アーバンライフの愉しみ

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籠池泰典・赤澤竜也著「国策不捜査~森友事件の全貌」

2020年03月07日 | 読書三昧

 

森友事件の籠池泰典氏と彼をサポートする作家の赤澤竜也氏共著による告発の書。文藝春秋社刊483頁の大作。

籠池氏と妻の諄子さんは2017年7月31日、「サステナブル補助金」及び、「幼稚園運営の補助金」の不正受給を理由に大阪地検特捜部に逮捕され、 298日間の拘留を経て2018年5月25日保釈された。

本年2月19日、大阪地裁において籠池氏に懲役5年、諄子さんには執行猶予付きの懲役3年の判決が出た。

籠池氏の量刑が5年となったのは、罪状が「補助金適正化法違反罪」ではなく、最高刑10年の「詐欺罪」が適用されたためだと言う。

本書を読み痛感したことは、

 ①施政者に歯向かえばこうなるぞと脅す(地位も名誉も財産もすべて奪いつくす)権力犯罪のすさまじさである。

 ②政権は、公文書の改竄や証拠の隠蔽等を行って権力犯罪に加担した公務員は、財務次官や在外公館の公使や書記官に昇任させる等の論功行賞を行ったことである。他方、これにあらがった官僚は自死した。

 ③妻の名誉校長就任を容認し、100万円もの援助を惜しまなかったアベが、財務省による土地取引の不正が表面化するや態度を180度変え、籠池氏を人でなし呼ばわりしたことである。

 ④また、事件が明るみに出るや、それまで籠池氏の教育を誉めそやしていた右翼文化人が、蜘蛛の子を散らすように四散したことである。

いずれにせよ、こうした権力犯罪を二度と起こさせないためにも、事件を風化させてはならないと思った。ご一読をお勧めします。(お勧め度:★★)

 

 

 


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