花を愛でる

四季折々の花を愛でます、時折、亀吉の様子も

秋咲きの「グラジオラス」と「アマリリス」

2021-09-10 | 植物 花

「グラジオラス」や「アマリリス」は、夏の盛りに咲くイメージですが、

”秋の「グラジオラス」” には、「アシダンテラ」、” 秋の「アマリリス」” には、「ベラドンナ・リリー」が、有ります。

「アシダンテラ」は、夏が、最盛期の「グラジオラス」(唐菖蒲)の一種で、よく似ています。

最初は、「アシダンテラ」の花です

 

<「アシダンテラ」>

アヤメ科の花ですが、秋にアヤメ科とは、季節外れの感じがしますが

「アンダンテラ」は、此の季節に開花期を迎えます。

草丈50cm~1m 位で、頂上に、乳白色で五枚の花弁、中心には、茶褐色の斑が入った花を咲かせます。

芳香が有る花が、俯き加減に咲きます、「グラジオラス」の一種ですが、花数は、「グラジオラス」より少ない違いが

「グラジオラス」が、” 夏の「グラジオラス」” に対して、”秋の「グラジオラス」” ですか

「アシダンテラ」(Acidanthera)   の名前は、ギリシャ語で ”尖った葯” を意味するとか

アヤメ科、グラジオラス(旧アシダンテラ)属、非耐寒性球根、エチオピア原産

学名 Acidanthra bicolor=Gladiolus callianthus英名   Peacock orchid、Abyssinia gladiolus

別名 「アシダンテラ・ビコロル」、「グラジオラス・カリアンサス」

「ニオイグラジオラス」、「ピーコックオーキット」


他方、早春に咲く「グラジオラス」も有ります、「グラジオラス・コルビリー」(下図)です。

 

 

夏に咲く「グラジオラス」は、色も豊富で濃艶な

感じですが、春先に咲く「グラジオラス」は

質素な感じがします。

花の色が、白い「グラジオラス・コルビリー」

Gladiolus × colvillei や淡いグリーンの花弁に

クリームイエローの斑が入る此の

「グラジオラス・トリスティス」が有ります。

アフリカ原産の原種系のものから作出した交雑種とのこと

アヤメ科、グラジオラス属、半耐寒性多年草、交雑種

学名 Gladiolus tristis var.concolor

別名 「ハルサキグラジオラス」(春咲きグラジオラス)

 

 

次は、” 秋咲きの「アマリリス」” の「ベラドンナ リリー」です。

<「ベラドンナリリー」>

50cm 以上に伸びる花茎の先端に筒状の花を咲かせます。

花弁が大きく開き、「百合」の花に似ています、花色は、白、ピンク、赤が有ります。

開花期には、葉が出ず、花後に艶の有る肉厚の葉が出て越冬します。

花の姿は、同じヒガンバナ科の「ネリネ」(ダイヤモンド リリー)Nerine Hybrids 

「アマクリナム」 Amarcrinum memoria-corsii  に似ています。

以前は、春に咲く「アマリリス」と同じアマリリスに属していたが

現在は、「アマリリス」は、ヒッペアストラム属に移行し、「ベラドンナ リリー」は、アマリリス属になります。

「リリー」の名前が付いていますが、「ユリ」の仲間では無いのです。

別名に「ホンアマリリス」の名前が、付いていますが、ヒッペアストラム属の「アマリリス」と

区別する為の命名の為とか、正真正銘の「アマリリス」の意味です。

「アマリリス」と「ベラドンナリリー」の違いは、前者の葉が、常緑で、開花前から付いていますが

後者は、開花時には、葉が、展開し無いことです。

ヒガンバナ科、アマリリス(ブルンスビギア)属、半耐寒性球根、南アフリカ原産、学名   Amaryllis belladonna

英名   belladonna lily、別名「ホンアマリリス」、「ネキッドレディー」

*「ホンアマリリス」は、アマリリス属の ”本当の「アマリリス」” の意味を著して

「ネキッドレディー」は、 で葉が出る前に、花が咲くので、衣服に覆われていない裸の淑女の意味とか

尚、ベラドンナは、イタリア語で<美しい淑女>とか、”一糸纏わない淑女” です。

 

因みに、下図は、お馴染みの春から初夏に懸けて咲く「アマリリス」<「ヒッペアストルム」Hippeastrum です

以下から「ベラドンナリリー」の画像です。

 

「アマリリス」の花が、終わると秋咲き種の「シロスジアマリリス」(白筋)が、咲き始めます。

花弁に、淡いピンク色と白色の縦縞の斑が入り、中央には、幅広の白い帯状の斑も入ります。

更に、細長く濃緑色の葉の中央にも、白い縦縞の斑が入ります。

同じ様な白い筋なので、名前の ”白筋” は、葉か花からか採ったのか分かりませんが

ヒガンバナ科、ヒッペアストルム属、常緑多年草、ブラジル原産

学名 Hippeastrum reticulatum var.striatifolium英名 Barbados lily

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過去に載せた記事の最掲載です。

此の時期のキョウチクトウ科の花(2)

「パンパスグラス」の開花が、灼熱の夏の 終わりを告げます、秋の風が吹き抜ける季節も間近です。 キョウチクトウ科の花は、「ニチニチソウ」と「アデニウム」です。......

夏、ブルー(4)

2021-09-06 | 植物 花

今日の  "ブルー ”  は、「ゲラニウム・ジョンソンブルー」、「エンボルブルス・サバテウス」

「エンボルブルス・ピロスス」の花々です。

 

最初は、「ゲラニウム・ジョンソンブルー」です。

以前のブログに「クロバナフウロ」<黒花風露>  Granium phaeum  の花を上げましたが、

今回は、テーマの通り青い色の「ゲラニウム」の一品種「ゲラニウム ”ジョンソンブルー」を挙げてみます。

日本の「ゲンノショウコ」(現の証拠)Granium thunbergii  も仲間です。

他に、ピンクや白い花の「ゲラニウム・サンギネウム」(アケボノフウロ / 曙風露)Granium sanguineum が、有ります。

花茎の先端に集散花序を出して、5弁の青紫色の花を咲かせ、葉は、掌状に5から7裂します。

根生葉は、ロゼット状に着き、茎や葉には、軟らかい長い毛が生えています。

花径 3cm、草丈  30cm位

フウロソウ科、フウロソウ属、ヨーロッパ原産、耐寒性多年草、学名   Geranium platense

別名、「フウロソウ」(風露草)

<下図は、「クロバナフウロ」Geranium phaeum>

今日の本題、青紫色の花を咲かせる「ゲラニウム ’ジョンソンブルー’ G.pratense です。

実際の花色は、ブルーより青紫色が、相応かと思いますが、別名も'  ジョンソンブルー’ 」です。



次の ”ブルー” は、「コンボルブルス・サバティウス」です。

「アサガオ」、「ヒルガオ」等に似た漏斗型の花です。

花の色は、青紫で、花の中心の黄色が、目を惹きます、這性なので、グランドカバーに適しています。

ヒルガオ科、コンボルブルス属、這性常緑多年草、地中海沿岸、アフリカ北部原産

此の「コンボルブルス・サバティウス」の改良種、淡い紫色の流通名「サバティウス ´ブルーカーペット` が有ります。

学名   Convolvulus sabatius、英名   Ground morning glory

他の品種には、白色の「コンボルブルス・クネオルム」C.cuneorum、「コンボルブルス・トリカラー C.tricolor

別名 「サンシキヒルガオ」(三色昼顔)が有ります。

尚、南米原産の「エボルブルス・ピロサス」 Evolvulus pilosus  を品種改良した「アメリカン ブルー」も有ります。

英名が   Blue Daze、ブルー ディズ (蒼い幻惑)、濃い青色が見事です。

這性を利用して、壁面などを花で飾るのには、最適です。


最後は、同じヒルガオ科、半耐寒性多年草の「エボルブルス・ピロサス」Evolvulus pilosus です。

其の中の「エボルブルス・ピロサス」の園芸種、濃いブルーの花色の別名「アメリカンブルー」にしました。

南米原産、英名   Blue Daze 、“蒼い幻惑” に相応しい命名です。

花径2cm位と小さく、横に這うように広がります、早茎には、白い毛が、生えています。

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今日の追加として、過去の記事の再掲載です。

「アサギリソウ(朝霧草)」、「ユウギリソウ(夕霧草)」

今日は、「アサギリソウ」と「ユウギリソウ」です、朝霧や夕霧に喩えて名前が、付きました。「アサギリソウ」(朝霧草)は、細い葉や茎に白い毛が密生していて、光が当たると銀緑色に輝......

<各画像は、クリックで拡大表示します>


夏、ブルー(3)

2021-09-04 | 植物 花

”夏、ブルー(3)は、「オキシベタルム」、「クレマチス・ロウグチ」です。

最初に「オキシペタルム」の花です。

<「オキシペダルム」>

「ルリトウワタ」の名前より、「ブルースター」の名前で御馴染みです。

五弁花の色が、淡いブルーから濃いブルーへと変化します、葉には、産毛が生えているので、銀色に見えます。

果実は、長さ8cm 位の紡錘形、熟すと中から羽根を持った種が、飛び出します。

ガガイモ科、トゥイーディア(オキシペタルム)属、耐寒性多年草、ブラジル、ウルグァイ原産

学名    Oxypetalum caeruleum=Tweedia caerulea 別名「ブルースター」

「オキシペタルム」、「ルリトウワタ」(瑠璃唐綿)等々。

「オキシペダルム」は、ギリシャ語で “鋭い花弁” の意味とか

薄い青色から、徐々濃いブルーに変わります、最後にはピンク色になって終わります。

次に「クレマチス ”ロウグチ” 」です。

夏中、愉しんだ「クレマチス `ロウグチ’ 」(「クレマチス ‘篭口‘」)の花です。

 

夏の風景に、涼感をプラスしてくれた「クレマチス ’ロウグチ’」の青紫色の花です。

日本で作出した「クレマチス」で、インテグリフォリア(木立)系の交配種とか

下向きに咲く瑠璃色の釣鐘型の花です、先端が外側に反り返る姿に趣が有ります。

キンポウゲ科、センニンソウ属、耐寒性多年草

学名 Clematis integrifolia ´Rouguchi` 、別名「クレマチス’篭口’」

篭口の “篭” とは、<かご>とか<ざる>のこととか、どうして篭口の名前が付いたのでしょうか

花の開き具合が “篭の口” なのでしょうか、篭の種類を調べると<達磨篭>と称する篭が有りました。

此の篭は、多少似ていますので此の篭が名前の由来かと 


<他の画像は、gif にしましたので、御覧下さい>

種子が、白い綿毛に覆われてきました、種子から伸びる紐状のものが変化して、綿毛の様になります。

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夏、ブルー(2)

2021-09-01 | 植物 花

"夏、ブルー(2)には、「ルリマツリ」、「ルリマツリモドキ」と「オーストラリアンブルーベルズ」の花です。

暑い夏に、清涼感を与えてくれる花の色です。

<「ルリマツリ」(瑠璃茉莉)」>

 

「ルリマツリ」の種類は、20種位有るとのことですが、一般に「ルリマツリ」と呼ばれるのは

「プルンバゴ・アウリクラータ」とか、花径2cm位、穂状花序を出して、瑠璃色の5弁の花を房付け付けます。

「ルリマツリ」の<ルリ>は、瑠璃色、<マツリ>は、<茉莉>で、「マツリカ」(「ジャスミン」)に由来します。

蕾、萼、果実が繊毛で覆われています、この繊毛は、”引っ付き虫” の役目をします、子孫を増やす為とか

暑さにも比較的強いので、花の色は、一服の清涼剤です。

イソマツ科、ルリマツリ(プルンバーゴ)属、半耐寒性常緑低木、南アフリカ原産、学名   Pulumbargo auriculata

=P.capensis、英名    Plumbago,  Cape plumbago、別名「アオマツリ」





白色の花も清涼感タップリです、園芸種の「プルンバーゴ ’アルバ’」 Plunbago auriculata 'Alba' です。

 

次の ”瑠璃色” は、「セラトスティグマ」の花の色です。

別名「ルリマツリモドキ」(瑠璃茉莉擬)、同じイソマツ科ですが、”擬” とは、可愛そうな命名です。

花色も「ルリマツリ」と比べても遜色ないのですが、”似ているから” と理解します。

亦、学名から「セラトスティグマ」の名前が付いてますから良しとしましょう。

夏から秋の頃迄開花期が長く充分愉しめます。

和名の「瑠璃茉莉擬」は、8種位の品種の中の<プルンバギノイデス種>を指すようです。

仲間には、亜低木の品種「ブータンルリマツリ」Ceratostigma.griffithii 

「アルタイルリマツリ」C.willmottianum  等が有るようです。

花は、漏斗状で花冠が5裂します、鮮やかな瑠璃色が見物です。

イソマツ科、ルリマツリモドキ(ケラトスティグマ)属、耐寒性多年草、中国、ヒマラヤ地方原産

学名   Ceratostigma plumbaginoides、英名   hardy plumbago、leadwort

尚、plumbaginoides  は、”「ルリマツリ」に似ている” 意味とのこと

Cimg27053

 

<「オーストラリアン・ブルーベルズ」(「ソリア」)>

濃淡のブルーの花弁が、爽やかです、小さなベル型の五弁の花を下向きに咲かせます。

蕾が開くにしたがって、花弁が重なった処は、濃い青色で、一重の処は、淡い青色に見えます。

果実は、食べることができますが、

トベラ科、ソリア属、常緑蔓性低木、オーストラリア原産、学名    Sollya heterophylla

英名    Australian bluebells、Bluebell creeper、別名「ソリア」、「ヒメツリガネ」(姫釣鐘)

「ブルーベルズ」、「ソリア・ヘテロフィラ」

同 じ様な名前の付ユリ科の「スパニッシュブルーベル」(シラーカンパニュラータ)/「ツリガネズイセン」(釣鐘水仙)

Hyacinthoides non-scripta 「イングリッシュユブルーベル」 Hycinthoides hispanica  等々が有りました。