花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

秋、稔りの季節(1)

2023-09-30 | 植物 花

姿が似ている「マルメロ」(左図)や「カリン」(右図)も豊穣の時季を迎えます。

<「マルメロ」> 

バラ科、マルメロ属、中央アジア原産、学名  Cydonia obionga、英名  Quince、「マルメロ」の名前は

ポルトガル語の<マルメイロ>  Marmeleiro  からとか。

<「カリン」>

バラ科、カリン属、中国原産、学名   Pseudocydonia sinensis 、英名  Chinesequince 

両者、大変良く似ているのですが、簡単な判別方法 ・ ・ ・ 

 

秋は、稔りの季節です、種々の果実が、熟してきました、今日は、「アロニア」の果実を3種挙げてみました。

最初は、熟すと赤い艶やかな実を付ける「アロニア」です。

<「アロニア・アルブティフォリア」>

「アロニア」Aronia の一種で、熟すと赤い実になります、黒紫色の実になる「アロニア・メラノカルバ」A.melanocarba

対称的な色合いです、「梨」の花に似た五弁の白い花を咲かせます。

バラ科、アロニア属、落葉低木、北アメリカ東部原産、学名   Aronia arbutifolia

英名   Red chokeberry、別名「セイヨウカマツカ」(西洋鎌柄)、「オータム・ベリー」

因みに「アロニア・メラノカルバ」の英名は、Black chokeberry  です。


 

次は、「アロニア・メラノカルバ」の漆黒に熟した実です。

<「アロニア・メラノカルバ」>

最後に載せる「アロニア・アルプティフォリア」と 此の「メラノカルパ」の交雑種の

「アロニア・プルニフォリア」Aronia prunifolia は、暗紫色です。

初夏の頃、「梨」の花に似た白い花を散房花序に咲かせます。

バラ科、アロニア属、北アメリカ原産、落葉低木、英名 Chokeberry、Aronia

特に、「アロニア・アルブティフォリア」は、日本の「カマツカ」(鎌柄)に似てるので

「セイヨウカマツカ」(西洋鎌柄)、「オータムベリー」等の別名が付いています。

また、「アロニア・メラノカルバ」には、「ブラックチョークベリー」  Black chokeberry  の他に

“黒い実のナナカマド” の愛称が

黒い実は、ジャムやジュースに加工しますが、赤い実は、専ら観賞用です。

ポリフェノールが、「ブルーベリー」より多く含んでいるとかで、サプリメントとして、最近、人気が有ります。


最後は、上の2者の交配種で、暗紫色の「アロニア・プルニフォリアAronia prunifolia  です。

赤と黒の交配は、下図の様な色合いになるのですか ・ ・ ・ 、漆黒ではなく、赤色でもないのです。

初夏の頃に「梨」の花に似た花を咲かせます。


秋、動物の名前が付いた花々(6)猩々草

2023-09-27 | 植物 花

今日の花は、「ショウジョウソウ」<猩々草> です。

猩々は、中国の古典に登場する想像上の怪獣、動物なので、此のシリーズには、適合しないと思ったのですが

”人間に似た酒好きの妖怪で、珠紅色の顔、珠紅色の髪をしている” とのことなので,”動物” としました。

日本の江戸時代の文献には、外来した<オランウータン>を、猩々と称したとのことで”動物の名前の花” としました。

<「猩々草」>

此の時期に出回る「ポインセチア」(猩々木)に似て、苞葉の朱紅色と、緑色の葉の調和が素晴らしいものです。

「ハツユキソウ」(初雪草)も仲間になります。

苞が、コップ状の杯状花序になり、花弁が 無い黄色い花を咲かせますが、見栄えは、イマイチです。

名前の由来は、この朱紅色の葉の色が、赤い顔の猿に似た空想上の獣(猩々)に喩えたからとか

杯状花序に、花弁が無い黄色い小さな花を咲かせますが、見栄えは、イマイチです。

トウダイグサ科、ユーホルビア属、一年草、中南米、ブラジル原産、別名「クサショウジョウ」(草猩々)

学名 Euphorbia heterophylla 、英名 paint leaf , mole plant ,annual poinsettia 等々

学名の heterophylla は、“異種の葉を着ける” 意味とか、確かに、丸型、楕円形、バイオリインの様な

面白い形の葉を着けています、英名の paint leaf  も納得できます。

尚、「ポインセチア」の学名は、Euphorbia pulcherrima、「ハツユキソウ」は、Euphorbia marginata



他の画像は、gif   にしました。

<余録>

近縁種には、「ハツユキソウ」が ・ ・ ・、動物とは、命名が、関係が無いのですが、火と雪の対比を愛でる為に

同じトウダイグサ科ですし、敢えて、挙げてみました。

「 ハツユキソウ」(初雪草)、 "雪” の名前が、付いていますが、開花期が、7月から10月

小さな杯状の花序の花は、見栄えがしないのですが、緑の葉の縁に白い斑が入り、コントラストが素晴らしいと

観葉植物として親しまれています、葉を鑑賞する「ポインセチア」の仲間です。

トウダイグサ科、トウダイグサ属、非耐寒性一年草、北アメロイカ原産

学名    Euphorbia marginata英名    Ghost weed、別名「ユーホルビア」

亀吉

尚、両者の他の英名が、「猩々草」は、Fire on tha mauntain 、「初雪草」は、Onow on tha mauntain でした、納得!!。


秋、動物の名前が付いた花々(5)ピンク ムラムラ

2023-09-25 | 植物 花

今日も 猫 の名前が付いた花を挙げます、「プチロータス / プティロッス」です。

”動物の名前”< 猫>が、何処に付いているのかと言えば、英名が、Pussy Taails 子猫のシッポ 

他に、Lamb"s Tails  子羊のシッポ なので、チョット無理がありますが。

<「プチロータス」>

フワフワ の 軟毛が 着いた小さな筒状花が、円錐形の穂状花序に密集して咲きます。

ブラシの様な、猫のシッポの様な感じで、葉は、淡い緑色で広披針形、全体が波打っています。

穂状の円錐花序に、ピンク色の小さな花を咲かせます、花期が、長いので、充分愉しめます。

ヒユ科、プチロータス属、多年草、オーストラリア原産、学名   Ptilotus exaltatus

英名   Pink Mulla Mulla 、Tall Mulla Mulla、Pussy Tails(子猫のシッポ)、Lamb's Tails(子羊のシッポ) 等々

尚、英名、 Pink Mulla Mulla  とは 、奇妙な命名ですが、最後に説明を載せましたので



他の画像は、アップして  gif   にしました。

英名  Pink  Mull  Mulla   ” ピンク ムラ ムラ ” とは、オーストラリアの原住民アポリジニの 言葉で

<カンガルーネズミ>のこととか、似てるのかな、因みに、下図が、カンガルーネズミです。

<下図は、借用したものです>


秋、動物の名前が付いた花々(4)

2023-09-23 | 植物 花

今日も ”猫” の名前が付いた花、「ブルーキャッツアイ /  オタカンサス」にしました。

二唇形の花弁が、上下に広がります、花弁の中心の縦の白い斑が、猫の目を連想させます ・ ・ ・ か

<「オタカンサス」>

唇型の2枚の青紫色の花弁が、上下に開き、中心に細長い白い斑模様がを猫も目に見立てています。

別名「ブルーキャッツアイ」の名前が付いた由来です、ブルーの瞳をした猫もいますから、名前も合致していますか

花径 約3cm、草丈1M位まで伸び、葉は、対生します。

花言葉が、”心変わり” 、猫の目がクルクル変化するからとか

ゴマノハグサ科、オタカンサス属、半耐寒性多年草、南アメリカ原産、学名   Otacanthus caeruleus

英名   Blue Cat's Eye、Brazilian Snap Dragon Amazon Blue

次は、今が盛りの「オタカンサス」です、「タヌキマメ」の花に何処か似ています。


UPした下図を見ても、”猫の目” には ・ ・ ・ と思われますが。



別名は、「ブルーキャッツアイ」、猫の目なのです、雰囲気は、どことなく ・ ・ ・ <猫の目は、画像借用>


 

 

猫に纏わる花では、「キャットミント」が、有りまが、”キャット” の名前の由来は

以前は、猫が好む「ハーブ」の「イヌハッカ」 Nepeta cataria 、別名「キャットニップ」を指していた由

”猫が大好きな「ハーブ」からの命名だった訳です、猫の容貌からの命名ではなかった訳です。

徐々に、園芸種が、増えてきて、此の「キャットミント」 Nepeta × faassenii  が、主になると、此の「ファーセニー」を

「キャットミント」と呼ぶようになったとか、シソ科、ネペタ、イヌハッカ属、多年草

此のシリーズには、不適当な採り上げですが、”キャット” が、付いてるので御容赦を!!


秋、動物の名前が付いた花々(3)

2023-09-21 | 植物 花

今日の動物も、”鼠” 「クフェア プルプレア  ’タイニーマイス ’」にしました。

子鼠の姿を著わした命名の様ですが、確かに、其の特徴を捉えています。

但し、似てるかどうか、少し疑問ですが ・ ・ ・ 。

<「クフェア・プルプレア `タイニーマイス`」>

「クフェア」  Cuphea spp.  の代表的な園芸品種です。

総状花序に筒状花を着けます、先端に大きな花弁の様な萼が目立ちます。

多くの種類が有るクフェア属間の交雑種とのこと、花色が、濃い紫色や白色の混在で

恰も、濃い紫色が鼠の顔、萼が耳、白色が鼠の歯に見立て

”小さな鼠” 「クフェア・プルプレア `タイニーマイス」 Cuphea purupurea `Tiny Mice`  の学名が付いています。

鼠の耳は、此の萼のように大きくないですが、ミッキーマウスの耳には似ています。

顔全体は、鼠より寧ろコウモリの顔に似ていると思います。

ミソハギ科、クフェア(タバコソウ)属、非耐寒性常緑低木、メキシコ、グァテマラ原産 




 

”タイニーマイス”  の名前の由来は、濃い黒紫色が  ”子鼠”  の顔で、萼が耳、白色は、歯に相当します。

”子鼠”  より  ”蝙蝠”  に似ている様ですが ・ ・ ・ <鼠の画像は、借用したものです>

 

他に、「クフェア」の主な品種は、「ハナヤナギ」(「クフェア ミクロペタラ」) Cuphea micropetala

「メキシコハナヤナギ」(「クフェア ヒッソピフォリア」) Cuphea hyssopifolia

「ベニチョウジ」( 「クフェア イグネア」) Cuphea ignea   等が

一般的には、「ミクロペタラ」を「クフェア」とするとのことです。

其の中の一つ、「クフェア イグネア」を下に挙げてみました。

 

<「クフェア・イグネア」>

花の姿が、”火が点いたタバコ” の様に見えるので、「タナコソウ」(煙草草)の名前も付いています。

花の姿が、”火が点いたタバコ” の様に見えるので、「タナコソウ」(煙草草)の名前も付いています。

毛を生やした枝が、多数分枝します、花は、葉と葉の間に着いて咲きます。

花の筒状ものは、紅色が鮮やかな萼で、先端に濃い紫の輪と其の先端に白い輪が着きます。

ミソハギ科、クフェア(タバコソウ)属、半耐寒性常緑低木、メキシコ、グアテマラ原産

学名 Cuphea ignea 、英名 Cigar flower、Cigar plant、別名「タバコソウ」(煙草草)

尚、別名に「ベニチョウジ」(紅丁字)の名前を付けていますが

「ケストルム・エレガンス」Cestrum elegans も「紅丁字」の名前なので此処では省きます。

現地では、200種以上の品種が有るとのこと、日本で見られる主なものは

「クフェア・ヒソップフォリア」(C.hyssopifolia)、「クフェア・ミクロペタラ」(C.micropetala)