幕末、長崎で日本初の洋食屋を始めた草野丈吉とその妻ゆきの波乱の人生を写した大作、507頁。3ヶ月余のリザーブを経てようやく読了できた。
物語~「西洋の人間を知るには、同じものを食べて身体で知ること」と五代才助(友厚)に背中を押され、長崎で始めた洋食屋「自由亭」は、亀山社中や陸奥宗光、後藤象二郎、岩崎弥太郎などが贔屓客となり、進出した大阪でも日本と西洋が共和する場として繁盛する・・・。
貧しさ故に読み書きもままならぬ二人が洋食レストランを起業し、大阪随一のレストラン兼ホテルにまで発展させていくバイタリティに圧倒される。物語がゆきの視点で語られるのが新鮮。
また、美味しいメニューと料理がたくさん登場するのも読んでいて楽しい。ご一読をお勧めします。(お勧め度:★★★)