Mayaさんがブログ『世界の動物ニュース』で、井の頭文化園のはな子について最新レポートを届けてくれました。ありがとうございます。
それによれば、やはり多くの反響があったのでしょう。ゾウ舎の中に『飼育係への質問箱』と掲示板が設置されたそうです。29日には、久しぶりにバケツ数十杯のお湯をもらい、お湯浴びもできて満足そうな顔をしていたとか。よかったね~♪
Mayaさんも指摘していましたが、文化園が発表した「アジアゾウはな子の近況〔1〕」は、飼育方法を変えたことの不安を払拭するどころか、長年はな子に会いに来ていた人々の不信をさらに募らせるだけの結果に終わったようです。慌てて質問箱や掲示板を設置したり、異例とも思える速さで「アジアゾウはな子の近況〔2〕」を
HP上に掲載して対応に追われていますが、この「近況〔2〕」が噴飯モノのすっとこどっこいなので、火に油を注ぐ結果にしかならないでしょう。
何なの? なんとか係長のバナナパフォーマンス写真は?? 皮むきを手伝うのが「まいブーム」?? 自分がむいたバナナをはな子が喜んで食べている?? 本当に嗤ってしまいます。スケールはかなり異なりますが、今の日本政府や政治家&行政&経済界がやっていること(ごまかし)と似ていますね。
でも、笑って済ましている場合ではありません。このなんとか係長って、バナナの皮むきを手伝うお手伝いさんではありませんよね。この人は、当のご本人が「はな子に限らずゾウの出入舎は、安全管理の面から必ず複数の係員でおこない、とくに忙しい朝の出舎時には、係長級以上の監督者が立ち会って作業の監視にあたります。 はな子の場合は、バックヤード(調理場)に設置されているモニターで、毎朝の出舎作業を見守る」と書いておられるように、はな子と飼育係が直接触れ合わないように見張っている「監視係」ではありませんか! 常時、モニターで見張られているとすると、私が期待したような逸脱行為は絶対出来ません・・・。
現在の園長の出自も明らかにしてもらいたいのですが、バナナをむいている監督者の係長は写真(作業着の下はワイシャツネクタイ)を見る限り、「動物の飼育」とは全く無縁のおっさん(ご老人)にしか見えません。こんな人に、はな子と慣れ親しんだ飼育係が「安全のために」監視されているとは、世も末ではありませんか!
この方は相当正直な人らしく、間接飼育についても「飼育方法を変えるといっても、まったく飼育係の関与を断つというわけではありません。急な飼育環境の変化が動物に与える影響や、施設の改修の必要性などを考慮して、当面はこれまでの飼育方法に準じたやり方で、はな子のようすを見ながら、無理なく徐々に準間接飼育に移行していく方針」だと、はな子を気遣う人々の心配をよそに、方針を貫くことを宣言しておられます。
「近況〔2〕」では、「間接飼育」を「準間接飼育」という言い方に変えていて、ご丁寧にも「ここでいう準間接飼育とは、動物との接触をまったく無くすということではありません。飼育係が動物と同じ空間でおこなっていたケアを、より安全に柵などのガード越しにおこなうことを意味します」と、「準間接飼育」は「間接飼育」とは違うのだと解説しておられますが、山川さんの『父の愛したゾウのはな子』によれば、五十歩百歩の違いだけれども、「準間接飼育」は檻から1メートル以内ならば中に入ってもよく、「間接飼育」よりはましな飼育法とのことです。
(後記:何とか係長の言うところの「準間接飼育」は、山川さんが『父の愛したゾウのはな子』に書かれている「準間接飼育」とは明らかに異なっています。「準」を拡大解釈しないでください)
ご存知の人もいると思いますが、山川さんのお父さんが担当になったときのはな子は四肢を鎖に繋がれていました。山川さんたちは細心の注意を払いながら飼育にあたり、鎖に繋がれて心が荒れてしまったゾウと直接飼育ができるまでの関係を築きあげたのですが、山川さんが退職された1ヵ月後に軽い事故が起こり(人事異動やゾウ舎の改修工事の騒音が原因だと思われる)、いきなり間接飼育に戻されてしまいました。間接飼育は6年間続き、それではあまりにも世話をするのに不便だということで、檻から1m以内ならば中に入って世話のできる「準間接飼育」に変更されたそうです。一年後に山川さんの息子の宏治さんがはな子の担当になり、ベテラン飼育係の石川さんに協力してもらいながら準間接飼育で飼育されていたはな子を徐々に直接飼育に戻していきました。山川さんが多摩動物公園に異動された2006年以後も、木崎さんともう一人のベテラン飼育係が従来どおりの直接飼育を続け、2009年には山川さんが戻られ、私などは「何年後かわからないけれど、はな子の最期を看取るために山川さんを戻したんだ!」と思ったものです。それなのに・・・。
飼育班長(多分、木崎さんと組まれていたベテラン飼育係でしょう)が発した「忙しいんだから、ただ見ていないで手伝ったら」のひと言ですが、私には現在の飼育方法を呑まざるを得ない飼育係の最大級の「抗議と批判」に聞こえたのですが、それをスラスラ書いてしまう(意図的なのかそれとも単に頭が悪いのか)この人の耳にはどう響いたのでしょう? 馬の耳に念仏?
これから暑い夏がやってきます。はな子と飼育係の皆さん、がんばってくださいな!
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本当に、飼育係の人々の思いが伝わってくるのに、新しい方針を打ち出した人々には、全く伝わっていないのかもしれません。
記事、待ってます~♪