今も深刻な放射能汚染を引き起こしている福島第一原子力発電所。明日が全く見えない被災地と、今日の生活にも事欠く被災者。彼らをそっちのけに醜い醜い権力闘争を続ける人々にはとことん愛想が尽きた。それでも一昨日、内閣不信任案を否決した段階で、今後は良い方向に向かうのかと思った。だが・・・。
リーダーシップを発揮できず官僚の操り人形のように増税路線を行く管首相には、できる限り早く退陣してほしいと思いながらも、具体的な展望を何一つ示していないのにただ引き摺りおろそうという野党自民党の姿勢(得意げに「王手飛車取り」と言う人もいたが、原子力政策を推進してきた張本人は自民党ではないか。今回の事故の責任の大半はあなた方にある)には全く賛成できないし、これを好機と捉えて復権を試みる小沢元代表には生理的嫌悪感すら覚えるようになった。スーちゃんや児玉清&長門裕之さんが天に召されて、なぜこのような古いタイプの政治家が生き長らえているのだろう?
一夜明けると、今度は管首相の二枚舌にあきれ果てた。往生際の悪さ、みっともなさ、「ニンゲンとしてサイテー」だと思った。でも、管首相にすれば、「韓信の股くぐり」に過ぎなかったのだろう。思った以上にあっさり身をひいた三人の元首相や鳩山前首相(自民3民主1。全員お坊ちゃま)と比べると、実にしぶとい。
煮え湯を飲まされ(また恥をかかされちゃった!)怒り心頭の宇宙人=鳩山氏だが、同情よりも哄笑を買っている。反小沢陣営からは「目の上のたんこぶを切る絶好のチャンスだったのに、またしても余計なことをしてくれた」との声もあるそうだし、一方の小沢派からは「梯子を外された。なぜあの人(鳩山)はいつも最後にこうなるんだ?」と呆れられている。
言った言わないの居直りに市民政治家としての評判は地に堕ちた感もするが、一国会に一度だけしか提出できない内閣不信任案を否決してしまえばこっちのものだ、という考えがあったのだろう。その上で、年末まで国会の会期延長を宣言したのだから、「ペテン師」と罵られようが制度的には年内中に辞めさせることはできなくなった。「冷温停止」が条件ならば、さらに先の話になる。となれば、四面楚歌の状況をよくも乗り切った、と言えないこともない。かくなる上は、この「能力」を遺憾なく発揮して震災&原発対策に「一定のメド」をつけてください。
ニワトリさんが、とことんあきれ果てながらも「管降ろし」を胡散臭く思っているのは、やはり原発問題だ。自民党はもとより、民主党にも原発推進派が少なからずいる。黄門様と呼ばれている渡部氏は、自民党時代に地元福島に原発を誘致してきた人物だ。小沢氏は週刊誌が報じたように東京電力と深い関係にある。電力総連は民主党を支持する「連合」の有力団体で、国会議員も輩出している。経団連の米倉会長は、首相の「浜岡原発停止要請」「自然エネルギー拡大声明」「発送電分離政策」について、ことごとく難くせをつけた。
確かに、まずい対応もあった。だが、それは「情報隠し」ばかりしている東京電力や、原子力安全委員会の斑目委員長が足を引っ張っているなど、致し方ない面も見受けられる(さっさと辞めさせるべきなのは彼だ)。ダメだダメだと合唱するだけで、国民不在の大騒動の理由が明確にされていない。考えれば考えるほど、東京新聞「こちら特報部」の示す「首相は原子力政策の禁忌に触れて四面楚歌になった」が当たっているような気がしてくる。ここは冷静に推移を見守りたい。
いや、もうこんな時間(1時近く!)・・・お弁当も作りました。土曜日は4時起きして、アオガエル君に乗って「ひたちなか海浜鉄道」を訪ねてきます。
(吉田)
行ってきましたよ~~~♪
次回は「18きっぷ」かな?