花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

春、キク科の花々(3)

2021-03-28 | 植物 花

キク科の花々には、「花かんざし」、白い「タンポポ」の4種を挙げました。

<「花かんざし」(花簪)>

丸い蕾の形が、簪に似ているので、此の名前が付いたとのこと、八重の花弁の様に見える総苞片(葉が変化)は

カサカサして紙で造った様な感触です、葉は、披針形で、互生します。

花茎の先端に一輪、花径2CM位の白い花を咲かせます。

開花期も長く、初夏の頃迄、次々と開花していきます。

柔らかなで、緑白色、細かい毛が生えてい、中央の黄色い場所には、キク科特有の筒状花が咲きます。

同じ「ハナカンザシ」の名前が付いた花には、「ハナカンザシ」Rhodanthe chlorocephala spp.rosea

「ヒロハノハナカンザシ」Rhodanthe manglesii 等が有りますので、後日、詳細を載せてみます。

今日の「ローダンテ・アンテモイデス」は、俗称の「花かんざし」としました。

キク科、ローダンテ属、多年草、オーストラリア原産、学名   Rhodanthe anthemoides

英名  Chamomile sunray、 別名 「ローダンテ・アンテモイデス」、「ローダンテ」



 

近縁に、耐寒性多年草の「ヘリクリスム・ペーパーカスケ-ド」が有ります。

花弁の先端が尖っていて、蕾も細長いのが特徴です。

学名  Rhodanthe  anthemoides 'Paper Cascade'

別名 「ローダンテ ´ペーパーカスケード’」

<「タンポポ」(蒲公英)>

「タンポポ」もキク科の植物です、キク科特有の舌状花、筒状花で一輪の花を作っています。

葉を放射状に広げるロゼット(*)葉です、綿毛の着いた種子をつくります。

「タンポポ」の名前の由来は、<鼓>を意味する小児語からとか、江戸時代には、「ツツミグサ」(鼓草)と呼んでいたらしいのです。

「ニホンタンポポ」、「セイヨウタンポポ」等が有りますが、「セイヨウタンポポ」の繁殖力に圧されて

今では、「ニホンタンポポ」の数が少なくなっているようです。

尚、「ニホンタンポポ」と「セイヨウタンポポ」の見分け方は、前者は、萼片が反り返らないが

後者は、萼片が反り返るとなっていました。

黄色い花の「タンポポ」が多いのですが、今回は、白色の「シロバナタンポポ」(白花蒲公英)を載せました。

キク科、タンポポ属、多年草、学名 Taraxacum 、英名 Dandelion (ダンディライオン)

英名は、フランス語の dent-de-lion “ライオンの歯`の意味からとか


過去に載せた記事の再掲載です。

 
早春の花

早春の花2種は、「プルモナリア」と「ツリージャーマンダー」です。寒さの中、清々しい色の花、「プルモナリア」 (Pulmonaria officinalis=P.saccha......
 
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春、キク科の花々(2)

2021-03-24 | 植物 花

キク科の花々(2)には、「オステオススペルマム」、「デイモルホセカ」です。

此の時期に咲くキク科の花々です。

 

<「オステオスペルマム」>


似た花に「ディモルホセカ」が、有りますが、以前は、此の花の仲間に入っていたとか、殆ど見分けが困難です。

現在は、「オステオスペルマム」として独立している由

一般に、両者を「ディモルホセカ」と呼んでいますが、区別のポイントが幾つか有りました、最後に載せてみます。

「マーガレット」の花に似て、花の色は、白、青紫、ピンク、ブルー等々多彩で、園芸種には、黄色やオレンジも有るようです。

本々、“デモルフォセカ〃 とは、“二つの形の種子” 意味で、区別のポイントの一つにもなっている<種子つくり>の違いからとか

キク科、オステオスペルマム属、多年草、南アフリカ原産、学名 Ostospermum ecklonis

別名 「アフリカンデージー」

 

<「ディモルフォセカ」>


「キンセンカ」の近縁の “ディモルホセカ” とは、“二つの形の種子を持つ” と言う意味とか

キク科の花の特徴として、花の外側に、舌状花を、内側に管状花を着けますが

舌状花には、角型の種子を、管状花には円盤状の種子の夫々違った形の種子を作ります。

上載の「オステオスペルマム」が、舌状花にのみに種子を作るのとの違いが有ります。

花の色は、黄色、オレンジ系が「ディモルホセカ」で、「オステオスペルマム」が、多彩な色の花を咲かせる特徴と

されていたようですが、最近では、交雑種が増えてきて、「ディモルホセカ」にも多彩な色の花が有る由

見分けは、益々困難になったようです。

キク科、アメリカキンセンカ属、一年草、学名 Dimorphotheca spp. 別名「アフリカキンセンカ」

 

<両者を見分けるポイント>

(1) 「オステオスペルマム」(A)は、舌状花にのみ種子を作り、「ディモルホセカ」

(B)は、舌状花と管状花にも種子を作る。

                    (2) (A)は、花の色が、ピンク、青紫系、赤系と多彩で、(B)は、黄色、オレンジ色の花が多いが

交雑種が多くなり見分けるポイントにはならない。

   (3) (A)は、濃い緑色の葉が着いた花茎を、(B)は、大きな銀葉を着けるが              

花茎には、此の銀葉は、着けず、背丈低め

等々と記されていますが、花を愛でる分には、余り拘る事はないと思います。

昨年の記事にも<冬に咲く花>を載せてますので、ご覧ください、

 
冬、キク科
冬のキク科の植物「ユーリオネスデージー」、「ユーリオネス・バージネス」、「カレンヂュラ ‘冬知らず‘」を挙げてみました。最初は、冬でも戸外で越冬する寒さに強い「ユーリオ......
 

早春、キク科の花々(1)

2021-03-21 | 植物 花

今日の本題は、”早春、キク科の花々” です、先般にも挙げた「サイネリア」の追加として挙げていきます。

最初は、”冬のマーガレット”、「ローダンセマム」( Rhodanthemum spp.)にしました。

「マーガレット」に似ていますが、冬の低温に強くて、寒い冬に暖かさを戴きます。



糸状の葉は、銀色で、シルバーリーフとしても鑑賞できます。

舌状花の黄色と回りの白い筒状花を目玉焼きに見立てて ”目玉焼きの花 " の 異名が付いています。

主な品種は、中心の筒状花が黄色で、白い舌状花が白色の「ローダンセマム・ホスマリエンセ」(R.hosmariense)

開花期が夏で、筒状花が茶褐色でピンクや白い舌状花の「ローダンセマム・ゲイアヌム」(R.gayanum)

他の改良種も多い花です、「ホスマリンセ」より花が小さく、茶褐色の筒状花で白い色の舌状花の

「ローダンセマム ’アフリカン アイズ’」(R.African eyes等が有ります。

キク科、ローダンセマム属、耐寒性多年草、原産地 北アフリカ、スペイン、英名  Moroccan Daisy

下図は、「ローダンセマム・ゲイアヌム」

下図は、「ローダンセマム ’アフリカン アイズ’」


下図は、萼片の網目模様が綺麗な「ローダンセマム・ホスマリエンセ」の蕾です。


早春、ケシ科の花

2021-03-19 | 植物 花

最初に、”冬のキク科の花” と題した過去の記事からの抜粋です。

”冬のキク科の花(1)” は、「サイネリア」の花です。

花が少ない冬の鉢花として人気の「サイネリア」です、寒さには強いので屋外やベランダでも開花しますが

夜間は、室内に取り込むのが無難です。

品種改良が進んで、花色も多彩で、ピンク、青紫、赤、橙、黄、白色等々が有ります。

亦、グラデーションも豊富、蛇の目模様のものも有ります。

花径3~5cm位、草丈50cm位、花期も長く初冬から初夏の頃になります。

葉は、大きく「蕗」の葉に似ているので別名に「フキザクラ」(蕗桜)の名前が付いています。

キク科、ペリカリス属、非耐寒性多年草(秋播き一年草)、北アフリカ原産

学名 Pericallis × hybrida=Senecio × hybridus、英名 Florist's cineraria 

別名「シネラリア」、「ペリカリス」、「フウキギク」(富貴菊)、「フキザクラ」(蕗桜)


<各画像は、クリックで拡大表示します>

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”寒咲き” の名前が付いています。
冬、「ユーチャリス」(「アマゾンリリー」)の花を室内で咲かせます。露地では、秋が、開花期の「ユーチャリス」ですが、冬、室内で育てることができます。冬の室内を明るく彩りま......
 

今回の記事の最初は、「アイスランドポピー」です、早春の風に靡きます、”春の色”  です。

ケシ科、ケシ属、耐寒性一年草、シベリア原産、学名 Papaver nudicaule 、英名 Iceland poppy

別名「ポピー」、「ケシ」(芥子)



 

次もケシ科の「ハナビシソウ」(花菱草)です。

<「ハナビシソウ」>

花の形が、家紋の<花菱>に似てる故に、此の名前が付いた由、4枚の花弁の並びが、菱形に見えます。

此の花も黄色以外にオレンジ、朱、ピンク等多彩です。

花径が6cm位になります、多数の雄蘂が目に付きます、灰白色の葉は、羽状複葉で互生します。

北アメリカ、カリフォルニア州の<州の花>とか

草原の風に揺れ動く姿が、目に馬美マス。

ケシ科、ハナビシ(エッショルツァイ)属、耐寒性一年草、北アメリカ原産

学名   Eschscholzia californica、英名   California poppy、別名 「カリフォルニア ポピー」、「エスコルチア」

アメリカ カリフォルニアの州花とのことです。

 

 

近縁種で花径が、少し小さい(3cm)位「ヒメハナビシソウ」(姫花菱草)も咲き出しました。

「ハナビシソウ」の花茎が、5から8cm位ですから、”姫” ですか

淡黄色の花を多数咲かせます。

学名  Eschscholzia caespitosa、別名「エスコルチア」



春の色(7)キンポウゲ科の黄色い花

2021-03-14 | 植物 花

春の色(7)には、キンポウゲ科の「ヒメリュウキンカ」と「リュウキンカ」、「ハイキンポウゲ」を載せました

輝く黄色が、”春の色” です。

<「ヒメリュウキンカ」(姫立金花)>

次の “黄色” は、「ヒメリュウキンカ」(姫立金花)の輝く黄金色の花です。

日本、朝鮮半島原産の「リュウキンカ」に比べて、此のヨーロッパ原産の「ヒメリュウキンカ」とは

花の大きさや、草丈、其の他に違いが有ります。

ヨーロッパから入ってきた帰化植物が、野生化して広がった訳です。

艶々のハート型の濃い緑色の葉が、光沢の有る黄色い花(蕚)と競い合います。

此の花も “春告げ花” の一つで、早春の林の中に咲くイメージです。

花色も白、八重咲きも見られます。

黄色い蕚の裏側は、緑色で見事なリバーシブルの様相を呈します。

キンポウゲ科、キンポウゲ属、耐寒性多年草、学名 Ranunculus ficaria 、別名 「オウシュウキンポウゲ」

(欧州金鳳花)、ユーロッパ、シベリア原産

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<「リュウキンカ」(立金花)>

似た花の「リュウキンカ」(Caltha palustris var.membranacea) は、キンポウゲ科、リュウキンカ属

科名は、同じですが、属名が違っています、他に相違点は

開花期が、「ヒメリュウキンカ」が、3月頃からですが、「リュウキンカ」は、5月頃からと遅いのです。

亦、「姫立金花」の生息地が、水辺や湿地に対して「立金花」は、至る所で生育します。

草丈が、前者が8cm~15cmに対して後者が、15~50cmと高く

花径も前者が、2~3cm、後者が、1.5cmと小さい違いが有ります。

学名の  palustris  は、ラテン語で、”沼地生まれ” の意味とか、生育地を著わしている様です。

 

「ラナンキュラス」、「アネモネ」もキンポウゲ科の花です。

 

最後は、「ハイキンポウゲ」の花です。

<「ハイキンポウゲ (這金鳳花)」>

輝く黄色の花は、5弁花で、別名に「ラナンキュラス ' ゴールドコイン’」の別名が着いています。

金貨に見立てた命名ですが、5月頃から開花するキク科の「アステリスカス」Asteriscus maritimum

別名「アステリスカス ’ゴールドコイン’」よりは、金貨らしくない花の姿です。

根元から匍匐枝を出して、地表を這う様に広がります。

キンポウゲ科、キンポウゲ属、耐寒性多年草、這性、Ranunculus  repens、英名 Cureeping buttercup

北海道、本州北部の湿地、水辺が生育地です。

 

以下は、過去の載せた ”春色” と題した記事再再掲載です。

 
春色

冬の間、「ヤブツバキ」(藪椿)を楽しんできましたが、春になって種々の「椿」が咲き始めました。其の一つ 早咲きの「椿」、“西王母” が美しい姿を見せ始めました。中国の神話......