参院選後初の議会となる臨時国会が開会した。
一昨日、安倍首相が行った所信表明演説をテレビで見たり、また、新聞(朝日)に載った全文を読んだが、空疎な自画自賛のオンパレードで、虚しさを通り越して怒りさえ覚えた。
要は、安倍政権に都合の良い事項ばかりをあげつらって、国民の大多数が陥っている暮らしにくさや困難に何一つ寄り添おうとしない内容になっている。例えば、
①スーダンPKOに対する「駆け付け警護」や「共同防護」など、安保法(戦争法)に基づく武器使用を前提とした新任務を付与するのか否か。
②年金積立金運用独立行政法人(GPIF)の10兆円を超える巨額損失問題や、マイナス金利に象徴される現下のアベノ不況をどう克服するのか。
③収拾のメドすら立たない福一原発に加え、廃炉が現実化した高速増殖炉「もんじゅ」や原発再稼働と住民の安全をどう確保するのか。
等々、政権に都合の悪い問題には何一つ触れないばかりか、自衛隊や海上保安庁の職員の(当然の)業務遂行についてスタンディングオベーションを要求する始末で笑ってしまった。
これについては、同紙の時事川柳でも次のように揶揄されている。
・斜め前、右手上げればうりふたつ
・よみがえる「兵隊さんのお蔭です」
・起立せぬ議員はいずれ非国民
・万雷の拍手で送る死の戦場
これは、もう「異常」としか言いようがない。
この人(安倍首相)は、本当に大丈夫か?