花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

春、「リナリア」の咲く季節です(2)

2021-04-27 | 植物 花

今回は、「リナリア」の追加として、「リナリア・ブルガリス」L. vulgaris  の花を挙げました。

<「リナリア・ブルガリス」>

淡い黄色と濃い橙色のツートンカラーの花を穂状に咲かせて、立ち上げ、下から上へと順次咲き登ります。

「キンギョソウ」に似た花で、唇型の上唇は、2裂、下唇は、3裂、下唇に橙色の盛り上がった所が視られます。

葉は、淡い緑色の線形、花が、日本固有種の「ウンラン」(海蘭)Linaria japonica  にも似ているので

「ホソバウンラン」(細葉海蘭)の別名も付いています。

リナリア」の原種とのこと、素朴な感じの花です、花径 1Cm 、草丈 80Cm位、直立形です。

ゴマノハグサ科、ウンラン属、ヨーロッパ原産、耐寒性多年草、学名   Linaria vulgaris 、英名   Common toadflax

Yellow toadflax、Butter and Eggs、別名「ホソバウンラン」、「トードフラックス」



 

他に、同じゴマノハグサ科の「カルセオラリア」を載せました、同科とは言え全く違った姿の花です。

「カルセオラリア」(キンチャクソウ / 巾着草)Calceolaria Herbeohybrida Group

 花弁の下側が袋状になっているので、奇妙な形に見えます、「巾着草」の名前の由来とのこと

形も球状、扁平、大輪、小輪、花の色も赤、黄、オレンジ、紫、斑入り、ツートンカラーと豊富です。 

多く植栽される品種は、ヘルビオヒブリダ種 Calceolaria × herbeohybrida のことですが

鮮やかな黄色の小花を、長い花茎に多数咲かせる園芸種 「 カルセオラリア・フルティコブリダ 」

「カルセオラリア・カリノウシス」C. calynopsis

 Calceolaria fruticohyrida 等が “濃厚 怪奇” な他の品種に比べて比較的質素な姿の花も

ゴマノハグサ科、カルセオラリア属、秋撒き一年草(常緑多年草)、チリ、メキシコ、ペルー原産

学名 Calceolaria Hybrida 、別名「キンチャクソウ」(巾着草)

尚、「カルセオラリア」とは、ラテン語の  Calceolus で、<スリッパ>を意味するとか

将に、<巾着>と<スリッパ>です。

其の所為か、英名 Slippa flower 、他に、Pouch flower 等の名前が付いています。

スリッパより巾着やポーチ方が相応しい形かな

下図は、「カルセオラリア・ルゴサ」Calceolaria integrifolia

別名「キダチカルセオラリア」(木立カルセオラリア)、「チリメンキンチャクソウ」(縮緬巾着草)


春、「リナリア」の咲く季節です(1)

2021-04-25 | 植物 花

 

最初は、「リナリア」の一品種「リナリア・マロッカナ」にしました。

<「リナリア・マロッカナ」>

「リナリア」には、此の「リナリア・マロッカナ」以外に、多年草「リナリア・プルプレア」Linaria purpurea

「リナリア・レティクラタ」L.  reticulata 、「リナリア・ブルガリス」L.  vulgaris  等が

少しずつ趣が違いますが、「リナリア」と称するのは、一般に、此の「リナリア・マカロッサ」を指すとのこと

日本にも仲間の「ウンラン」L. japonica が有ります。

葉は、細かく繊細、多数分枝して、多数の花を穂状に咲かせます。

葉の形で、「キンギョソウ」(金魚草との違いが分かります。

花色は、白、紫、赤、黄色と多彩で、上向きの花弁は、縦に大きく裂けているので

丁度、ウサギの耳の様です、花序高 10~20Cm、花色 桃、青紫、赤、黄、白色等

花弁の下唇の奥に黄色い斑紋が有ります、「リナリア」は、別名「ヒメキンギョソウ」(姫金魚草)

“小さな「キンギョソウ」” の意味ですので、「金魚草)」(スナップドラゴン)に似ています。

ゴマノハグサ(オオバコ)科、リナリア(ウンラン)属、モロッコ原産、耐寒性一年草

学名 Linaria  maroccana / bipartita 、英名 Linaria , Spurred snapdragon ,Toadflax 

<各画像は、クリックで拡大表示します>

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

埋め込みテスト


春、白い樹木花

2021-04-21 | 植物 花

春の白い樹木花は、「リキュウバイ」、「スモモ」の花です。

「リキュウバイ(利休梅)」

総状花序をだして5弁の白い花を咲かせます。

“利休” の名が付いているので茶人の利休と関係ある命名かと思ったのですが、

中国から入ったのが明治時代とのこと、利休と直接関係した命名ではないようです。

星型の五角形の清楚な感じの花なので、茶花として利用するので、利休と結び付けたとする説が有力です。

亦、“茶道具入れの袋の利休緞子の紋様に似てる” からと有りましたが、詳細は ・ ・ ・

概して、早春の花は、葉より花が先に咲き、葉は、遅れて出ますが、「リキュウバイ」は、同時ですので

白い花と濃い緑色の葉とのコントラストを楽しめます。

別名には、「バイカシモツケ」(梅花下野)、「ウメザキウツギ」(梅咲き空木)

「マルバヤナギザクラ」(丸葉柳桜)等 、英名 Common pearbush

バラ科、ヤナギザクラ属、落葉高木、中国原産、学名 Excorda racemosa

似た花には、「ヤナギザクラ」Exochorda erratifolia が有り、似ていて一見、見分けが難しいのですが

「リキュウバイ」の花の中心が茶緑色に対して、後者は、褐色なので、一応の区別の目安とします。



英名 Common pearbush は、蕾の色、形に由来するとか

八重の花も

羽根の様な稜を持った実を稔らせます。

次も白い樹木花「スモモ」の花です、花期は、終りに近いですが ・ ・ ・ 

<「スモモ」(李、酸桃)>

「スモモ」の白い花が、青空に映えます、小さい五弁の花が、密集して咲くので、遠目には、”白い霞” と見紛います。

果実が「桃」に似ていて、「桃」より酸味が強いので、此の名前(「スモモ(酸桃)」が付いた由

中国原産で、日本にも分布、アメリカに渡って糖度が高い品種「ソルダム」、「サンタローザ」等に改良されて

日本に「プラム」(Plum)、「プルーン」(Prune)等として輸入されています。

”李下に冠を正さず” の意味は<誤解を招くような行動は、するべきでない>という戒めでした。

「李」の木の下で、冠を被り直そうして、手を上げると、果実を盗むと疑いがかかるからです。

私の故郷では、「ダンキョ」と呼んでいたような記憶が有りますが、今でも、或る地方では

「ハダンキョウ」、「ボタンキョウ」と呼んでいるようです。

子供頃には、此の実が、おやつ代わりでした、酸っぱい子供の頃の思い出です。

バラ科、サクラ属、落葉小高木、中国原産、学名 Prunus salicina 、英名 Asian plum、Japanese plum

動画の埋め込みのテストです。

最初と最後の画面表示を殆ど省いたものです、少し寂しい感じですが。

ー宜しかったら、犬と一緒にヨガは如何ですかー


春、キク科の花(1)

2021-04-18 | 植物 花

「菊」の花と言えば秋の季節の花ですが

此の時期のキク科の花には、「コツラ」、「ペンツイア」等が有ります。

各々、「菊」特有の筒状花を多数集合させて、球状の花の姿を作ります。

最初は、「コツラ」です、キク科、コツラ属には、50種位の品種が有る様ですが

此処では、人気の2種を挙げてみました。

「コツラ・ヒスピダ」Cotula hispida と「コツラ・バルバータ」C .barbata です。

「コツラ・ヒスピタ」

細い葉が、銀色で常緑、草丈も10Cm と低く、這性でグランドカバー等に利用してる場合が多いようです。

細い茎の先端に多数の筒状花を集めた黄色い花径1Cm位の球状の花を咲かせます。

キク科、コツラ属、耐寒性多年草、南アフリカ原産、学名  Cotula hispida 

別名「ギンバカゲロウソウ」(銀葉蜻蛉草)

次の「コツラ・バルバータ」も上に載せた「コツラ・ヒスピタ」に似た花を咲かせますが

葉には、深い切込みが在ります。

学名「コツラ・バルバータ」C .barbata 、別名「カゲロウソウ」(蜻蛉草)、「ハナホタル」

同科、同属ですが、耐寒性一年草の違いが、花屋で見掛けるのは、此の品種が殆どです。


次も球状の似た花を咲かせる「ペンツィア」です。

<「ペンツィア」>

長い花茎を伸ばした先に、筒状花を球形に集合させた花が、咲きます。

葉は、羽状に細かい切込みが入って繊細な感じです。

夏頃に咲く「タンジー」Tanacetum vulgare  や「サントリナ」Santolina  の花に似ていますが

「タンジー」は、花茎が、分岐した枝になった先端に花を咲かせ、開花期も違うので判別できます。

キク科、ペンツィア属、非耐寒性一年草、南アフリカ原産、Oncosiphon grandiflora=Pentzia grandiflora

「ペンツィア」にも多くの種類が有るようですが、グランディフロラ種が、代表的とか

花期は、初夏の頃からになりますが、似た花に「タンジー」や「サントリナ」が、有ります。

花は、ボタン状ですが、葉が、各々違った形をしています。

特に「タンジー」の花茎は、分枝してるのが分かります。

「タンジー」には、「ヨモギギク」(蓬菊)、「ゴールデンボタン」の別名が付いています。

過去の記事の再掲載です、「ドラセナ」の花を載せました。

カラーリーフとして人気の「ドラセナ」ですが、花も中々のものです。

 
「ドラセナ」の花が、咲いています。

ニュージーランドで作出された交配種「カメリア  ’ナイト ライダー’」は、”赤味懸かった黒い椿" です。「カメリア  ’ルビーベルズ’ 」Camellia 'Ruby Bell......
 

早咲きのアヤメ科

2021-04-15 | 植物 花

今日は、今が盛りの「アイリス」Iris の選んでみました、春風に靡く ”春告げ花” です。

「アイリス」は、ギチシャ語の虹を指す「エリス」に由来するとのこと

アヤメ科、アヤメ属の属名で、北半球に300種が有る由

其のうち鑑賞用に載育してる主なものが、「ダッチアイリス」、「モジャーマンアイリス」等です。

他に、日本の「アヤメ」、「ハナショウブ、「カキツバタ」も含まれますが

「ダッチアイリス」、「ジャーマンアイリス」、「シャガ」、「ニオイイリス」を挙げてみました。

「ダッチアイリス」

地中海沿岸原産の「スパニッシュアイリス」Iris xiphium  をオランダで品種改良したものとのこと

アヤメ科、アヤメ属、耐寒性球根、園芸種、学名   Iris × hollandica =iris Dach Group

別名「オランダアヤメ」、「アイリス」、「イリス」、「キュウコンアイリス」(球根アイリス)



<「ジャーマンアイリス」(ドイツアヤメ)>

"虹の花" とも称するように、華やかな色彩の花を咲かせます、花弁の上弁、下弁の色違いや

花弁が大きく広がり、フリル状になったもの等多彩です。

ヨーロッパに野生する自然交雑種を元に作出したとのこと、斑模様が独特で美しい花です。

アヤメ科、アヤメ属、ヨーロッパ原産種から作出、耐寒性多年草、学名  Iris germanica

英名  German iris 、別名 「ドイツアヤメ」


「シャガ」もアヤメ科の植物です。

 

 

「アヤメ」に似た花で、6枚の花弁で、内側には、白い小さな

花弁が3枚、外側には、やや大きい黄色と紫の斑が入った花弁が

3枚着きます、樹木の下の湿った地帯に多く視られます。

葉には、光沢が在り、茎を斜めに伸ばした先端に斑が入っ花を多数咲かせます。

学名から日本原産かと思われますが、中国が原産地とのことです。

古代に日本に帰化したものと思われていますアヤメ科、アヤメ属

常緑多年草、学名 Iris japonica、別名「コチョウカ」胡蝶花

 

 

 

「シャガ」より花径が小さく、名前も相応しい「ヒメシャガ/姫シャガ」Iris gracilipes

最後に「ジャーマンアイリス」より若干早い開花をする近縁種の「ニオイイリス」です。

「ジャーマンアイリス」より花径は、小さく(8~10Cm)位、草丈も低く(30~50Cm)位ですので

”「ジャーマンアイリス」の小さな白花品種 ” です。

花を観賞するより、薬用、香料用とすることが、多いようです。

偶に、中国原産の「イチハツ(一初)」Iris tectorum の 別名としていますが、花の形が違います。

アイリス類では、最初に咲くので、<一初>の名前が、付いた由

コメント (2)