アーバンライフの愉しみ

北海道札幌近郊の暮らしの様子をお伝えしています。

朝井まかて著「グッドバイ」

2019年12月23日 | 読書三昧

ひどい風邪をひき丸2日間寝込んでしまった。
湯冷めが原因と思うが、歳とともに寒さがこたえ体力が落ちていたのが遠因と思った。

朝井さんの最新刊「グッドバイ」を感心しながら拝見した。朝日新聞連載、356頁の大作。

物語~長崎の油商・大浦屋の女あるじ、お希以(けい・26歳)は、黒船来航騒ぎで世情が揺れる中、無鉄砲にも異国との茶葉交易に乗り出した・・ ・。

そして、公儀の米国使節団が「咸臨丸」で大海に漕ぎ出したのを知り、「よかねぇ、私も行ってみたか。海のかなたに吹く風を、私も見たか」と異国への憧れをたぎらせていたのだ。

茶葉交易は順調であったが、しかし、別の落とし穴も待っていた。熊本藩士の甘言にのせられて煙草葉交易の保証人となったのが裏目に出て、家屋敷はおろか鍋かままで差し押さえられるという窮地に立ったこともあった。

一方、坂本龍馬率いる「亀山社中」への援助も行っていたから、「維新回天」は、日本に何もたらし、何にさよならしたのかという感慨もあったようだ。ご一読をお勧めします。(お勧め度:★★★)

 

 

 

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