早めの消灯に午前1時には目覚めてしまった。ここからじっと朝を待つ苦行が続いた。
4時半頃には周りの人々も起きて朝の支度をする。そして御来光を眺める。
5時30分が朝食タイム。一日のエネルギーをため込む。
さて、出発。
6時15分横岳方面に歩を進める。
食害から高山植物を守るための電気柵が張られていて、その中にわずかに残ってくれていたコマクサの花。
今でこそ横岳と言われるが、その昔、峰々には奥の院、三叉峰、石尊峰、鉾岳、日ノ岳などの名前が付けられていた。
明治以降、横に居並ぶ岩峰を総称して横岳と呼ぶようになったという。
赤岳の手前のたるみの地蔵の頭に到るまで、岩塊をよじ登ったり、下りたり、シビレルような箇所もある。
起伏の少ない岩稜線からは手に取るように雄峰が眺められる。
赤岳と阿弥陀岳の狭間の彼方、仙丈ヶ岳、甲斐駒ケ岳、北岳がぼんやり浮かんでいる。
振り返れば、ごつごつした横岳、なだらかな硫黄岳そして遥かに蓼科山が見える。
赤岳の雄姿。
岩肌をつたい歩く、快感!
下り道。過ぎて見ればどうってことはないのだけれど‥
だんだんと赤岳に近づく。展望荘が間近になってきた。
手前が地蔵の頭に向かう登山道。右側の山が中岳。
9時30分赤岳展望荘(2722m)に着いた~。小休止10分間。
展望荘から急激な登り。一気に行きたいが無理,むり、無理。
10時半、ついに頂上山荘(2899m)到着。展望荘から山頂までの標準タイム30分とあるものの
50分かかった。
来た道を見下ろす。横岳を下った地点にある展望荘が小さく見える。
赤岳のてっぺんは狭い。標識を入れた写真の撮影がひっきりなし。
赤岳からの帰りルートは中岳を経由し、コルから下りる事にした。
文三郎尾根ルートはハシゴやくさりでシルバー向きではなさそうだったから。それに登りの人々がたくさんだった。
でも、途中までは文三郎尾根と同じルートだった。
私たちは下り。赤岳を目指していくチャレンジャー達。下りで良かった~。11時頃。
底に落ちるような斜面、その下側に中岳そして阿弥陀岳。
下ったら登る。中岳(2700m)の峰には石碑が並ぶ。11時45分到着。
中岳を超えて中岳のコル(2640m)が見えてきた。ガスが阿弥陀岳(2805m)を覆ってきた。
下側に行者小屋(2350m)が見えた、
12時10分。この標識から下る。
12時40分。下山の途中から眺める横岳。戦い済んで日が暮れて。
行者小屋で遅い昼食。カレーライス。1時45分美濃戸に向かう。
美濃戸までのルートは、脚に負担がかかった。
石の間をすらり、すらりと舞うように追い越していく若者たちが羨ましかった。
山荘で一夜を共にした縁で、つかず離れず、同行してもらった2カップル。
白ヘルカップルさんは愛媛県松山出身で東京在住、座って語り合うカップルは春日部市さん。
16時20分美濃戸山荘到着。ソフトクリームを食べながら、好天に恵まれた喜びを感謝し合った。
駐車場で4人を見送り、帰路についた。
16日の朝は激しい雨の音で目覚めた。予報では台風は昼ごろにやってきそうだ。
脚の張りが収まらない。腕や肩も。
NHKBSで今夜午後7時半から「にっぽん百名山 八ヶ岳」の放映がある。
NHKさんの配慮が嬉しい。