花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

冬、黄色い樹木花(3)

2020-02-28 | 植物 花

「カネノナルキ」の花が咲いています、冬に咲く数少ない花の一つです。

花径1CM位の淡桃色の5弁花を咲かせます、若葉の先端から、硬貨の5円玉を通して、葉茎が大きく育つと

枝に硬貨が生った様になり、別名「ナリキンソウ」(成金草)の由来とか

ベンケイソウ科、クラッスラ属、常緑低木(多肉植物)、南アフリカ原産

学名 Crassula ovata=C.portulacea、別名「クラッスラ・ポルラケア」、「カゲツ」(花月)

今回の "黄色い樹木花” は、「ミツマタ」の花です。

淡い黄色が、春を告げます、花びらに見える筒状の蕚が、半球状に密生して咲きます。

葉が展開する前に花(蕚)が咲くのは、春の樹木花の特徴です。

此の筒状の蕚の外側は、白色で、内側が淡い黄色です、枝が三叉に分岐するので、此の名前が付いたとか

和紙の原料の一つです、芳香が有ります。

ジンチョウゲ科、ミツマタ属、耐寒性落葉低木、中国原産、学名 Edgeworthia chrysantha

英名 Oriental paper-bush

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「ミツマタ」の黄色い花と違って、赤い花の「アカバナミツマタ」(赤花三椏)が、有ります。

名前のとおり赤い色をしています。

蕾の頃は、確かに黄色い色をしていますが、開花に伴って、徐々に赤みを帯びてきます。

尤も、「ジンチョウゲ」と同様、花弁は無くて、花びらの様に見えるのは、萼片とか、葉に先駆けて花を咲かせます。

「ミツマタ」より若干早い開花期を迎えます。

密集して咲かせる喇叭型の花の先端が4裂します、「ミツマタ」の名前の由来は、枝が三つに分岐する故の命名

ジンチョウゲ科、ミツマタ属、落葉低木、中国原産(園芸種)、学名  Edgeworthia chrysantha ´Rubra`

蕾は、黄色、開花した花弁(萼)は、赤色です、白い縁取りが赤色を引き立てます。

他の画像を載せてみます。



<各画像は、クリックで拡大表示します>


冬、黄色い樹木花(2)

2020-02-26 | 植物 花

今、植物園の温室では、色鮮やかな花々が咲いています。

トロピカルムードがいっぱい!!

「メディニア・マグニフィカ」Medinia magnifica(上図左)、「パッシフロラ・アラタ」Passiflora alata(上図右)

「ドンベヤ・ウオリッキー」Dombeya wallichii(下図左)

今回の ”黄色い樹木花” は、「サンシュユ」(山茱萸)の花です。

”春告げ花”  の一つで、早春、葉に先立って集散花序をだして

鮮やかな黄色の小さな花を枝一面に咲かせます、4弁花で4本に雌蘂が目立ちます。

花序全体が、黄金色に輝きます、別名「ハルコガネ」(春黄金)の名前は、此の姿を著わしたとのこと

九州宮崎の民謡<稗搗節>に謳われている<サンシュユ>は、「サンショウ」(山椒)のことで

この地方では、「山椒」を「サンシュユ」と呼ぶとのことでした。

美味しそうに見える実も、生食は、不味くて、不向きです、果実酒や生薬として利用されているようです。

ミズキ科、サンシュユ属、落葉小高木、中国、朝鮮半島原産、学名 Cornus officinalis

別名「ハルコガネ」(春黄金)、春に花が、黄金色に輝くから、「アキサンゴ」(秋、珊瑚)

秋に、珊瑚の様な赤い実を着ける故の命名のようです。

また、”ヨーグルトの木” と称されて、実際、ヨーグルトが作れるそうです。

ブルガリアには、「ヨーグルトの木」が、在り、此の木に近い「サンシュユ」の木の枝でも作れるそうです。

暖めた牛乳に「サンシュユ」の木の枝を入れて保温、一晩置くとヨーグルトが出来るとのことです。

確かに、ネット上には、沢山の作り方が、載っています。

 






秋に、赤い艶やかな「茱萸」に似た実を着けます、「秋珊瑚」、「山茱萸」の名前の由来です。


黄色い樹木花(1)

2020-02-24 | 植物 花

花が少ない時季に<冬咲き>の花が、活躍します。

今日は、冬咲き「クレマチス」の「クレマチス・アンスンエンシス」

「クレマチス・シルホサ」の2種を挙げてみました。

<「クレマチス・アンスエンシス」>

「クレマチス」の開花は、初夏から夏にかけてが、殆どですが、此の季節に咲く種類が何種か有ります。

其の一つが、常緑性の「クレマチス・アンスンエンシス(アンスネンシス)」です。

ベル形の白や淡緑色の肉厚の花を下向きに咲かせます、4枚の花弁で先端が外に反り返ります。

葉は、肉厚で先端が尖った卵形で艶が有ります。

キンポウゲ科、センニンソウ属、中国雲南省原産、常緑蔓性多年草

学名 Clematis anshunensis 、別名「ウインターベル」



 次も冬咲きの原種系「クレマチス」の落葉性の「クレマチス・シルホサ」です。

<「クレマチス・シルホサ」>

透明感が有る軟らかい花弁をパラシュートの様に開きます、濃い赤銅色の葉とコラボします。

シルホサ系の「クレマチス」は、夏は休眠しますので、葉が有りませんが

秋頃から濃い緑色の葉を着け、赤銅色に変色してきます。

落葉性でも花と葉を同時に視ることが出来るわけです。

夏咲きの「クレマチス」には無い、優雅な感じのする花です。

キンポウゲ科、センニンソウ(クレマチス)属、落葉蔓性、南ヨーロッパ原産、学名 Clemtis cirrhosa

英名 Early virgin's bower



花が終わった後に綿帽子を被った種坊ができます、未だ、咲いている花と同時に視ることが多いのです。


 

”黄色い樹木花" は、「オウバイ」(黄梅)と「ウンナンオウバイ」(雲南黄梅)の花です。

<「オウバイ」(黄梅)>

別名 其の名も “ゲイシュンカ(迎春花)”、題名に相応しい花です。

早春、葉が展開する前に、「梅」の花に似た5弁~6弁の花を下垂する細い枝に咲かせます。

枝は、緑色をした4角形、 3出複葉の葉が、対生します。

次に載せる常緑の「ウンナンオウバイ」(雲南黄梅)より花序が、ひとまわり小さいので区別できます。

亦、「オウバイ」が、落葉性に対して、「ウンナンオウバイ」は、常緑性です。

黄色い花で、「梅」の花に似ているので此の名前が付いた由

モクセイ、科、ソケイ(ジャスミン)属、半蔓性落葉低木、中国原産、学名 Jasminum nudiflorum

英名 Winter jasmine、別名「迎春花」、「ウインター ジャスミン」


 

「ウンナンオウバイ(雲南黄梅)」

「オウバイ」より大きな花で、耐寒性常緑低木で、葉と花が同時に視れます。

「オウバイ」との違いが有ります、花着きも多少疎らです。

学名 Jasminum mesnyi、英名 Primrose jasmine、Chinese jasmine

中国原産、別名「オウバイモドキ」(黄梅擬)



樹木花の蕾

2020-02-18 | 植物 花

冬の植物園には、「キンシャチ」や「ドンホイ」等の色鮮やかな「西洋椿」が、咲いています。

水槽に種々の「西洋ツバキ」の花弁が散らされて浮いていました。

主な品種には、「ハイドゥーン」Camellia amplexicaulis(下図上)

「キンカチャ」C.chrysantha(金花茶)(下図下)ですが

他の「西洋ツバキ」の花も視られました、明るい春の色です。



<各画像は、クリックで拡大表示します>

「ギンヨウアカシ」(銀葉アカシア)の花の蕾が、膨らんできました。

出揃った銀灰色の葉と、黄色い ”金の粒” が、冬の陽を受けて輝いています。

総状花序に黄色い花を咲かせるのも間近です。

花粉症の季節ですので、「杉花粉」に見紛うと恐縮ですが ・ ・ ・ 

<「ギンヨウアカシア」>

名前の通り、葉が、灰銀色ですので、灰色のキャンバスに金の粒を鏤めた様相です。

「ミモザ」とも称していますが、正確には、「ミモザ」は

「オジギソウ」(含羞草/眠り草/タッチミーノット/Mimosa pudica)を指すとのこと

似た花の「フサアカシア」(房アカシア/Acacia dealbata)も「ミモザ」と称しますが

此も正確には、間違っているとのことです。

葉や花が似ているので、間違って名付けたとか、現在では、「ミモザ」の名前は、両者の

総称として使われています、確か、砂糖菓子の粒々のトッピングも<ミモザ>と呼びますね。

両者は、似ていますが、見分ける方法として、羽状複葉小葉が、「ギンヨウアカシア」は

20枚位を対生させて、葉の色が、灰緑色に対した、「フサアカシア」の小葉は、40枚位を

対生させ、多少大きめの葉は、濃緑色です。

マメ科、アカシア属、半耐寒性常緑高木、オーストラリア原産、学名 Acacia baileyana

英名 Cootamundra Wattle、別名「ミモザ」、 「ミモザザアカシア」

「ゴールデンミモザ」、「ハナアカシア」


来月には、下図の様な花が開花します、黄一色で埋め尽くされます。<後日再度掲載予定>

下図も来月には開花する「フサアカシア」の花

本来の「ミモザ」は、下図の「オジギソウ」(含羞草)を指すとのことです。

学名も Mimosa pudica 、別名「タッチミーノット」 


今、黄色い樹木花(1)

2020-02-15 | 植物 花

黄色い花の冬咲きの「エリカ」Erica、「エリカ・ブランドフォルディア」です。

<「エリカ・ブランドフォルディア」>

花は、壺型で「スズランエリカ」に似ています、”黄色い鈴蘭” と言ったところでしょうか。

こがたで多花性、針形の葉が、輪生します。

鉢植えにして、昼は、屋外に置いて夜間屋内に取り込みます。

冬咲きの品種には、他に「アワユキエリカ」Erica soarsa、「エリカ ’クリスマスパレード’」E.cv.

「ジャノメエリカ」E.canaliculata、「エリカ・ダーリエンシス」E.× darleyensis 等が、視られます。

ツツジ科、エリカ属、耐寒性常緑低木、南アフリカ、ヨーロッパ原産

学名 Erica blandfordia、別名 「カナリーヒース」

黄色い色の冬咲きのもので、筒状花の「エリカ・パターソニー」E.patersonii

此の時季に咲く品種です。

寒い此の時季に咲く黄色い樹木花を何種かを順次挙げていきます。

第1回目の今日は、「マホニア・メディア  'チャリティー’」の花です。

<「マホニア・メディア ’チャルティー’」>

 濃い緑色の葉をバックに、長い総状花序を立ち上げて、黄色に輝く小花を沢山咲かせます。

花の少ない冬場の 色彩豊かな花の一つです。

「ヒイラギナンテン」(柊南天)Mahonia japonica と「マホニア ロマリホリア」M.lomariifolia

の交雑種とのこと、「ヒイラギナンテン」の花穂が、放射状に下垂するのに対して

上向き、直立する違いが有ります。

葉は、独特の形の奇数羽状複葉で互生します、

面白いのは、雌蘂に触れると、雄蘂が、雌蘂を目掛けて動くことです。

花に留った昆虫を利用して受粉をさせる仕組みとか

メギ科、ヒイラギナンテン(マホニア)属、耐寒性常緑低木、学名 Mahonia media cv. Charity'

亦は、Mahonia × media 、別名「セイヨウヒイラギナンテン」(西洋柊南天)

「タチヒイラギ」(立柊)、「テンジョウザキヒイラギナンテン」(天井咲き柊南天)


「柊南天」の名前は、「柊」の葉に似た葉で、南天の様な実を着ける事からの命名とのこと

細長い葉の「ヤナギバヒイラギナンテン」(柳葉柊南天)Mahonia confusa 等も

<各画像は、クリックで拡大表示します>