花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

今、ヒガンバナ科の花(2)

2021-09-29 | 植物 花

今日も ”夏の名残” のヒガンバナ科の花を挙げてみました。

”ヒガンバナ科の花(2)は、「インドハマユウ」、「ヒメノカリス」2種です。

 

<「インドハマユウ」(印度浜木綿)>

花茎の先端に散形花序を着けて、筒状の「百合」の花に似た花を放射状に着けて

下向きに咲かせます、僅かに芳香が有ります。

此の「インドハマユウ」は、最近は、「アフリカハマユウ」Crinum bulbispermum

正確な名前とのこと、 花弁に筋が、入っているのが、「インドハマユウ」とか

詳細は、今後、調べるとして、幅広で肉厚の葉や花は、似ているので、今は、両方、OK として処理しますか

他に似た花には、同科の「クリナム・パウエリー」Crinum × powellii

「アマクリナム」Amacrinum memoria-corsii 、「ベラドンアリリー」Amaryllis belladonna 等が、有ります。

ヒガンバナ(ユリ)科、ハマオモト属、耐寒性球根、インド、中国、ベトナム原産

学名 Crinum latifolium=Crinum zeylanium、別名「クリナム・ラティフォリウム」


  似た花に「アマクリナム」が  

花色は、ピンク、花径10CM、草丈は、80CM位になります。

花の筒部は、細く曲がります、細長い葉が、根生します。

10個から15個位の花を咲かせ、芳香有

ヒガンバナ科、アマルクリヌム属、半耐寒性球根、南アフリカ原産

学名 Amacrinum memoria - corsii、英名  Amacrinum 、別名  「アマルクリヌム」

次は、「ヒメノカリス」、別名「スパイダーリリー」です。

<「ヒメノカリス」>

5月頃から咲き始めた花も、今月で開花期の終りを迎えます。

「ヒメノカリス」Hymenocallis spp. は、中南米、西インド諸島に30種程分布しているとか

代表的な種類は、6本の細長い花被片が伸びて、蜘蛛の脚の様になり、副花冠は、膜状なのでユニークな形の

「ヒメノカリス・スペシオサ」です、花の形から、別名「スパイダー リリー」(蜘蛛百合)の名前が付いています。

膜状の副花冠と長い花弁は、”蛸” にも喩えられるかも、花が、バニラの香りがするのも特徴です。

ヒガンバナ科、ヒメノカリス属、半耐寒性球根、中南米、西インド諸島原産、学名 Hymenocallis speciosa

英名 Spider Lily、他の別名「イスメネ」、「スパイダーリリー」


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例に依って過去の記事の再掲載です。

トウダイグサ科(1)の「アカリファ」2種

今日は、トウダイグサ科「アカリファ」の「アカリファ・’キャッツテール’」と「アカリファ・ビスピタ」です。別名に「アカリファ・ビスピタ」は、「ベニヒモノキ(紅紐木)」、「......

今、ヒガンバナ科の花(1)

2021-09-25 | 植物 花

今日は、「ナツズイセン」と「シロバナマンジュシャゲ」、「ショウキズイセン」を挙げます。

 

最初は、今が最盛期のヒガンバナ科の「リコリス・スクァミゲラ」「ナツズイセン(夏水仙)」です。

葉が「スイセン」の葉に似て、夏に花を咲かせるので、此の名前が付いた由

花が、咲くと葉が、無くなります。

葉が無くなるので、別名が、「ハダカユリ」(裸百合)とのこと、上記の「ベラドンナリリー」と同 じです。

花弁の先端の青味懸かった斑と、ピンク色が、相俟って、美しいものです。

ヒガンバナ科、ヒガンバナ属、耐寒性球根、中国原産、学名  Lycoris squamigera

英名  Magic lily、Resurrection lily、葉が無くても花が咲く不思議な「百合」ですか、マジックです。

他の別名「ケイセイバナ」、「ツツラ」、「リコリス・スクアミゲラ」


「シロバナマンジュシャゲ/シロバナヒガンバナ」(白花曼珠沙華/白花彼岸花)もヒガンバナ科の花です。


 

赤い花の「ヒガンバナ」(彼岸花)は、多く視ますが、白色の

「ヒガンバナ」「白色彼岸花、白色曼珠沙華」も

視ることが有ります、白色と言っても純白ではなく、淡いピンクや

淡い黄色の筋が入ります。

「ヒガンバナ」(Lycoris radiata)と「ショウキラン」の

自然交雑種とのことです。

「ヒガンバナ」の花弁より反り返りが少なく、「ショウキラン」より

花弁の縁のフリルが緩い特徴が有ります。

花期に、葉がないのも、上載の「ナツズズイセン」と同じです。

外側花弁が3枚、内側が3枚、雄蘂6本、雌蘂1本、

花被片から突出ます。

ヒガンバナ科、ヒガンバナ(リコリス)属、耐寒性球根、中国原産、

学名    Lycoris albiflora 、別名「シロバナヒガンバナ」(白花彼岸花)

「リコリス・アルビフロラ」

 

 

「シロバナヒガンバナ」の交雑の相手の一つとされている「ショウキズイセン」(鍾馗水仙)も咲き始めています。

散形花序に、4~8個の花を咲かせます。

「ヒガンバナ」より大き目の花「ショキズイセン」は、黄色い花被片6枚、おしべ雌蘂が突出る様子は

他の「リコリス」類と同じです、花被片(花弁)の縁が、波打っている様子が、鍾馗様の髭に喩えて

<鍾馗>の名前が付いた由、立派な髭だったのかと ・ ・ ・ 金色ではないと思いますが

ヒガンバナ科、リコリス(ヒガンバナ)属、耐寒性球根多年草、中国原産、学名 Lycoris aurea

英名  Golden spider lily、別名「ショウキラン」(鍾馗蘭)、「リコリス オーレア」

尚、「ショウキラン」と同じ名前の、ラン科の「ショウキラン」Yoania japonica も有りますが、別の植物です。


交雑種の「リコリス・サングイネア」lycoris sanguinea(キツネノカミソリ/狐の剃刀剃刀)も=下図=


「キクイモ」と「ガガイモ」

2021-09-21 | 植物 花

”芋” だと、綺麗なイメージが、湧かないのですが、どうして、花は、綺麗なものです。

「キクイモ」(菊芋)と「ガガイモ」の花です。

 

<「キクイモ」(菊芋)>

河原や土手に「ヒガンバナ」と一緒に咲いています、黄色い絨毯を広げた様な光景です。

花よりも塊茎を食用とするレシピの方が、知られていますが、花も見応え充分です。

1~3Mの草丈の先端に「キク」の花に似た頭状を咲かせます、花の舌状花の先端が3裂して「ヒマワリ」の花にも似ています。

地下に「ショウガ」(生姜)に似た塊茎を作るので、「芋」の名前が付いた由

全世界に飼料として、特に第2次大戦後の食糧難の時には、大分御世話になったとのことですが

其の後、野生化して、現在では、侵入生物として ”悪者” にされていますから、残念です。

糖尿病に対する薬効も有るり、”天然のインシュリン” の異名も付いています。

原産地の北アメリカでは、アメリカインデイアンが、食料としていたとか

花は、「菊」の花に似て、塊茎が芋、味が、アーテチョーク なので、此の名前が付いたとか。

キク科、ヒマワリ属、多年草、北アメリカ原産、学名   Helianthus tuberosus、英名    erusalem artichoke、

別名「アメリカイモ」、「ブタイモ」、「イレサレム アーティチョーク」「サンチョーク」、「ヒマワリ サンチョーク」等々




塊茎は、「生姜」に似ています、終戦当時は、食用としたので、花は、鑑賞外の存在でした。

”花より団子” の諺通りの扱いだったのです。

 

ネットで、「キクイモ」を検索すると、菊芋レシピが多数ヒットします。

全世界に飼料として、特に第2次大戦後の食糧難の時には、大分御世話になったとのことですが

其の後、野生化して、現在では、侵入生物として ”悪者” にされています。

糖尿病に対する薬効も有る由、料理のレシピには、<天麩羅>、<ギラタン>、<肉ジャガ>

<クリームシチュー>等々の料理の紹介が載ってました。


次は、面白い姿の花を咲かせる「ガガイモ」です。

<「ガガイモ」(蘿摩)>

「キクイモ」の様に塊茎が、芋には、似てないのですが、種子毛が、素晴らしいのです。

芋の名前は、根より果実の形が、「芋」に似ているからかな

集散花序に、薄紫色や白色の5弁の花を咲かせます、花冠は、大きく反り返ります。

葉は、「ヘクソカズラ」の葉に似て、先端が、尖ったハート型です。

神話に登場するくらいなので、神代の時代から認識されていた由

10cm位の「ゴーヤ」に似た果実が、舟形の鞘なので神が、此の船に乗って現れたとの神話です。

果実の中には、白い毛が沢山詰まっていて、熟すと割れて、

其の毛が、「タンポポ」の綿毛の様に風に乗って飛び散ります、昔は、綿の代わりに利用したようです。

真偽の程は不明ですが、民話の謎の生物<ケサランパサラン>は、此の種子を指しているとか

ガガイモ科、ガガイモ属、蔓性多年草、日本、東アジアに分布、学名  Metaplexis japonica

下図の様な薄紫色の品種も

"芋” の名前になった由来は、此の果実の形からか

”謎のいきもの”  ケサランパサランの正体とされた種子に着いた羽毛の様なもの

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アオイ科の花の追加

2021-09-17 | 植物 花

アオイ科の花の追加として「ヤノネボンテンカ」と「ローゼル」を挙げてみました。

秋まで長い期間、楽しませてくれた花達です。

最後に、過去に載せたアオイ科の花の記事を再掲載しました。

 

「ヤノネボンテンカ」(矢の根梵天花)もアオイ科の花です。

<「ヤノネボンテンカ(矢の根梵天花)>

「ムクゲ」、「アメリカフヨウ」の花に似ていますが、花径4cm 位のより小型の花です。

葉の形が、鏃(矢の根/やじり)の様な形から<矢の根の様な葉の形をした「ボンテンカ」>からの命名とか

白い色の花の中心が、赤色でコントラストがクッキリした花です。

中心から一段上に伸びた雌蘂の先端が、下に曲がり花粉を着けて、自家受粉します。

アオイ科、ヤノネボンテンカ(パボニア)属、草木性常緑小低木、南アメリカ原産

学名   Pavonia hastata、英名    Pavonia、pale pavonia

別名 「タカサゴフヨウ」(高砂芙蓉)




”ヤノネ”  の名前の由来の葉の形、’矢の根” = 鏃、矢尻(ヤジリ)に似ているからとか

下図は、名前の由来の「ボンテンカ」(梵天花)  Urena lobata var.simuata の花に似ているからとか

確かに、花の姿は、似ていますが、葉の形が、違います、葉は掌状で、全体に毛が、生えています。

「ヤノネボンテンカ」の葉が、ヤジリ型なのとは違っています。

花径2CM位、淡いピンクの5花です。

草丈は、2M位になり、多数の分枝をします、九州、沖縄原産

<「ローゼル」>

「ハイビスカス」や「オクラ」の仲間で、花の姿も似ています。

ピンクや白色の花の中心が、赤褐色で鮮やかです、一日花ですが、次々と開花するので充分愉しめます。

花径は、10Cm位、花弁は、5枚、暗赤色の茎の色と緑の葉の色の対比を愛でます。

花は、殆ど終り、紅紫色の実を結びました、白色の実の生る種類も有ります。

花や果実は、ハイビスカスティー、ジャム、ゼリーに利用、生食もできます、酸っぱい味です。

多数のレシピが、ネット上に載っていました。

アオイ科、フヨウ属、一年草(多年草)、学名  Hibiscus sabdariffa 、英名  Roselle、Jelly okra

Jamaica red sorrel、Indian red sorrel 等々

「ローゼル」の名前は、「薔薇」の花に似ているからとのことです。

アフリカ原産、別名 「ロゼリ草」、「レモネードブッシュ」、「フロリダ グランベリー」、「ソレル」等々



此の時期に、赤い果実(苞が苞が肥大したもの)が着いて輝きます。

開花期が、初冬の頃迄ですが、夏に咲いた花も視られ、花と果実を同時に鑑賞るる事が出来ます。

花後には、暗赤色に熟した艶の有る果実が稔ります、白色の果実も有ります。

同じアオイ科で似た花を咲かせる「ワタ」、「イクラ」と「トロロアオイ」を載せた過去の記事です。

アオイ科の花(3)

朝夕、少しは、過ごし易くなってきました、空の様子も変化して、”秋の雲”  鱗雲と ”夏の雲” 入道雲が、同時に現れます。此の時季のアオイ科の花として、「オクラ」、「......

秋のアオイ科の花

2021-09-13 | 植物 花

アオイ科の花の追加として、チョット珍しいものを挙げてみました。

「ムスクマロウ」、「ラバテラ・ツリンギアカ」、「ラバテラ・トリメストリス」の3種です。

アオイ科の花は、夏の季節の定番ですが、「ムスクマロウ」、「ラバテラ」等は、夏から晩夏が、最盛期です。

<「ムスクマロウ」(ジャコウアオイ 麝香葵)>

「ムスク」の主な仲間には、他に「ゼニアオイ」Malva  sylvestris  や「ウスベニアオイ」M.  mauritiana  等に人気が

最盛期は、終りに近く、此れからは、暫く「ムスクマロウ」の季節になります。

別名「麝香葵」の通り、切れ込みが、深い葉が、麝香の香りがするからとか

学名の   Malva moschata  の  Moschata は、”麝香の香りがする”  意味とのこと

花色は、淡いピンク、白、花径  5cm 草丈  50cm と小振りなのが、特徴です。

アオイ科、ゼニアオイ属、耐寒性多年草、ヨーロッパ原産、学名  Malva moschata 、別名「ジャコウアオイ」

麝香の香りがする葉は、深い切込みが在ります。

次のアオイ科の花は、「ラバテラ・ツリンギアカ」と「ラバテラ・トリメストリス」の花です。

<「ラバテラ・ツリンギアカ」>」

「ラバテラ・ツリンギアカ」は、初夏から来月頃迄咲く開花期間の長い花です。

「ラバテラ」は、地中海沿岸、ヨーロッパ、西アジアの広い地域に分布してるとのこと。

花は、「ムクゲ」や「フヨウ」に似た5弁花で、葉は、手の平型で、深い切込みが入ります。

「ラバテラ」の園芸種には、多数の品種が有る様ですが、日本で多く栽育して上記上記の2種を挙げます。

学名   Lavatera thuringiana 、別名「ラバテラ 'バーンズレイ’」

次は、「ラパテラ・トリメストリス」です。

此の花も「タチアオイ」、「フヨウ」によく似ていますが、花が、少し小さい(花径 8cm)違いが有ります。

「タチアオイ(立葵)」には、よく似ているので、混同される場合が有ります。

一般に「ラパテラ」は、此の「トリメストリス指す指すようですが、別名の「ハナアオイ(花葵)」で  称することが

尚、Lavatera は、スイス人自然科学者に由来する由

非耐寒性一年草,、学名  Lavatera trimestris 、別名  「ハナアオイ(花葵)」

過去の記事にもアオイ科の花を載せていました。

アオイ科の花(1)

「ダチュラ (朝鮮朝顔)」 Datura spp. の花が、咲きます、黄色い蕾が、純白の色になって開花します。今日のアオイ科の花は、「モミジアオイ」、「アカバナ......