花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

初夏に咲くー№ 10 花かな

2024-05-31 | 植物 花

今日も樹木花です、「シナサワグルミ」と「ケムリノキ」の花を載せました。

最初の「シナサワグルミ」の花は、花らしくなく、寧ろ果実の様相です, 初夏の風に揺れる ”緑のカーテン”  ですか

<「シナサワグルミ」支那沢胡桃> 

「シナサワグルミ」の花は、一般的な花とは異なる特徴を持っています。

此の花は、藤の花のように小さな花を房の様に着け、下に向かって垂れ下がるようにして咲きます。

また、サワグルミは雄と雌の株が異なる「雌雄異株」を持ちます。

雄株が、黄緑色に対して、雌株は、黄緑色と桃色の混色の花です。

雄の木から花粉が飛び、雌の木になった花に受粉し、実を作ります。

この特徴から、「シナサワグルミ」の花は一見すると「花らしくない」と感じます。

日本原産の「サワグルミ」(沢胡桃)の翼果に似ていますが、、葉の形と翼果の形が違います。

クルミ科、サワグルミ属、中国原産、落葉高木、英名    Chinese wingnut  、学名    Pterocarya stenoptera 


下図は、雌花です、色、形が、多少ちがいが・ ・ ・ <クリックで拡大>

花を接写してみると、下図の様な姿が

次は、「ケムリノキ」(煙の木)です。

木々が、”煙” に覆われている様にも見えます、また、”霞” が、棚引いてる様にも

”煙” の様に見えるのは、花では無く、花が咲き終わった後の花柄が、多数分岐して糸状になったものです。

花は、小さな(花径3mm位)5弁の花で、薄緑色や紫色で、見栄えは、イマイチです。

ウルシ科、ハグマノキ属、落葉小高木、ヨーロッパ原産、学名  Cotinus coggygria

英名  Smoke tree、別名「ハグマノキ」(白熊(はぐま)の木」、「スモークツリー」、「カスミノキ」(霞の木)

*白熊(はぐま)とは、動物のヤクの尾の毛のことで、白い毛の様な姿を著わしているようです。

煙に喩えた綿毛の様な花後の花柄(上図)も近くで視ると(下図)の様な形です。


葉が、紫色の「ロイヤル パープル」 Cotinus coggygria 'Royal Purple'

簡単に  "煙”  に加工出来ます、暈かしが、容易です

煙の様に見えますか

本当の花は、下図の様な小さな小さな花です、花後の花柄の幹の部分が長く伸びてフワフワな綿毛の

様な見えたものは、花では無かったのです、種子を遠くに運ぶ為の仕掛けでした。

花は、下図の様な小さな花で、花径3mm位の5弁花、集合して花も<煙>状です。

下図は、葉が赤紫色の「ロイヤルパープル」の花です。


初夏に咲くー№. 9 「ツリガネカズラ」

2024-05-27 | 植物 花

初夏の風に ”釣鐘" が、揺れます、「ツリガネカズラ」の花です。。

<「ツリガネカズラ」(釣鐘葛)>

壁、フィンス、樹木等に這え登る蔓性の低木です、巻きひげや吸着根を使って這え登ります。

筒状花で、花筒の外側が、赤褐色、内側が黄色の花を着け着け、葉は、楕円形で対生

花の香りが、カレーの匂いなので、「カレーバイン」、「カレーカズラ」の名前も付いています。

ノウゼンカズラ科、ツリガネカズラ属、常緑蔓性低木、北アメリカ原産、学名    Bigninia capreolata

英名   Cross vine、別名 「ビグノニア」



「カレープラント」の名前が付いたキク科の植物が有ります、カレーの香りがします。

ヨーロッパ原産のハーブです。

学名    Helichrysum italicum、英名    Curry plant


初夏に咲くー№ 8 「ヒメシャラ」と「ナツツバキ」

2024-05-25 | 植物 花

 

今日の樹木花は、「ヒメシャラ」(姫沙羅)と「ナツツバキ」(夏椿)を挙げてみました。

<「ヒメシャラ」>

似た花の「ナツツバキ」が「沙羅樹」と間違えて伝わったことから、「ナツツバキ」より葉、花とも小さいので

"姫” の名前が付いて由、葉、花の大小以外に、違いは、葉、花に白い毛が生えているので、区別が容易です。

枝の分枝が多いので、樹形が綺麗、シンボルツリーとして植栽することが多いようです。

「ツバキ」に似た花径2cm位の白い花を咲かせます。

美しい赤褐色の樹皮が、鱗状に離脱するので、模様が付いた滑らかな樹木が現れます。

ミソハギ科の「サルスベリ」の樹肌に似た様相を呈します、紅葉も美しいです。

ツバキ科、ナツツバキ属、落葉高木、日本原産、学名  Stewartia monadelpha



次は、「ナツツバキ」(夏椿)です、5弁の白く透き通るような花を咲かせています。

<「ナツツバキ /  椿椿」>

5弁の透き通る様な花です、花径が<5cm~7cm>と大きく、雄蘂が黄色で目立ちます。

夏には、ピッタリの花の姿、色彩色彩で、涼しさを感じさせます。

透明感の有る花弁の先端には、フリルが着いた様な襞が視られます。

樹皮が、剥離し易く、現れる木肌には、薄緑色や赤茶色などの文様が、現出します。

「シャラノキ」(沙羅の木)の名前で、寺院などの庭でよく見かけますが

日本には無かった仏教の聖樹の「サラソウジュ」(沙羅双樹)に擬した物とのこと、一日花で残念です。

尚、”沙羅双樹の花の色” ですが

本来の「沙羅双樹」の花の形や色合いは「ナツツバキ」とは、大分、雰囲気が違います。

ツバキ科、ナツツバキ属、落葉高木、日本、朝鮮半島原産、耐寒性落葉低木

学名   Stewartia pseudocamellia 、英名   Japanese stuartia、別名「シャラノキ」(沙羅樹)



他の画像を集めました

因みに聖樹の「沙羅双樹」の花は、下図の様な花とか、大分違います<滋賀県草津市立、水性植物園で撮影画像を借用>


初夏に咲くー№ 7「サラサドウダン」

2024-05-22 | 植物 花

今日の樹木花は、 「ドウダンツツジ」(灯台躑躅)に<更紗>の様な筋模様が入った「サラサドウダン」の花です。

<「サラサドウダン」>

枝の先端に総状花序をだして、数個の花を下垂させます。

釣鐘型の花冠の先端が、浅く五裂します、花冠の先端が、淡い紅色、基部は、淡い黄色で

緑色の縦筋が、入ります、葉が出るのと同時に花を咲かせます、葉が、先に展開する「ツツジ」などと違っています。

ツツジ科、ドウダンツツジ属、落葉低木、日本原産、学名   Enkiathus campanulatus

別名「フウリンツツジ」(風鈴躑躅)、学名   Enkiathus は、ギリシャ語の  enkyos  (妊娠)と

anthos (花)に因るとか、膨らみを持った花の形からのようです。

下図は、「サラサドウダン」の変種で淡い紅色の「ベニサラサドウダン」(紅更紗満天星)です。

花弁に濃い色の縦筋が入って、「サラサドウダン」の変種なのが解ります。

<ドウダン>」に<満天星>の文字を宛てるのも、多数の花が、満天の星をイメージしたからとか


他の画像は、gif  にしました。

 

全体が、紅色の「ベニドウダン」(紅満天星、紅灯台)も有ります。

<「ベニドウダン」>

上に載せた「サラサドウダン」の花より小振りで、縦の縞斑が、無いのが特徴です。

4月頃、白い花を咲かせる「ドウダンツツジ」(灯台躑躅) Enkianthus perulatus   の ”赤色版” です。

総状花序を着けて、釣鐘型の花を8個位下垂させます、花冠のの先端が、細かく裂けた可愛らしい花です。

花弁が、更紗模様の「サラサドウダン」も人気が有ります。

名前の由来は、花い多数の花が、満天の星のイメージで、「紅満天星」

枝の分岐の様子が、昔、明かりに用いた<結び灯台>の台の脚に似ているから「紅灯台」とか

ツツジ科、ドウダンツツジ属、落葉低木、日本原産、学名     Enkianthus cernuus var.rubens

別名「チチブドウダン」、「コベニドウダン



筋が入った赤い品種の「ベニサラサドウダン」も綺麗な花を咲かせます。

<「ベニサラサドウダン」>

「サラサドウダン 」の赤色系「ベニサラサドウダン」(紅更紗満天星)

(Enkianthus campanulatus var.rubicundus )も初夏の空に映えます。

「サラサドウダン」の特徴<筋入り>も微かに現れています。

下図は、「サラサドウダン」の変種で淡い紅色の「ベニサラサドウダン」(紅更紗満天星)です。

花弁に濃い色の縦筋が入って、「サラサドウダン」の変種なのが解ります。

<ドウダン>」に<満天星>の文字を宛てるのも、多数の花が、満天の星をイメージしたものでしょうか 

<「余録」>

過去に載せた記事の再掲載です、「ネモフェラ」の花でした、時期を逸していますが、御覧下さい。

花の絨毯(1)、「ネモフィラ」

花壇シリーズ №3最初は、「ネモフィラ」(Nemophila)です、ムラサキ科、ネモフィラ属の植物の総称とか匍匐性で横に広く広がるので、花壇やプランターに盛り上......

初夏に咲くー№ 6

2024-05-18 | 植物 花

今日の樹木花は、「カラタネオガタマ」の花にしました、

仰々しい名前ですが、由来は、日本の固有種の「マガタマ」(招霊)の枝葉を

「榊」の代わりに玉串として霊を招く神事に利用したので

似ている中国原産の此の樹木を” 唐から入ってきた「マガタマ」” で「唐種招霊」と命名した由

中国名は、「含笑花」です、花の形が、”含み笑い” をしている様に見えるのでしょうか

亦、「小賀玉」の字を宛てた書籍もありますが、由来は、不明です。

アイボリー色の花弁の縁や雄蘂の色は、紫色、赤い色の品種も有ります。

尚、日本の「オガタマノキ」は、同じモクレン科ですが、モクレン属なので所属の違いが有ります。

別名「バナナツリー」が付いていて、馴染み深い名前にもなっています、花が「バナナ」様な香りがするからです。

モクレン科、オガタマノキ属、耐寒性常緑高木、中国原産、学名   Michelia figo,英名   Banana Shurb、Banana Tree

別名「バナナツリー」、「バナナシュラブ」、「トウオガタマ」(唐招霊)

含み笑いの様な淑やかな姿を愉しみます。


花をUPして視ると、花の色、縁の色、雌蘂、雄蘂の形、色合いに興味が湧きます。


園芸種には、下図の様な「ベニバナオガタマ ´ポートワイン`」Magnolia figo 'Port wine'  等が

下図は、日本原産の「オガタマノキ」(招霊木) Michelia compressa の花。