アーバンライフの愉しみ

北海道札幌近郊の暮らしの様子をお伝えしています。

遠田潤子著「銀花の蔵」

2024年04月04日 | 読書三昧

 

2020年度上半期第163回直木賞候補作。
書き下ろし、新潮社刊 325頁。受賞作は、馳星周氏の「少年と犬」。

1970年(昭和45年)の大阪万博の頃、座敷童が出るという老舗の醤油蔵に越してきた少女は、訳ありの父母と厳しい祖母の下、たくましく成長する。

蔵に住み着いた麹菌で麹を育て、大豆と麦を煮て諸味に混ぜて発酵させ醤油を作る。この手の込んだ過程は、子育てに似ている。

血のつながりのない家族ながら、醤油をつくるように子供を育て、「蔵」を守ってきた人々を丁寧に描いた佳作。

 

 

 

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