ブラームスに続き、今度は、モーツアルトの室内楽曲を聴き出した。
これは、モーツアルトがハイドンに贈ったとされる「ハイドンセット」6曲の弦楽四重奏曲の内の2曲。
第14番ト長調「春」と第16番変ホ長調である。
しかも、デジタル黎明期のPCM方式による録音で制作されたレコードである。弱音部の静けさは、さすがデジタル録音と思わせる仕上がりとなっている。
ところで、モーツアルトの弦楽四重奏曲を聴いて思ったこと。
一つは、彼の音楽は、やはり人生を謳歌するためのものであると思った。深刻な人生論などその辺に置いておけ、とりあえず、今ある人生を楽しもうではないか、というものである。
二つは、楽器ができるなら、一緒に合奏して楽しもうではないかという音楽であるということ。
ブラームスのそれは、人生を深く思料する音楽だから、身妻いを正しなが ら聴く必要がある。
その点で、モーツアルトは気軽に聴けるのが良い。