花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

今、ムラサキ科の花が、綺麗です。

2023-04-30 | 植物 花

ムラサキ科の花を3種、載せてみました、濃厚な色合いが、ムラサキ科の花の特徴です。

「プルモナリア」、「ポリジ」、「ヘリオトロープ」の3種です。

最初に、濃い色彩が 魅力的な「プルモナリア」の花です。

<「プルモナリア」>

原種形の「プルモナリア・サンカラータ」 Pulmonaria saccharata  を中心に多数の園芸種が有り

ロゼット状の葉は、色や斑入りの模様が違い、漏斗状の花の色も多彩で、白、ピンク、青、青紫、赤紫の単色のものや

ピンク色から青色に変化するもの、二色混在するもの等々、見応え充分です。

名前の由来は、葉の白い斑が、肺臓に見えるので、ラテン語の  pulmonaris (肺臓)に依るとか

亦、形ばかりで無く、肺臓の疾患に薬効が、有るとのこと、”出来過ぎた感” がしますので、真偽の程は ・ ・ ・ 

別名が、「ハイムラサキ」なので<肺紫>かと思いきや、宛字が「這い紫」とか

ムラサキ科、プルモナリア属、常緑多年草、ヨーロッパ、バルカン半島原産、英名  Lungwort



 他は、gif ファイルにしました。

 

下図は、園芸種「プルモナリア ´ブルーエンサイン`」です、ブルーの色が冴えます。

大輪で、葉に斑が入らないのが特徴です。

Pulmonaria officinalis´Blue Ensighn` 

 

次のムラサキ科の花は、「ポリジ」です、五弁の青紫色で星形の花です。

<「リジ」>

透き通る様なスカイブルーの花色で、五弁の星形の花です。

長く白い毛が、葉や茎に密生しています、花径が約2cm、草丈が、1m位になります。

開花時は、ピンク色で徐々にスカイブルー(マドンナブルー)に変化します。

葉や茎は、ハーブとして、亦、料理、デザートの飾りの添い物として利用してるのを視ることが有ります。

民間薬として、憂鬱を取り除く薬効が有り、亦、美肌の為の入浴剤等も製造するとか

別名の「ルリジサ」、「ルリチサ」の<ジサ、チサ>は、「苣」=「レタス」のことで、野菜のようです。

ムラサキ科、ルリジシャ(ボラ ゴ)属、耐寒性一年草、地中海沿岸原産、学名  Borago officinalis

英名   Borage別名「ルリチシャ」、「ボラゴ」、「スターフラワー」

尚、英名   Borago   は、ラテン語の borra "剛毛” に因るとのこと、毛が目立ちますから

「ヘリオトロープ」もムラサキ科の花です。

<「ヘリオトロープ」>

 

 

香水の代表の様な名前「ヘリオトロープ」は、ムラサキ科、キダチルリソウ属の総称とのことで

多数有る品種の中、花から抽出した製油を香水にする「キダチルリソウ」(木立瑠璃草)を指すとか

集散花序に濃い紫色の花冠が、五裂した小花を密生させます、バニラに似た甘い香りがします。

香水抽出には向いていない花径が、少し大きい

「ビッグヘリオトロープ」 H.europeaum  等も人気が有ります。

ムラサキ科、キダチルリソウ属、半耐寒性常緑小低木、南アメリカ原産

学名    Heliotropium arborescens

英名   Heliotrope別名」「ニオイムラサキ」(匂い紫)、「キダチルリソウ」

学名   arborescens   は、”樹木” を意味するとか、葉茎の様子を著わしています。



春、ユリ科の花(5)

2023-04-28 | 植物 花

今日のユリ科の花には、「キバナホウチャクソウ」、「キバナカタクリ」、「オオチゴユリ」を挙げます。

 

<「キバナホウチャクソウ」(黄花宝鐸草)>

「カタクリ」の花とともに人気の春のユリ科の花です。

淡い緑色の花を咲かせる日本原産の「宝鐸草」の近縁種で、其の黄色バージョンですか。

花茎の先端に、筒状(宝鐸の形)の花を3個位下垂して咲かせます、花弁が6枚、葉の葉脈が

浮き出て目立ちます、光沢が有り、互生します。

「チゴユリ」<稚児百合> や「ナルコユリ」<鳴子百合>の仲間で、葉や花の姿が、よく似ています。

絶滅危惧種に登録されているとのことで、チョット珍しい花です。

艶の有る葉の形は、卵形で互生します、花の形は、<宝鐸>に似ているので「宝鐸草」の別名が付いた由来とか

<宝鐸>とは、寺院等の屋根の四隅に下げる風鈴に似た飾りで、此の形に似てる故の命名とのこと

花は、開花時は上向きですが、開花が、進むに従って、下向半開半開して咲き出すのも面白いものです。

草丈が、40~50cmと長く、花径は2cm位と小さいですが、日本の「ホウチャクソウ」よりは、大きいです。

ユリ科、チゴユリ属、耐寒性多年草、中国、朝鮮半島原産、学名   Disporum flavens、英名   Yellow fairy bells

別名「キバナアマドコロ」(黄花甘野老)



次は、似た様な花をさかせる「キバナカタクリ」の花です。

<「キバナカタクリ」黄花片栗 >

日本原産の紅紫色の「カタクリ/  片栗」より少し遅い此の時季に、球根から2枚の葉を出し始めます。

「カタクリ」より草丈も長く、黄色い花を咲かせるのが、特徴です。

楕円形の葉が根本から生えて中心から長い花茎を伸ばして、先端に黄色い花を横向きに咲かせます。

”春の妖精” <スプリングフェメラル>の愛称が、付いている ”春告げ花” なのです。

「ユリ」の花に似た6弁の小さな花を咲かせ、開花に従って大きく大きく反り返ります。

開花期感は短くて,夏、秋の期間には、地上に出る部分が消滅するのが残念です。

日本原産の「カタクリ」と区別する為に、「エリスロニウム」の名前も付いています。

近縁種も数種有りますが、交配種の「エリスロニウム 'パゴダ’」  Erythronium  tuolumnense  'Pagoda' 

人気の品種のようです、”パゴダ” の名前は、花弁が、大きく反り返る様子が、寺院の屋根の反り返りに似てる方とか

「カタクリ」も「エリスロニウム」も針葉樹林の森の自生するのは、似てる様です。

他に、「エリスロニウム・アメリカナム」、「エリスロニウム・グランディフロルム」等々の品種が

ユリ科、カタクリ=エリスロニウム属、耐寒性球根、北アメリカ、カナダ原産、学名    Erythronium Hybrids

英名  Glacier  lily、Adder stongue 、Dogttoth violet

別名「セイヨウカタクリ / 西洋片栗」、「ヨウシュカタクリ / 洋種片栗」



次も、今が盛りのユリ科の「オオチゴユリ」(大稚児百合)の花です。

「チゴユリ」(稚児百合)よりも枝が多く分枝して、花径が大きく、草丈も高いのが特徴です。

稍、花被片が6枚、淡い緑色懸かった花が、下向きに咲きます。

葉脈が目立つ艶やかな葉は、長楕円形、互生します。

ユリ(イヌサフラン)属、耐寒性多年草、日本、朝鮮半島、中国に分布、学名 Disporum viridescens

因みに「ホウチャクソウ」は、下図の様に淡い緑色です。

 

          「チゴユリ 」

「チゴユリ」(稚児百合)もユリ科の花、春の山地に多く咲き

 特に、落葉樹林の下の半日陰に生えて「百合」の花に似た花を 咲かせます。

 披針形の花弁で、小さくて可愛い花を1~2個やや下向きに咲かせます。

小さくて可愛いので、稚児の名前が付いたようです。

ユリ科、チゴユリ属、耐寒性多年草、日本、中国、朝鮮半島に分布

学名 Disporum smilacinum

 

 

 

<画像は、クリックで拡大表示します>


春、ユリ科の花(4)

2023-04-26 | 植物 花

今日のユリ科の花には、「カロクルツス」と「ブルビネラ」の花です。

「カロクルツス」は、「チューリップ」を連想させる花で、別名「バタフライ チューリップ」が、付いています。

亦、ギリシャ語で<カロ>は、 ”美しい” 、<クルツス>は、”草” を意味するとか。

<「カロクルツス」Calochortus spp.

花は、花弁が6枚で、内側に3枚、外側に3枚の違った形の花弁を付けます。

花の姿や咲き方、色彩は、多彩で、斑点の着き方、色彩も多数、細かい産毛が、生えています。

細長い茎の先端に花を着けます、草丈15から60cm、花径  6から9cm位

他品種が有る様ですが、多く栽育してる品種は、「カロクルツス・ベニスツス」C.venustus とか

此の学名の   Venustus  は、”可愛い” 意味とのこと、”美しい、可愛い” と命名しているだけに美しい花なのです。

ユリ科、カロクルツス属、耐寒性球根、北アメリカ、メキシコ原産

学名   Calochortus spp.、Calochortus spp.英名  Betterfly mariposa lily&n target=_blankbsp;


立姿(下図)は、確かに「チューリップ」に似ています ・ ・ ・ が

花の中心部をアップすると「チューリップ」とは違った別の印象の花です。


他に、清楚な感じの「カロクルツス・ユニフロラス」  C.uniflorus  も人気の様です。


 

次は、開花期も終りに近い「ブルビネラ」です、早春を明るく彩るユリ科の花です。

<「ブルビネラ」Bulbinella spp.

明るい黄色の花で春の到来を告げます、小さい花を穂状に咲かせます。

細長い光沢の有る葉の間から花茎(1m位にも)を直立させます。

花色は、黄色を主にオレンジや白色のものも有る様です。

アフリカやニュージーランドには、20種位有るそうですが、一番栽育されているのは

「ブルビネラ・フロリブンダ」(Bulbinella floribunda)とか

近縁には、「ブルビネ・フルテスケンス」(Bulbine.frutescens)別名「ハナアロエ」が有ります。

「トリトマ」(Kniphofia Hybrids)に似た花ですが、筒状花でなく、平開する違いが有ります。

寒さに強く、-5度位でも平気で開花します。

ユリ(ツルボラン)科、ブルビネラ属、宿根多年草、別名「キャッツテール」、英名 Cat's tail

学名 Bulbinella floribunda  ・ ・ ・ floribunda は、“花が多い” とか、密集した花の様子ですか

似ている花の「トリトマ」ですが、筒状花で平開する「ブルビネラ」との違いが

近縁種には、「ブルビネ・フルテスケンス」が

最後は、”春の翡翠色” 「ムスカリ」です。 

<「ムスカリ」>

ユリ(キジカクシ)科、ムスカリ属の総称が、「ムスカリ」(Muscari)とのことで

単に、「ムスカリ」と言う場合は、M.armeniacum(ムスカリ・アルメニアカム)を指すとしています。

「ヒヤシンス」の近縁種ですが、花の姿は、異なって、青紫色の壺型の小花が、密集して咲きます。

尚、花の姿が、「ムスカリ・アルメニアカム」とは、少し違って

花筒が細長い「ムスカリ・ラティフォリウム」(M.latifoliumが有ります。

花房の頂上の花色が、下部の濃い紫色に比べて、淡い空色なので、其のグラデーションを愉しみます。

ユリ(ヒヤシンス)科、ムスカリ属、耐寒性球根、地中海沿岸原産、英名 Grape hyacinth

 白色の花も

花の姿が、少し違う「ムスカリ・ラティフォリウム」(Muscari latifolium)


春、ユリ科の花(3)

2023-04-23 | 植物 花

ユリ科の花(3)には、「ショウジョウバカマ」、「シラー・カンパニュラータ」です。

耐寒性多年草と耐寒性球根の違いが有りますが、早春の花達です。

”ユリ科の花(3)” は、「ショウジョウバカマ」、「アリウムギガンチュウム」です。

<「ショウジョウバカマ」(猩々袴)>

細い線形の葉が、ロゼット状に広がった中心から花茎をのばし、先端に花を咲かせます。

山地の湿った場所等に多く生育します、積雪が溶けると顔を出して、春の到来を告げる花です。

花色は、紅紫色が種ですが、淡い紅色や白、紫色、赤有等も有ります、筒長の小さな花が、集合して咲きます。

赤い花が、咲いた姿を架空の動物の<猩々>の頭の毛に喩え、根性葉が、重なった姿を<袴>に喩えた命名とか

ユリ科、ショウジョウバカマ属、多年草、日本、朝鮮半島、サハリン等に生育

学名   Helonias orirntalis=Heloniopsis orientalis、別名「カンザシバナ」(簪花)

「ジャパニーズ・ヒヤシンス」


 

 次のユリ科の花は、「シラー」の花を2種挙げます、「ヒヤシンソイデス」(シラー・カンパニュラータ)と

「シラー・チューベルギアナ」の花です、花の姿は、少し違ってはいます。

 

<「シラー・カンパニュラータ」>

総状花序に釣鐘型の花が、下垂します、花色は、桃色、青色、青紫色、白色等です。

ユリ(ヒヤシンス)科、ツルボ(シラー)属、耐寒性球根、南ヨーロッパ、北アフリカ、ポルトガル、スペイン原産

学名   Hyacinthoides hispanica=Silla hispanica、英名   Spanish blue-bells

別名「ツリガネズイセン」(釣鐘水仙)、「シラー・ヒスパニカ」、「スパニッシュ・ブルーベル」

尚、近縁種で「イングリッシュ・ブルーベル」 English blue bell  の名前で知られる

「ヒアシンソイデス・ノンスクリプタ」 H.non-scripta  が、有ります。

花は、似ていますが、違う点として、”葉の幅が「スパニッシュ・ブルーベル」より広い”

”花が、全周に着く「スパニッシュ・ブルーベル」に比べて、「スズラン」の様に片側に咲き

草丈も低い” ので区別できます。


清楚な感じの白色の花も

次は、「シラー・チューベルギアナ」の花です,上に載せた「カンパニュラータ」とは、違った印象です。

<「シラーー・チューベルギアナ」>

花は、一個、一個房状に咲きます、花弁の中央に入るブルーのストライプが、綺麗です。

「シラー」の中でも比較的早い時期に咲き出します。

別名「シラー・ミスクトスケンコアナ」の名前も付いています、花径3cm、草丈5から10cm。

ユリ(ヒヤシンス)科、シラー属、耐寒性球根、イラン、アフガニスタン原産

学名  Scilla tubergeniana、S.miscktschenkoana

別名「シラー・ミスクトスケンコアナ」、「シラー・チューベルゲニアナ」


尚、「シラー」には、お馴染みの「シラー・ペルビアナ」が、有ります。

<「シラー・ペルビアナ」>

花茎を伸ばして、先端に、小さな星形の花を傘状(散形花序)に多数咲かせます、将に ”花笠” です。

蕾は、楕円形で、下から順々に開き、青紫(白色も)色の花が、咲き上ります。

ユリ(ヒヤシンス)科、シラー属、耐寒性球根、地中海沿岸原産

学名   Scilla peruviana、英名   Cuban lily、peruvian lily、別名「オオツルボ」(大蔓穂)、「スキラ」


春、ユリ科の花(2)

2023-04-21 | 植物 花

今日のユリ科の花には、「フリチアリア」の花3種です。

 最初は、「フリチアリア・ツンベルギー」です、別名「バイモ」<貝母>。

<「フリチラリア・ツンベルギー / バイモ」>

「フリチラリア」  Fritillaria  の一種で、仲間には、「クロユリ」  黒百合   Fritillaria camtschatcensis

「フリチラリア・メレアグリス」  F.meleagris、「フリチラリア・インペリアス」  F.imperialis

「フリチラリア・ペルシカ」  F.persica   等が有り、各々、似たところが有る花の姿です。

花弁6枚のベル型の淡い緑色の花で、下向きに咲きます。

内側には、黒紫色の編目模様が、着いています、葉は、披針形で、先端に髭状の蔓を伸ばします。

地下茎が、二枚の貝の形の鱗片が、重なった形で、二枚貝に似ているので ”貝母” の名前が、付いた由

当初は、薬用植物として中国から入ってきたとのこと、止血や解熱に効くとか

ユリ科、フリチラリア(バイモ)属、半蔓性多年草、中国原産、学名   Fritillaria verticillata var.thunbergii

別名「アミガサユリ」(編笠百合)、「テンガイユリ」(天蓋百合)、「フリチラリア・ツンベルギー」



”貝母” の名前の由来は、地下茎の形が、二枚貝に似ているからとか

 

次のユリ科の花は、同属の「フリチラリア・メレアグリス」と「フリチアリア・ペルシカ」です。

<「フリチアリア・メレアグリス」>

「バイモ」の仲間だけに、花弁の模様が、似ていますが、此の花の方が、鮮やかで、モザイク、網目模様が現れます。

一茎から1から2個の下垂した花を咲かせます。

葉は、灰緑色の披針形で、30cm位の長さです。

花色は、種類に依り、赤紫色や白色、花径3cm位、草丈  20から50cm、耐寒性球根

他の「フリチラリア」と同様、ユリ科、バイモ属、耐寒性球根、地中海沿岸、西アジア原産

学名  Fritillaria  meleagris  、英名  Snak's head  、Leper lily


最後は、「フリチラリア・ペルシカ」の花です。

 

 

 

「フリチラリア・カムチャッケンシス」<黒百合>を思わせる漆黒の花色です。

但し、園芸種には、白、アイボリー、クリーム色と多彩です。

長い茎に総状花序を着け、30個位の鐘型の花を下向きに咲かせます。

葉は、披針形で互生します。

ユリ科、バイモ属、耐寒性球根、学名  Fritilaria persica

英名  Persian fritillary、Black Persian lily

トルコ、イラン、ヨルダン原産