きな頭状花序を造り、花径20cm位の花を咲かせます。

ヤマモガシ科、プロティア属、半耐寒性常緑低木、南アフリカ原産、学名 Protea cynaroides

英名 King protea、Giant protea

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今日は、初夏の ”クロバナ(黒花)” と題して「クロバナロウバイ」、「クロバナフウロ」、の花にしました。

<「クロバナロウバイ」(黒花蝋梅)>

名前は、”黒花” ですが、実際は、暗褐色、赤褐色で、多数の肉厚の細長い内花片と外花片から生ります。

艶の有る葉の付け根から短い花茎を出して、花径5cm位の花を咲かせます。

「ロウバイ」の名前ですが、春先に黄色い花を咲かせる「ロウバイ」(蝋梅)とは、別属になります。

葉の裏側には、短い軟毛が、密生していて、葉、花は、甘い香りがします、香水の原料になるとか

変種に香りが「クロバナロウバイ」より弱く、葉の裏に軟毛が無い「アメリカロウバイ」も有ります。

ロウバイ科、クロバナロウバイ属、耐寒性落葉低木、北アメリカ原産、学名 Calycanthus floridus

英名 Carolina allspice、別名「ニオイロウバイ」(匂蝋梅)



 次は、「ゲラニウム」ですが、多くの種類が有る中で、黒色の花を咲かせる「クロバナフウロ」(黒花風露)を挙げます。

<「クロバナフウロ」」>

日本の「ゲンノショウコ」(現の証拠)も仲間の一つです。

他に、ピンクや白い花の「ゲラニウム・サンギネウム」(アケボノフウロ/曙風露)Granium sanguineum や

青紫色の花の「ゲラニウム ’ジョンソンブルー’」(風露草)G.pratense 等が、有ります。

花茎の先端に集散花序を出して、5弁の濃い紫色(黒)の花を咲かせ、葉は、掌状に5から7裂しています。

フウロソウ科、フウロソウ属、ヨーロッパ原産、耐寒性多年草、学名Geranium phaeum

別名「ゲラニウム・ファエウム」


 <各画像は、クリックで拡大表示します>


マメ科の花の追加

2019-05-13 | 植物 花

花壇シリーズ

№6

マメ科の花は、「クリムソンクローバー」と「ロータス・ヒルタス」です。

<「クリムソンクローバー」>

白い花の「クローバー」(シロツメグサ)Trifolium repens の近縁種なので、穂状の花の姿が似ていますが

此の「クリムソンクローバー」は、穂状に、蝶型の赤い花を咲かせます。

「クローバー」と同様、明治時代に牧草としてヨーロッパから入ったとのこと

”詰め草” ですから、乾燥させてパッキング材として利用した由、葉は、お馴染みの ”みつば” です。

マメ科、シャジクソう(トリフォリウム)属、耐寒性一年(多年草)、ヨーロッパ原産

学名 Trifolium incarnatum、英名 Crimson clover、Strawberry candle

別名「ストロベリーキャンドル」、「ベニバナツメクサ」、「オランダゲンゲ」




次のマメ科の花は、「ロータス・ヒルスタス」です。

春先に、毛深いクリームエイローの葉を輝かせていた「ロータス・ヒルタス」ですが

今は、葉は、緑色に変化して、マメ科特有の蝶型の花を咲かせています。

花が咲く迄は、観葉植物としても愛でられています、早春に映える明るい色です。

 マメ科、ミヤコグサ属、多年草、地中海沿岸原産、学名 Lotus (Dorycnium) hirsutus 'Bristone' 、別名「ブリストン」


<各画像は、クリックで拡大表示します>

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 過去に載せた ”マメ科の花” と題した記事です、再度載せましたので御覧下さい。

 

 
此の時季のマメ花の花(3)
マメ科の花(3)は、「ヒネム」、「サンゴシトウ」、「アメリカディゴ」、「ロータス・ベルセロティー」の花です。<「ヒネム」(緋合歓)>似た花の「ネムノキ(合歓木)」の花よ......