あぜ道日記

田舎暮らしの中で、自然や季節の花々、時々お出かけを、写真で綴ります。

バラの咲く洋館(旧古河庭園)

2016年05月10日 | まち歩き

バラの咲く季節に一度行ってみたいと思っていた、旧古河庭園に行くことができました。

旧古河庭園は、東京都北区にある古河財閥総帥古河家の旧邸。
この邸宅の敷地は明治の元勲陸奥宗光の別邸であったのが、古河財閥の古河家の手に渡り、その後、古河虎之助男爵の代の大正6年(1917年)にその本邸として今のように整備されました。

この洋館はジョサイア・コンドル最晩年の作で、大正6年5月に竣工しました。
骨組みは煉瓦造、外壁は真鶴産の新小松石(安山岩)の野面積で覆われ、屋根は天然ストレート葺き、地上2階・地下1階となっています。











ジョサイア・コンドルといえば、以前見学した旧岩崎邸も同じ設計者で、古い洋館めぐりがマイブームとなっている私の心をくすぐる方なのです。

建物内に美術品がおいてあるわけではありませんが、建物自体が大谷美術館となっています。
館内見学は自由ではなく、訪れた時ちょうど次の見学ツアーの申し込み受付中で、運よく内部を見学することができました。

内部は撮影禁止なので紹介できませんが、驚いたのはこんな洋館なの、に生活空間であった2階には和室がいくつもあることでした。









大正12年9月1日に発生した関東大震災では、約2千人の避難者を収容し、このサンルームは救護所となったということです。












虎之助夫妻が引き払った大正15年7月以降は貴賓の為の別邸となりました。
昭和14年頃には後に南京政府を樹立する国民党の汪兆銘が滞在し、戦争末期には九州九師団の将校宿舎として接収され、また戦後は英国大使館付き武官の宿舎として利用されました。








旧古河庭園と言えばバラの庭が有名です。
これもジョサイア・コンドル設計で、左右対称の幾何学模様の刈込のフランス整形式庭園と、石の欄干や石段・水盤など、立体的なイタリア露壇式庭園の技法を合わせ、バラと洋館と調和した絵画的な景観美となっています。

見学ツアーの途中に2階の窓から庭を見ました。









バラは手入れがされていて見頃を迎えていました。
木立性の大輪の花が多かったです。
石造りの洋館との風景が美しかったです。












































西洋の庭園の向こうには、つつじの木を境に、日本庭園があります。
この庭園は、小川治兵衛作庭で、心字池を中心に枯滝・大滝・中島を配しています。




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