花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

初夏、黄色い花々(3)

2018-05-30 | 植物 花

花壇シリーズ(最後)

 

初夏、黄色花々には、「クリサンセマム・ムルチコーレ」、「ペンツィア」

「アステリスカス」、「ディソィア」の4種を挙げてみました。

<「クリサンセマム・ムルチコーレ」>

3月頃から6月一杯咲き続け、長い期間愉しむことができます、花色は、黄色で違いますが

冬から春にかけて咲く、白い色の「クリサンセマム・パルドーサム」

Chrysanthemum paldosum に似ています。

茎を伸ばして、先端に花径が、2cm位の頭状花を咲かせます。

丸い花弁が、可愛らしさを増幅します、沢山の花を着けるので、黄色い絨毯を広げた様な光景が見られます。

キク科、コレオステフス属、耐寒性一年草、アルジェリア原産

学名 Coleostephus myconis=Chrysanthemum multicaule

学名の multicaule は、”文枝する” の意味で、枝が、多数分枝する様子を著わしているとか


次の”黄色い花は” は、「ペンツィア」です、今月一杯が見頃です。

<「ペンツィア」>

花茎を伸ばし、先端に筒状花を密集させ、花径約2cm位のボタン状の花を咲かせます。

キク科の花ですが、舌状花でないのが特徴です。

風が吹くと黄色い ”ボタン” が一斉に風に靡きます。

似た花には、「タンジー」(ヨモギギク、ゴーデンボタン)Tanacetum vulgare

「サントリナ」(コットンラベンダー)Santolina chamaecyparissus 等が有ります。

葉は、レースの様な羽状で細かい切込みが入ります。

キク科、ペンツア属、非耐寒性一年草、南アフリカ原産、学名 Pentzia grandiflora

「ペンツィア」に似た花には、「タンジー」や「サントリナ」が、有ります。

花は、ボタン状ですが、葉が、各々違った形をしています。

 

 次は、”ゴールデンコイン” の名前が、付いた「アステリスカス」です、”金貨" の輝きです。

<「アステリスカス」>

一見、「タンポポ」の花に似た花で、キク科の特徴の舌状花と筒状花から成っています。

”金” の様な輝きの在る黄色の花弁の先端は、三裂します、細かい毛が生えた葉は、篦状です。

別名に「ゴールドコイン」の名前が付いていますが、キンポウゲ科の「ハイキンポウゲ」Ranunculus repens

も同じ名前で呼ばれますので、「ゴールデンデージー」とする場合も在ります。

キク科、アストリスカス(パレニア)属、耐寒性多年草、匍匐性、地中海沿岸、カナリー諸島原産

学名 Asteriscus maritimum=Odontospermum maritima

別名「ゴーデンデージー」、「オドントスペルマム」



 最後の、黄色い花は、「ディソディア」(ダールベルクデージー)です。

<「ディソディア」>

黄色い10枚位の小さな舌状花で、線状の細かい葉が、密に着きます。

小さな花と繊細な葉との取り合わせが、絶妙です。

キク科、ティモフィラ属、非耐寒性一年草、中央アメリカ原産

学名 Thymophylla tenuiloba=Dyssodia tenuiloba 、別名「ダールベルクデージー」

 

 他の画像は、gif にしました。

 

< 各画像は、クリックで拡大表示します>


初夏、黄色い花々(2)

2018-05-26 | 植物 花

花壇シリーズ(8)

” 初夏、黄、橙色い花々(2)”  に、「バクヤギク」(莫邪菊)、「ヘメロカリス」、「ハナビシソウ」等々を

挙げてみました、明るい初夏の色の花達です。

<「バクヤギク」(カルポブロツス・エドウリス)>

似た花で、ピンク色の花の「バクヤギク」(カルポブロツス・キレンシス)Carpobrotus chinensis より

花が大きく(花径10cm位)、花色が、淡黄色、黄色、花弁は、100枚以上着きます。

他は、葉の形や花の形等は、殆ど同じです、「莫邪菊」の名前は、他肉質の葉の断面が、三角形なのが

中国の名剣<干将 莫邪>に似ていることに因るとか

果実は、「無花果」に似て、ジャムに加工して食用にします。

ハマミズキ科、カルポブロツス属、這性、多年草、南アフリカ原産、学名 Carpobrotus edulis

英名 Hottetot fig、Sour fig、Ice plant 、Freeway ice plant 等々

 

他の画像は、gif にしました。

 下図は、花径が、多少小さく紫桃色の花を咲かせる「カルポブロツス・シネンシス」(C.chunensis)

次は、黄色い「ヘメロカリス」です、”黄色い” と断ったのは、「ヘメロカリス」は、花弁の色や形 が

多彩ですので、今回の本題の ”黄色い花々” に拘って、黄色い花を挙げました。

他は、後日再度挙げて視ます、色や形が違っていて充分愉しめる花ですので

日本の「ユウスゲ」や「ノカンゾウ」の改良種とのことで、形姿は、似ています。

一日花で、夕方には、萎んでしまいますが、次々と新しい花を咲かせるので愉しめます。

ギリシャ語でも、学名の Hemerocallis は、”一日” を意味するとか

ユリ科(ヘメロカリス)科、ワスレグサ属、アジア東部原産、耐寒性多年草

学名 Hemerocallis Hybrids、英名 Daily-liliy 



最後は、「ハナビシソウ」(花菱草)です。

<「ハナビシソウ」>

花の形が、家紋の<花菱>に似てる故に、此の名前が付いた由、4枚の花弁の並びが、菱形に見えます。

此の花も黄色以外にオレンジ、朱、ピンク等多彩です。

花径が6cm位になります、多数の雄蘂が目に付きます、灰白色の葉は、羽状複葉で互生します。

ケシ科、ハナビシ(エッショルツァイ)属、耐寒性一年草、北アメリカ原産

学名 Eschscholzia californica、英名 California poppy、別名 「カリフォルニア ポピー」、「エスコルチア」

アメリカ カリフォルニアの州花とのこと


<各画像は 、クリックで拡大表示します>


初夏、黄色い花々(1)

2018-05-23 | 植物 花

花壇シリーズ №7

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”初夏、黄色い花々(1)” として、「エレサレムセージ」、「リシマキア・プロクンペンス」

「オオキンケイギク」の三種を挙げてみました。

<「エレサレムセージ」>

細かく分枝した茎を囲むように黄色い筒状花が、輪生します。

白い毛が、密生した葉は、楕円形で互生します、葉は、灰緑色で、縁は、銀白色で縁取りします。

花冠は、唇型に裂けています、「セージ」の名前が、付きますが、香辛料の「セージ」が

サルビア属に対してフロミス属なので、所謂「セージ」ではなく、別の植物になります。

学名 Phlomis fruticosa は、ギリシャ語の  Phlogos (火炎)に因るとか

花の形が、火が燃え盛る様子を著わしているのか、Fruticosa は、低木を意味するようです。

尤も、”火炎” と言えば、秋に咲く同じシソ科の「レオノチス」別名「カエンキセワタ」(火炎披綿)

学名 Leonotis leonurus の方が形色ともピッタリなのですが

ドライフラワー、ポプリ等としても利用する用です。

シソ科、フロミス(キセワタ)属、耐寒性多年草、地中海沿岸原産

学名 Phlomis fruticosa、英名 Jerusalem sage、別名「フロミス・フルティコーサ」

 次の黄色い花は、「リシマキア」(Lysimachia spp.)です。

多くの種類の「リシマキア」の中から、此の時季に黄色い花を咲かせる「リシマキア・プロクンペンス」を

挙げてみました、花径が2cm位の数個の花を咲かせます、基部が赤い五弁の杯状の花です。

這性なので、花が無い季節でも、葉を観賞する為にグランドカバーとして植栽されています。

仲間には、日本の「オカトラノオ」(Lysimachia clethroides)が有りますが、姿は、大きく違っています。

他に、匍匐性の「リシマキア・ヌンムラリア」(L.nummularia)、立性には、「リシマキア・キリアータ」

(L.ciliata)、「リシマキア・プンクタータ」(L.punnctata)、「リシマキア・アトロプルプレア」(L.atropurpurea)

等が観賞用として人気です、此等の種類は、後日、「プルプレア」特集として採り上げます。

サクラソウ科、オカトラノオ(リシマキア)属、耐寒性多年草、東アジア全域に分布

学名 Lisimachia procumbens=L.congestiflora、別名「コンゲスティフロラ」、「イェローボール」

 

最後は、初夏の野を黄金色に染める「オオキンケイギク」(大金鶏菊)です。

<「オオキンケイギク」>

道路の法面等で見掛ける「オオキンケイギク」ですが、今は、特定外来生物として

栽培、運搬、販売が禁止ですが、今でも、群生している場所を見ることができます。

風が、吹くと、次々 ”黄色い波” が立ちます、素晴らしい眺めです。

「キバナコスモス」の花に似ていますが、葉の形が違っています、亦、「キバナコスモス」の方が

花色が濃い違いが有ります、舌状花の先端が5裂します。

強靱さで、地面保護に重宝された此の植物も、其の強靱さが、生態系を壊すからと

悪者扱いです、考えさせられますね ・ ・ ・ 

キク科、ハルシャギク属、耐寒性多年草、北アメリカ原、学名 Coreopsis lanceolata

英名 Lnce-leaved coreopsis

下図は、似た花の「キバナコスモス」(Cosmos sulphureus)


<各画像は、クリックで拡大表示します>


此の時季のムラサキ科の花(2)

2018-05-20 | 植物 花

” 此の時季のムラサキ科の花(2)” の最初は、「プルモナリア」の花です。

<「プルモナリア」>

原種形の「プルモナリア・サンカラータ」(Pulmonaria saccharata)を中心に多数の園芸種が有り

ロゼット状の葉は、色や斑入りの模様が違い、漏斗状の花の色も多彩で、白、ピンク、青、青紫、赤紫の単色のものや

ピンク色から青色に変化するもの、二色混在するもの等々、見応え充分です。

名前の由来は、葉の白い斑が、肺臓に見えるので、ラテン語の pulmonaris (肺臓)に依るとか

亦、形ばかりで無く、肺臓の疾患に薬効が、有るとのこと、”出来過ぎた感” がしますので、真偽の程は ・ ・ ・ 

別名が、「ハイムラサキ」なので<肺紫>かと思いきや、宛字が「這い紫」とか

尚、英名は、Lungwort なので、一応決着したことに 

ムラサキ科、プルモナリア属、常緑多年草、ヨーロッパ、バルカン半島原産



 他は、gif ファイルにしました。

 

次のムラサキ科の花は、「ポリジ」です、五弁の青紫色で星形の花です。

<「リジ」>

リジ」の名前も付いていますが、学名からすると、「リジ」が、正解かも

透き通る様なスカイブルーの花色で、五弁の星形の花です。

長く白い毛が、葉や茎に密生しています、花径が約2cm、草丈が、1m位になります。

開花時は、ピンク色で徐々にスカイブルー(マドンナブルー)に変化します。

葉や茎は、ハーブとして、亦、料理、デザートの飾りの添い物として利用してるのを視ることが有ります。

民間薬として、憂鬱を取り除く薬効が有り、亦、美肌の為の入浴剤等も製造するとか

別名の「ルリジサ」、「ルリチサ」の<ジサ、チサ>は、「苣」=「レタス」のことで、野菜のようです。

ムラサキ科、ルリジシャ(ボラゴ)属、耐寒性一年草、地中海沿岸原産、学名 Borago officinalis

英名 Borage、別名「ルリチシャ」、「ボラゴ」、「スターフラワー」

尚、英名 Borago は、ラテン語の borra "剛毛” に因るとのこと、毛が目立ちますから

次の「アンチューサ・オフィシナリス」、「ヘリオトロープ」もムラサキ科の花です。

<「アンチューサ・オフィシナリス」>

 

集散花序に青紫色の小さい花を咲かせます。

学名が、Anchusa officinalis 、Anchusa は、ギリシャ語で

<化粧料>、Offcinalis は、<薬用>ですから薬草として利用していて事が、解ります。

他に「アルカネット」の名前も付いていますが

種類が、染料を採る種類で、学名 Alkannd tinctoria に因るようです。

他に A.capensis、花穂が長い A.azurea 等が有りまが

皆、似た花々です。ムラサキ科、ウシノシタグサ属

<耐寒性多年草、ヨーロッパ原産、英名 Common buglos


「ヘリオトロープ」もムラサキ科の花です。

<「ヘリオトロープ」>

 

香水の代表の様な名前「ヘリオトロープ」は、ムラサキ科、キダチルリソウ属の総称とのことで

多数有る品種の中、花から抽出した製油を香水にする「キダチルリソウ」(木立瑠璃草)を指すとか

集散花序に濃い紫色の花冠が、五裂した小花を密生させます、バニラに似た甘い香りがします。

香水抽出には向いていない花径が、少し大きい

「ビッグヘリオトロープ」(H.europeaum)等も人気が有ります。

ムラサキ科、キダチルリソウ属、半耐寒性常緑小低木、南アメリカ原産、学名 Heliotropium arborescens

英名 Heliotrope、別名」「ニオイムラサキ」(匂い紫)、「キダチルリソウ」

学名 arborescens は、”樹木” を意味するとか、葉茎の様子を著わしています。

<各画像は、クリックで拡大表示します>


此の時季のムラサキ科の花(1)

2018-05-18 | 植物 花

今日のムラサキ科の花は、「エキウム・カンディカンス」、「 エキウム・ウイルドプレティ」

「エキウム・ブルガレ」三種と後日、「アンチューサ」、「プルモナリア」、「ポリジ」を載せてみます。

<「エキウム・カンディカンス」>

エキウム属50種位の中の一種で、園芸用として多く栽育される品種です。

円錐花序の長い花穂は、1m以上、雄大な姿です、小さな青色の花を多数咲かせます。

披針形で灰緑の葉が、互生します、蜜源植物としても重宝されています。

ムラサキ科、エキウム(シャゼンムラサキ)属、多年草(二年草)、ポルトガル マディラ島原産

学名 Echium candicans(E.fastuosum)、英名 Pride of Madeira、Tower of jewrls

別名、英名から「マンディラの誇り」


 
 
 

赤い花を咲かせる「エキウム・ウィルドプレッティ」E.wildpretii の草丈は、更に高く3Mを

超えるものも有ります、故に、円錐状の花穂も1mを超えます。

此の姿から「宝石の塔」(Tower of jewels )の名前が、付いていました。

下図は、沢山の蕾を抱えた葉ですが、 銀緑色が、冴えます。

最後は、「エキウム・ブルガレ」で終わります。

上に載せて「エキウム」群とは、花は、似ていても全体として、少し雰囲気が違う「エキウム・ブルガレ」です。

Echium vulgare、別名「シベナガムラサキ」、ヨーロッパ原産の二年草



 <各画像は、クリックで拡大表示します>