2020年度上半期第163回直木賞候補作。
書き下ろし、新潮社刊 325頁。受賞作は、馳星周氏の「少年と犬」。
1970年(昭和45年)の大阪万博の頃、座敷童が出るという老舗の醤油蔵に越してきた少女は、訳ありの父母と厳しい祖母の下、たくましく成長する。
蔵に住み着いた麹菌で麹を育て、大豆と麦を煮て諸味に混ぜて発酵させ醤油を作る。この手の込んだ過程は、子育てに似ている。
血のつながりのない家族ながら、醤油をつくるように子供を育て、「蔵」を守ってきた人々を丁寧に描いた佳作。
2020年度上半期第163回直木賞候補作。
書き下ろし、新潮社刊 325頁。受賞作は、馳星周氏の「少年と犬」。
1970年(昭和45年)の大阪万博の頃、座敷童が出るという老舗の醤油蔵に越してきた少女は、訳ありの父母と厳しい祖母の下、たくましく成長する。
蔵に住み着いた麹菌で麹を育て、大豆と麦を煮て諸味に混ぜて発酵させ醤油を作る。この手の込んだ過程は、子育てに似ている。
血のつながりのない家族ながら、醤油をつくるように子供を育て、「蔵」を守ってきた人々を丁寧に描いた佳作。