花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

冬の植物園

2021-12-07 | 植物 花

花の少ない寒い冬には、植物園の温室に行ってみます、明るく温かい色彩に癒やされます。

園内に設けられた滝の裏側から見ると、水が雨の様に降り注ぎ、熱帯雨林、 Rain forest  の様な光景が視られます。


 

今日は、「ゴクラクチョウカ」と「メディニラ・マグニフィカ」を挙げてみます、 ”熱帯の極彩色” です。

最初は、トロピカルムードが、溢れる「ゴクラクチョウカ(極楽鳥花)」です。

此の寒い時期でも、植物園の温室では、よく視られますが、「ゴクラクチョウカ」は、露地でも視られます。

「ゴクラクチョウカ」の花は、此の時期、露地でも視られて、周年愉しめます、寒さに強い植物です。

<「ゴクラクチョウカ」>

黄色いガクが極楽鳥の鶏冠に似ているので、此の名前が付いた由、青色をした花もユニークな形をしています。

バショウ科、ストレリチア属、非耐寒性常緑多年草、南アフリカ原産、学名   Strelitzia regiana

別名 「ストレリチア」、「レギネ」、英名    Bird of paradise、Paradise flower 

他品種に、葉が無く茎だけの様に見える「ストレリチア・ユンケア」  Strelitzia juncea が有ります。

植物園の温室等でお馴染みの「ゴクラクチョウカ」(極楽鳥花)ですが

露地でも咲き、視ることができます。

耐寒性が在る植物です、トロピカルな感じの花ですが、寒さに耐えて咲いています。

寒風に晒された姿は、痛々しく、温室の ”極楽” とは程遠いのですが、健気に咲いていました。




 

<「メディニラ・マグニフィカ」>

和名が、「オオバヤドノボタン」(大葉宿野牡丹)と称する面白い名前が付いています。

葉茎が無い大きな葉が、対生して着くからでしょうか、露地では、7月から8月頃が開花期です。

枝先から長い花茎が下垂し、花をピンク色の苞が包みます、花は、葡萄の房の様な花房に咲きます。

雄蕊の葯の青紫色と黄色が目立ちます。

ノボタン科、メディニラ属、常緑小低木、フイリッピン原産、学名    Medinilla magnifica

英名    Showy medinilla、Shandelier tree 、英名は、“目立つシャンデリアの様な” 花ですか

 

以下は、過去の記事の再掲載です

”秋の宝石” (18)№ 5

今日の ”秋の宝石” は、「シロヤマブキ」、「タンキリマメ」の漆黒の実です。<黒真珠>に喩えた最後の記事です。 最初の “黒真珠” は、「シロヤマブク」(白山吹)の実で......

友人から動画が送られてきました、ホッコリする動画なので載せてみました。

”猫の思い遣り” ですか、極々短い動画です。


其の他の紅葉、黄葉(2)

2021-12-05 | 植物 花

今日の紅葉は、「ハナノキ」、「スズランノキ」、「ニシキギ」です。

<「ハナノlキ」>

 葉が展開する前に樹木全体が、濃い紅色の花で一杯になるので、この名前が付いたとのこと

葉が出る前に花が咲き、”花” の印象が、更に強いので、このことも名前の由来とも思われます。

カエデ科なので、紅葉は、素晴らしいものです。

「ハナノキ」の名前は、「シキミ」(樒) Illicium anisatum  にも付いていますが、別の植物です。

「カエデ」の仲間ですので、花後に翼果を着けます、街路樹として多く植栽されています。

雌雄異株で、雄花の花序は、束になって上向きに咲きます、雌花の花柄は、下垂します。

カエデ科、カエデ属、落葉高木、、学名   Acer pycnathum

亀吉

下図の「アメリカハナノキ」Acer rubrum は、切れ込みが、日本原産の「ハナノキ」より

葉の切込みが深い違いが、有ります。

アメリカ、カナダ原産、英名  Red maple、scarlet maple別名「ハナカエデ」(花楓)

 下図は、名前の由来になった 葉が出る前に咲く花です。

 

「ハナノキ」は、日本の固有種とのことですが、近縁種に葉が、「ハナノキ」より葉が大きくて、深く3~5裂する

北アメリカ原産の「アメリカハナノキ」Acer rubrumも有りました。

遠く離れた北アメリカと日本で、同じ様な樹木が育っているのが不思議です。

 雌雄異株で、下図は、<雌花>

下図は、雄花

実は、カエデ科特有の翼果です。

次は、「スズランノキ」です。

三大紅葉の他の一つは、通称「スズランノキ」の紅葉です、長楕円形の葉が鮮やかな赤色です。

円錐花序に「スズラン」に似た花を咲かせます。

ツヅジ科、オクシデンドルム属、北アメリカ原産、落葉高木、学名 Oxydendrum arboreum

落葉小低木、英名 sorrel tree

“通称” 「スズランノキ」としましたが、「ゼノビア」も、同じく「スズランノキ」と称しますので

「ゼノビア」も確かに「スズラン」に似た鐘型の白い花を咲かせます。

ツヅジ科、ゼノビア属、学名 Zenobia pulverrulenta 、英名 honey cup で別種とのこと

 

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5月頃から10月の頃に懸けて「スズラン」に似た釣鐘型の花を連なって咲かせます。

次は、「ニシキギ」です。

果皮が弾けて、赤い種子も紅葉同様、赤く照り輝きます。

枝に “翼” が付きます、他のニシキギ科の植物との違いです。

「ニシキギ」(錦木)の見事な紅葉は、“世界三大紅葉樹” に相応しい素晴らしさです。



初夏の頃に、淡い緑色の4弁花を咲かせますが、小さいので  見栄えがイマイチです。

ニシキギ科、ニシキギ属、耐寒性落葉低木、日本、中国、学名  Euonymus alatus 、英名   Burningbush

別名 「ヤハズニシキギ」(矢筈錦木) ・ ・ ・ 枝に付く “翼” が弓矢の羽(矢筈)に似ているからとか


下図は、葉も実も「ニシキギ」に似た「コマユミ」(小真弓)、枝に 翼が無いので区別できます。

 

他の世界3大紅葉は、「ニッサボク」です、植物園等で視ることが出来ます。

「スズランノキ」や「ニシキギ」と同様、鮮やかな色の紅葉、黄葉を視ることができます。

至る所で視ることは不可能ですが、植物園には多く植栽されています。

4から5月頃に黄緑色の小さな花を咲かせます。

ミズキ科、」ヌマミズキ属、落葉高木、中国原産、学名  Nyssa sinensis




其の他の紅葉,黄葉(1)

2021-12-02 | 植物 花

今、紅葉が見頃です、今回は、「マルバノキ」(丸葉の木)と「ハゼノキ」(櫨)の 紅葉、黄葉です。

最初は、葉の色と形がユニークな 「マルバノキ」(丸葉の木) の紅葉です。

<「マルバノキ」>

シンボルツリーとしても人気の樹木ですが、黄色から赤色と、ハート型の葉の色の変化を愉しみます。

互生した葉が、長い茎の先で風に揺れています。

「マンサク」(満作)の仲間ですので、暗赤色の星型の花が、紅葉と同時に視ることができます。

マンサク科、マルバノキ属、落葉低木、日本の山野に自生、学名 Disanthus cercidifolius

別名 「ベニマンサク」(紅満作)




花は、落葉する頃に咲きます、五弁で線形、細長く先端が尖っています、二個の花が、背中合わせに咲きます。

別名「ベニマンサク」紅万作は、「マンサク」の花に似ていて、赤色だからとか。

 

次の<紅葉>は、「ハゼノキ  /  ハゼ」(櫨)の紅葉です。

<「ハゼノキ」>

童謡、サトウ ハチロウ作詩<小さい秋みつけた>の歌詞 に載っている「ハゼノキ」の葉の紅葉です。

 

(三) 誰かさんが 誰かさんが 誰かさんが みつけた

小さい秋 小さい秋 小さい秋 みつけた

昔の 昔の 風見の鳥の ぼやけたとさかに

はぜの葉 ひとつ はぜの葉赤くて 入り日色

赤くて入り日色なのです。

 

<以前の記事で「ナンキンハゼ」を載せた時にも此の童謡を添付しましたが、「ナンキンハゼ」の紅葉より

「ハゼノキ」の紅葉の方が、色の鮮やかさは、相応しています>

 

日本原産の「ヤマハゼ」(山櫨)に似ていますが、葉の裏表や茎に細かい毛が生えていているのが「ヤマハゼ」で

無毛で薄いのが、「ハゼノキ」なので、区別可能です、亦、「ウルシ」にも似ていますが

葉の先端が、尖っているのが「ハゼノキ」で、丸味を帯びているのが「ウルシ」です。

葉は、奇数羽状複葉、15枚位の小葉からなっています。

ウルシ科、ウルシ属、落葉高木、東南アジア原産、雌雄異株、学名   Toxicodendrum succedaneum

英名   Wax tree (実から木蝋)を採ったことからとか

別名 「リュウキュウハゼ」、「ロウノキ」、「トウハゼ」、「ハゼ」



「ハゼノキ」は、単に「ハゼ」とも呼ばれています、<ハゼモミジ>(櫨紅葉)の名前で

秋の季語にもなっています。

<各画像は、クリックで拡大します、大きくしてお楽しみ下さい>